水木しげるのレビュー一覧
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南方熊楠は、慶応3年、和歌山に生まれた博物学者である。
博物学者とひと言で言うが、その興味は広く、民俗学や生物学、人類学、生態学とさまざまなものに渡った。記憶力は驚異的で、よそで100冊の本を読んできて、家に帰ってから書き起こすほどであったという。語学力も抜きん出ており、18ヶ国語を操った。英学術誌、Natureへの論文掲載は51本あり、単著では最多という。
これだけであれば、天才・秀才というところだが、熊楠の尋常ならざるところは、その学識だけではなかった。癇癪持ちで著しい奇行はおよそ凡人のものではなかった。一例を挙げれば自由自在に嘔吐ができ、気に入らない相手には吐瀉物を吹きかけることができた -
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『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木氏の自伝。戦争に行ったり、極貧の暮らしをしたり、でも前向きに生きる水木氏の姿勢に心を打たれた。
水木氏の父親は「何とかなる主義」という奇妙な主義を信奉しており、周囲にもその同調者が多かったというが、きっと水木氏も「なんとかなる主義者」なのだろう。
「死後の世界」「霊的なもの」についてどう考えるかは人それぞれだが、『霊魂が肉体の衣を着る』という水木氏の考えには、成程なぁと思った。
真っ暗な境港から海峡を隔てた島根半島を見ると何か居そうな気がする、というのもうなずける。電灯なんてあまりない時代だから、闇に浮かぶ巨大な山の影に霊の存在を感じたこともあっただろう。
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読書録「ねぼけ人生(新装版)」4
著者 水木しげる
出版 筑摩書房
p240より引用
“人類が進歩するといったって、僕は、進歩
が必ずしも尊いとは思わない。世の中で一番
大切なことは、幸福である。”
目次から抜粋引用
“先祖のこと、家族のこと
爆撃で片腕を失う
紙芝居作者となる
貸本マンガ界の奇人たち
失われた楽園”
日本における妖怪研究の大家の自伝。
著者が生まれるきっかけから妖怪や死後の
世界への傾倒の理由についてまで、切実な状
況であっても実に穏やかな語り口で書かれて
います。
上記の引用は、かつて憧れた南の国の変化
について書かれた話での一節。
進歩が行き過ぎて -
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Posted by ブクログ
その飄々としたお人柄に加えて"両親が心配して一年遅らせて小学校に入れた"などのエピソードから想像しがちなのんびりした少年時代、でもそれは水木サン一流の照れ隠しであり実の姿は凄まじい天才少年であったことを裏付ける貴重な書簡集。
その出征を前に懊悩たる思いを書き綴った手記や戦地からの手紙は哲学そのものであり死を前にして生とは何かを自らに問いかける手法は時代を超えて心に強く響く。
愛弟子荒俣氏の解説も良く出来ており戦争と言う狂気の現場に立たされた若者の心の拠り所としての「読書」の意義がつぶさに書き表されている。読書の幸せ…この言葉を今考えなければ
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