水木しげるのレビュー一覧

  • 鬼太郎国盗り物語(3)

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    まあ、大団円っぽくてよかった。
    とにかくいろいろつっこめる、一貫性がまったく欠如したマンガなのだけど、いいのです、水木先生なのだから。

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    2017年10月22日
  • 鬼太郎国盗り物語(2)

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    あっちへ行ったりこっちへ行ったり。水木ファンならおなじみの意味不明なストーリー展開が相変わらず面白い。

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    2017年10月22日
  • 鬼太郎国盗り物語(1)

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    後期の水木作品らしく、なかなかスリリングな要素が加わっているが、基本的にはやはり水木。独特のワールドは全開である。

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    2017年10月15日
  • 敗走記

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    (01)
    標題の短編のほか5編が収録されている.いずれも太平洋戦争の南方戦線が舞台となっている.
    おそらく著者本人が描いたであろう背景の細密が印象的で,南や黒を感じるタッチであり,テーマ(*02)にも即している.その背景に比べると人物や表情は戯画化されシンプルであるが,飄々さ,戦場をさまよう亡霊といった感じがよく出ているように思う.
    擬音表現も興味深い.それは背景でもなく人物でもない,セリフでもないし,説明の地の文でもない,その擬音たちが細密な背景にうまくデザインされて配置され,漫画を芸術として昇華させている.

    (02)
    無論,反戦の立場から戦争の悲惨さを描いた作品として読んでよいと思うが,

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    2017年09月09日
  • 戦争と読書 水木しげる出征前手記

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    まとまりがなくて面白い。
    人の日記を覗き見するような楽しさがある。
    手記から滲む当時の時代の雰囲気もよい。
    後に名を上げる作家の無名のころの手記ってのもまた面白い。

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    2017年05月07日
  • 墓場鬼太郎(1) 貸本まんが復刻版

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    作品の密度とボリュームがとてつもない!
    凄まじい創作エネルギーを感じます。
    鬼太郎と目玉親父のルーツも明らかに。

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    2017年04月22日
  • 河童の三平 中 貸本まんが復刻版

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    ネタバレ

    小人の涙ぐましい犠牲。
    そして後半で急激に絵柄が変容し、ホラー、かと思えばまたも死神かよ。

    201908再読。
    第4話 カッパ泳法と十人の小人
    ユーモア奇談という表題。三平は泳げない。河童に訊くと、屁というロケット泳法を教えてくれる。死神いわく小人たちは父を食いつくす吸血鬼だと。しかし真相としては、10人の魂を取ろうと死神が嘘をついているのだった。
    第5話 大根畠の珍事
    小人のひとりが三平の大会に付き添い、自分で屁こき虫の粉を使って屁をひって三平を勝たせる、かわりに死ぬ。ところで大根畠でタヌキが掘り当ててしまった刑部狸を、三平と狸は共闘して壺に再度封印する。川に流れる糞で河童がまた来て合流。

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    2019年08月16日
  • 河童の三平 上 貸本まんが復刻版

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    ネタバレ

    あんなにドタバタとしたのに、お爺さんが淡々と死亡し、漫画の舞台から消える。
    これが死生観と言わずして何か。

    201908再読。
    第1話 河童の三平
    川原三平。祖父。河童の都へ。長老の息子が人間世界へ留学。ヘソ=キモをとられて。
    第2話  水泳大会と死神の巻
    祖父を相手に入れ替え劇。西瓜小屋で祖父を迎えに来た死神を会う。三平は祖父の死を遠ざけようと画策。眠り薬。河童が学校へ。水泳大会予選で世界新記録。
    第3話 父かえるの巻
    五カ村水泳大会でなんと勝つ。三平は少し死んで死後の世界を死神に案内される。雪隠詰めなどを経て祖父は自分の死を観念し受け入れる。三平に父母の話を残して。タヌキが来るようになる

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    2019年08月16日
  • 水木サンの幸福論

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    幸福の七カ条  
    第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。  
    第二条 しないではいられないことをし続けなさい。  第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追求すべし。  
    第四条 好きの力を信じる。  
    第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ
    第六条 なまけ者になりなさい。  
    第七条 目に見えない世界を信じる。

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    2016年09月22日
  • コミック昭和史(8)高度成長以降

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    人間なんて結局、なんでもないものなんだ。

    それにしても人は子どもの頃から大して変われないものなんだな。

    お金に余裕ができて以後の水木しげるの世界は、彼の仕事場と漫画の世界でほとんど完結しちゃってるみたいだ。無理もないけど。

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    2016年09月24日
  • ゲゲゲの家計簿 下

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    下巻では水木先生が布枝さんと結婚。ゲゲゲの女房でのエピソードもたくさん出てきます。この漫画を参考にドラマにしたのかな?ってくらい朝ドラとセットが同じでした(朝ドラ原作は妻の布枝さんのご著書ですが)。描き下ろしならちがうのかな。幼い頃夢中で鬼太郎や悪魔くんのアニメを見ていたのを思い出しました。上巻下巻ともに水木先生と布枝さんのおしどり夫婦対談も収録。いきなり終わります。ゲゲゲの女房のBOXほしいよー。

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    2016年08月20日
  • ゲゲゲの家計簿 上

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    オモチロかったです。水木先生の赤貧洗うがごとき若き時代。金策に苦労されてる姿がユーモラスに描かれていてふしぎな感じでした。しかし描き込みがすごい!上巻ではまだ水木先生は独身です。戦後独特の怪しげな胡散臭い雰囲気が出ていていいです。

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    2016年08月20日
  • 悪魔くん復活 千年王国(上) 水木しげる漫画大全集

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    貸本版しか読んだことなかったんだよね、悪魔くん。
    もう水木全集を出すという英断してくれた講談社さまさまですよ、ほんと。

    前半は貸本版とほとんど同じ流れだけど、後半は全然違う展開に。
    で、「おいおい、これ水木先生が思い付きで書いてるだけだろ。あとあと困るんじゃないか」と思わせる話の流れで、それがすごく面白い。もう下巻まで一気読みですよこれは。

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    2016年06月12日
  • 水木しげるのニッポン幸福哀歌

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    うだつの上がらない山田三郎がいろいろな怪異に出会い、幸福を逃し、索莫とした気分になる……全編これだけ。
    なのにどこかした埃っぽい香気が立ち上がり独特のフレイバーがある。

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    2016年04月10日
  • 敗走記

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    あとがきから察するに、ほぼ実話、少しフィクション、のようです。
    ほんとうはきっと耳を覆いたくなるようなひどい話、つらい話をいっぱい見聞きされてこられたのでしょうが、その中からこれらの話を選んで漫画にしてきた水木さんの思いのようなものを考えてしまいます。
    悲しい物語もどこかこっけいな描写があって、読むのがそんなに辛くなく、過酷な状況で忘れられがちな「人の誠実さ」「友情」「家族愛」が、決していつも損なわれてばかりではなかったことなどを教えてくれます。
    前にも思いましたが、漫画というメディアは、かつて日本が我を失い袋小路に迷い込んでしまった戦争の体験を伝えるのに非常に向いていると思います。
    特に水木

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    2016年03月24日
  • 水木しげるの古代出雲

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    どこまでが神話でどこからが史実なのか、突拍子もない展開に驚きつつもますます古代に興味を持ちました。一見憶えにくく眠くなる名前の長い登場人物も、水木さんに描かれれば記憶に残って理解しやすい。

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    2016年02月16日
  • コミック昭和史(3)日中全面戦争~太平洋戦争開始

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    激動する日本の中で著者がどのような生活をしていたのか。私にはとても浮世離れした気楽な方に思えました。

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    2016年02月13日
  • 水木しげるの古代出雲

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    水木しげるさん2012年の作品。最晩年の仕事ね…と思ってちょっと調べたら、水木さんは本当に亡くなる間際までほかにもたくさん漫画描いてらしたんですね。すごい。

    さて内容はタイトルの通りなのだが、なんでもこの30年来、古代出雲族と思われる青年が水木サンの夢枕に立っては自分たちの無念を訴え続けてきたのだそうで、水木サン自身のルーツとも関わりの深い古代出雲のありし日の姿、そして国譲り神話の真実、これを描くのは自分の使命であると考え研究を続けてきたということである。
    古事記はいわば勝者の言い分、そこで語られなかった真実を追い求めるという立場がはっきりしているので、ロマン溢れる読み心地で楽しめます。

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    2016年01月26日
  • 水木しげるの古代出雲

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    この手の漫画の極北は「ぼおるぺん古事記」だが、
    本書は出雲神話という観点で貫かれている。
    さらにいえば出雲人の無念さが動機にあるので、飄々とした中にペーソス漂う。

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    2016年01月12日
  • 猫楠 南方熊楠の生涯

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    キノコに詳しい粘菌学者、という漠然としたイメージしかなかった南方熊楠。この漫画を読んでいかに破天荒でいかに人を、世界を、そして見えざるものを愛していたかよく理解できた。
    息子の熊弥との壮絶なシーンで思わず涙が…
    水木先生による、水木先生にしか描けなかった熊楠像。この先どの伝記を読んでもきっと水木熊楠が浮かんでしまうだろうなぁ。

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    2016年03月08日