芦原すなおのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
さらに、一編ずつが短いのもポイント。
ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰 -
Posted by ブクログ
夫の遺した探偵事務所を継いだ『わたし』の元へ、元教え子の亡くなった事件を調べてほしいという依頼が舞い込んでくる。それが『わたし』と『青蛇』との出会いとなる事件だった。
私立女探偵『笹野里子』の語る連作短編集。
前作と呼べる同じ主人公の作品があるらしい。未読でも支障はなかったが、読んでいれば尚楽しめたかもしれない。
一冊の中で幾つかの事件が語られているが、通して関わってくるのが『青蛇』と呼ばれる不思議な魅力を持った男だ。いわばこの短編集は、青蛇の生き様を追った話なのである。
主人公ももちろんだが、その他の登場人物(主に男性)も中々個性的で、事件を追うよりも面白味を感じる。
前作や他の作品も読 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最高! 好みの1冊に久々のヒット。
女性私立探偵のハードボイルドもの。短編が4作。
解説の方によると、これまでの日本ミステリで「女性私立探偵ハードボイルド」というのはほとんどなかったそうだ。だからこの『雪のマズルカ』の登場には、思わず諸手をあげて「これよ!」と叫んだという。同感。
著者の芦原すなおさんの作品は、『ミミズクとオリーブ』や『嫁洗い池』などを読んできた。専業主婦が、持ち込まれた事件の話を聞いただけで謎を解いてしまう。あとは美味しい料理を食べる、という軽めの安楽椅子系ミステリだった。
ところが本書では、作風がガラッと変わる。夫の死をきっかけに、保母を辞め、私立探偵になった笹野里 -
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Posted by ブクログ
スカイツリーを見上げる下町の片隅にある商店街の物語、第4弾。
戦後の焼跡に24軒集まって始まった商店街ということだったけれど、今では80軒近くの店があるという。
毎回、冒頭に地図が載っているけれど、その本に載っている短編のタイトルのお店だけなので、これは・・・あの物語のお店の場所なのだが・・・と迷ってしまう。
今回の桜さんのように、お店を出て歩きながら紹介してくれると、ふむふむ、川平金物店は、水沢文具店の向かって左隣なのだな?とわかって嬉しい。
今までに登場した、全部のお店が載った大きな地図が見たいなあ〜
老朽化した二階建てで、一階がお店で二階が住居という作りが多い。
看板も古い言葉で、若い -
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Posted by ブクログ
ネタバレ超久々に芦原すなおを読んだ。旅のお供として文庫本を見てて偶然。しかも期せずして、「ハート・オブ・スティール」の続編だった。やっぱ面白かった。青蛇の最後はちょっと泣きそうだった。自分まで死ぬ必要ないのに。こんな政治家、死ねばいいのだ。ふーちゃんこと山浦歩のシリーズも読み返したいし、ハート・オブ・スティールも読み返したい。ウィキにシリーズものとしてまとめられてなかったのにびっくり。ファンは何をしてるんだ。今のススキノ探偵シリーズを読み終わったら、芦原すなお読もうかな。ほんと読みたい本、見たい映画・DVDが多くて忙しい。仕事なんてしてる場合じゃないわ。
2022.10.7
再読。またしても旅のお共 -
Posted by ブクログ
女探偵が主人公の、究極のハードボイルド。
笹野里子は、女性を同乗させ自動車事故死した夫の後を継いで探偵となる。
実にタフでクール、おまけに超がつくほどのヘソ曲がり。依頼人から話を聞いても、少しでも気に食わないところがあれば、「お気に召さないのでしたら、どうぞよそへ」と断ってしまう。
依頼者の代理人が迎えにいくと言っても、「知らない人にはついていっちゃだめと、母から言われた」と返す。
そうした受け答えがいちいち小気味よい。
調査を引き受ければ、必ず落とし前をつける。
そのためには、引き金もためらわずに引く。
こんな女探偵を、ワタシはもう一人知っている。
若竹七海さんが描くところの、葉山