スカイツリーを見上げる下町の片隅にある商店街の物語、第4弾。
戦後の焼跡に24軒集まって始まった商店街ということだったけれど、今では80軒近くの店があるという。
毎回、冒頭に地図が載っているけれど、その本に載っている短編のタイトルのお店だけなので、これは・・・あの物語のお店の場所なのだが・・・と迷っ
...続きを読むてしまう。
今回の桜さんのように、お店を出て歩きながら紹介してくれると、ふむふむ、川平金物店は、水沢文具店の向かって左隣なのだな?とわかって嬉しい。
今までに登場した、全部のお店が載った大きな地図が見たいなあ〜
老朽化した二階建てで、一階がお店で二階が住居という作りが多い。
看板も古い言葉で、若い子には読めないようなものもある。
かといえば、おしゃれで新しいお店もあり。
ずらりと並ぶ入り口の奥には、それぞれの深い物語があるのである。
今までも、老いと若きの交流のお話が多く描かれてきた。
今ではおばあちゃんたちも商店街のグループLINEで連絡を取り合っているという。
20代30代の若者たちで作る青年会の活動も活発になりそうだ。
デパートがオワコンになった今、商店街って、逆に新しいのでは?と思い始めた。
一軒目『サクマ手芸店』寺地はるな
糸子と康恵はアラ還の従姉妹同志で、康恵の母から受け継いだ手芸店を二人で営む。
見た目と名前がまるで逆の、二人の「女の人生」は・・・
二軒目『ツルマキ履物店』蛭田亜沙子
23歳の小嶌以都(こじま いと)は、店主の鶴巻勲(つるまき いさお)に靴の修理を習っている。
老靴職人と以都の交流。
赤い靴にまつわる数奇な物語も。
三軒目『川平金物店』彩瀬まる
狭い小屋の中では一番弱い者がつつかれる。
命の恩人・茂さんを慕うチャボの桜さん。
四軒目『〜中古楽器・中古レコードの買取・販売〜しゑなん堂』芦原すなお
ロック好きの女子大生と、ロック好き中年の店主・レノンさんの交流。
名曲は色褪せない。
五軒目『インドカレーマーマレード』
絵美と岳(がく)の若夫婦で営む、本格スパイスのカレー店。
仲良し夫婦に危機が。
六軒目『カフェ スルス〜コアラちゃんの巻〜』大島真寿美
昔の演劇仲間のアラ還女子たちで始めたお店も、三年持った。
そして、彼女たち自身も驚くような変貌と成長を遂げるのであった。
お店は生き物。
七軒目『おもちゃ屋「うさぎや」』山本幸久
一冊の締めくくりのお話。
ほぼ全てのお店の名前と女性たちの名前が登場すると言っても過言ではない。
女性が元気な商店街、男子も頑張らなくっちゃ!
商店街に未来はある。