芦原すなおのレビュー一覧

  • 雪のマズルカ
    探偵、笹野里子が主人公の4編の短編集。

    サラリと読めるし、
    情景描写もイメージしやすいし、
    笹野のキャラクターも
    そのキャラクターが織りなす会話のやり取りも
    テンポよくするする読めてよかった。

    笹野が躊躇なく撃ち殺した時はびっくりしたが。
    他にもシリーズが出ているみたいだから読んでみようと思った...続きを読む
  • わが身世にふる、じじわかし
    ニューヨークから河田警部が帰ってきた。
    帰国早々、不思議な事件に遭遇した悪友は、
    見事な推理をみせるぼくの妻の知恵を借りようと
    やってきたのだった。
    かどわかされた爺さんの居場所を推理する表題作ほか、
    河田警部のニューヨーク時代や、ぼくの幼少の思い出も
    たっぷりの6件を収録。
  • 猫とアリス
    『雪のマズルカ』から引き続き、里子のカッコ良さは際立つ。ジェイソンの存在は大きい。てか、ジェイソンと青蛇には似た部分があるよなぁ。”向こう側”に行きたくなるような経験をジェイソンがしてたら、とちょっと怖くもある。
  • 雪のマズルカ
    つい最近、愛読していた『ピアノの森』が遂に最終回を迎えた。
    日本人初のマズルカ賞。
    ただそれが頭によぎったので読んだ。全然、全く、関係ないのだけど。

    それでも、面白かった。
    短編で1話読み切りみたいな感じで、テンポ良くて。
    あっと言う間に読めた。(今、2冊目読んでるけど)

    知り合い及び家族又は本...続きを読む
  • 雪のマズルカ
    あらすじ(背表紙より)
    夫が残したものは、滞納した事務所の家賃とリボルバー、そして苦い思い出だけ。夫の跡を継ぎ、私立探偵となった笹野里子の活躍を描く、直木賞作家・芦原すなお初のハードボイルド連作集。非行女子高生の行状に迫る表題作ほか、「氷の炎」「アウト・オブ・ノーウェア」「ショウダウン」を収録。最強...続きを読む
  • 雪のマズルカ
    芦原すなおさんのミステリー小説はほんの少ししか読んでいない
    そして、読んだ本が結構ほのぼの系のミステリー
    なので、女性探偵のハードボイルドぶりに度肝を抜かれました
    クールなんだよね、とっても
    楽しみなシリーズです
  • 猫とアリス
    クールで孤独で偏屈な女探偵といえば、若竹七海の葉村晶シリーズを思い出す人も結構いると思うが、このヒロインもそれに当てはまっています。
    ただ、晶は若さも美貌も武器も腕力も持っておらず、ただ機転と経験で事件を調査するが、このヒロインはそこそこの美貌(刑事に惚れられてるし)と旦那の形見のリボルバーと格闘技...続きを読む
  • ミミズクとオリーブ
    時代設定は、昭和なのかなぁ。ほっこりしたイメージの小説家とこれまた前時代的な良妻の奥様、小説家の友人で奥様の怜悧な推理を頼りにしている刑事さん、奥様が餌付けしていて小説家の自宅のオリーブの木に毎日日参するミミズク、こんな登場人物で織り成す、安楽椅子探偵型の短編小説集。奥様のホームズばりの少々無理のあ...続きを読む
  • ミミズクとオリーブ
    時計の針でいえば20分くらい、この物語の登場人物たちはズレている。だいたい、事件のナゾを解くのは、割烹着姿でオリーブの木にやってくるミミズクを餌付けするような主婦なのだ。「天然」と呼ぶにふさわしい中年小説家の夫も、その友人も、みんな一定の幅でズレている。ついでにいえば、食卓に並ぶ旨そうな食事の数々も...続きを読む
  • 山桃寺まえみち
    このミラちゃんが、飄々としていて冷静でいながらも
    人情に厚いというか、いい奴で、心があたたまる
    人はそれぞれ、幸せの感じ方もそれぞれ
    でも最後にああ、よかったと思って終われたらいいね
    そんな風に思わせてくれました
  • ミミズクとオリーブ
    久しぶりに安楽椅子探偵ものを読みました。
    田舎で二人暮らしをしている夫婦。
    一見平凡なんですが、奥さんがちょっとした情報で謎を解き明かす名手っていうお話です。
    そんな奥さんを頼って、旦那さんの友達がしょっちゅう遊びに来ます。

    その旦那さんは優しいんだけど、どこか飄々としてチョッと頼りない感じ。
    ...続きを読む
  • ミミズクとオリーブ
    連続短編の、生活ミステリーかと思いきや
    ごく普通(?)の殺人ものが多かったです。
    むしろ、最初だけ、でしょうか、生活もの。

    主人公であり、夫であり優秀な助手である夫と
    それを陰ながら横ながらで支える、推理担当妻。
    言われてみれば確かに…な推理ですが、それよりも何よりも
    注目すべき点は、出てくる料理...続きを読む
  • ミミズクとオリーブ
    短編集です。これは楽しかったぁ~v(〃>∇<〃)v
    文章も軽快で読みやすいから楽しさを後押ししてくれてる。
    何がいいって、この夫婦がいい。
    推理担当は料理上手な奥様で、作家の「ぼく」は語り手兼調査担当。
    奥様の推理を補佐するべく、使いっパシリに喜んで出掛けちゃう。
    こういうのを安楽椅子探偵というのか...続きを読む
  • 月夜の晩に火事がいて
    土佐弁のような方言が会話に沢山使われていて、
    それが味があるのだけれど、慣れるまでがとても読みづらい。
    ストーリーは読んでいて面白かったのだけれど、
    肝心の謎解きの部分&真相がさらっとしすぎていて残念。
    設定が上手く活かしきれていない感が・・・。
    主人公と志緒の少々オトナな会話は、楽しかった。
  • 雪のマズルカ
    「雪のマズルカ」芦原すなお
    ソフトボイルド。ライラック。
    @電子書籍8冊目。

    夫に先立たれた女探偵のドライで冷徹な事件簿。
    芦原すなおさんはこういったものも書くんだーと思いつつ、
    やっぱし物語の色がワンクッションあってソフトだなあという印象。

    探偵小説としてはリアリティにかける短編集でしたが、
    ...続きを読む
  • わが身世にふる、じじわかし
     穏やかにユーモラスな雰囲気は好いが、取り上げられる殺人事件は非常に残虐なものばかりである。
     それはそれでいいんだけど、やはり殺人事件を専業主婦の安楽椅子探偵が解決する展開はミステリーとして無理があるよなぁ。
     まぁでも美味しそうな料理描写の素敵さはやはり絶品であります。
  • 嫁洗い池
     穏やかな奥さんの安楽椅子探偵もの「ミミズクとオリーブ」の続編。
     やはり一般人の主婦が殺人事件を解決していく構成には無理があるが、亭主と刑事の漫才のような掛け合いと、涎が出そうな田舎料理の記述には惹かれます。
     フツーに面白いしね。
  • ミミズクとオリーブ
     「青春デンデケデケデケ」の芦原すなおが描く安楽椅子探偵な奥様小説。
     なんとなく「日常の謎」なお話だと想像して借りたんですけど、読んでみたら推理の対象になるのは知人の刑事が持ち込む殺人事件。
     そりゃないだろって舞台設定と安直な推理からして、当然ながらミステリとしての読みごたえはない。
     けれども...続きを読む
  • ミミズクとオリーブ
    事件の謎解きもさることながら、この奥さんのつくる四国郷土料理が美味しそうで仕方がない。
    いりこでだしをとったおうどんとか…表現も素敵です!
  • わが身世にふる、じじわかし
    相変わらず、美味しそうなご飯の描写と、なんとなくほのぼのした雰囲気。
    そして、旦那と川田の口げんかと奥さんの包容力。
    三作目にして、事件の陰惨さがかなり厳しくなってきている気もするけど、その辺でバランスを取っている感じ。

    本格ミステリ、という点で見ると、ちょっと緩くなってきたかな、とも思うけど、楽...続きを読む