竹岡美穂のレビュー一覧
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電撃文庫大賞受賞作と言うことで楽しみにして読み始めた。中学校におけるいじめや自殺という重たい内容を取り扱っていたため、こちらも多少重たい気持ちにもなりつつ読んだ。しかし、帯に書かれていた刺激的な宣伝惹句にたがわず、僕一人の革命の内容が明らかになるにつれ、この本のスタートからずっと語られていたことがこのラストに向けて作り込まれていたことに気づき、そのどんでん返しぶりは結構衝撃的で面白かった。
ただし、最後の結末に向けたシーンはありきたりで、天才少年の自殺の理由もしっくりこない。ここのラスト部分がこの小説の評価を落とした。それ以外は面白く読めた。 -
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ミステリーのようだけど、やはり群像劇なのだろうか。あまりジャンル分けに意味は無いが、この不思議な読後感を含めて反芻したくなる作品。物語の構造はよく出来ていて、カタルシスほどではないが意外性もあり、読む程に先が気になる。正直、釈然としない部分はあるし、筆力に発展余地を感じるが、逆に、深掘りしすぎないことでこの内容を読ませている、すなわち個性になっている感もある。スクールカーストを「革命」しようとする主人公の動きと語りは、幼くはあるが自分にも心当たりがあり、中学生という時代の厳しさを思い出す。
余談だけど。やはり本作が電撃大賞を取ったことは驚き。とはいえ、過去もチャレンジングな作品が大賞を取ることは多い気がしていて、でも生き残るのは大賞作以外が多い気もしていて、難しいところだよなぁ。本作も、続編の出しようが無い気がするので、今後の著者の展開も気になる。 -
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今まで様々なヒロインに
精一杯の優しさや守ってやりたいという熱情を
傾けてきた是光くん。
ここに来てそれが、案外と残酷なのではなかったかと
気付かされます。
きっかけは以前からあった悪質な誹謗中傷のメールが
エスカレートしてきたこと。
夕顔=夕雨ちゃんが帰国し初恋が再燃するのを
感じる是光くんですが、
前の巻で葵ちゃんと帆夏にも告白されていて、
ただ優しいとか守りたいでは済まなくなってきます。
メールの内容に従って、すべてのヒロインに何らかの
具体的な被害が出てくる中
それぞれのヒロインたちは是光くんをめぐって
争い始めて、一見騒然とした感じ。
今まで個々の事件を解決するときの彼の優しさは、
どの女の子もある意味都合よく身を引いたり
自分の中だけで恋心を収めてくれていたから、
男として「守ってやる」と言って、
その時限りの擬似恋愛をして
話にケリがついてきたのだということが
露呈してきます。
もちろんこんなきついことは、
是光くんは考えていませんけれども…。
実際には、友達として守れる範囲と
彼女たちが欲する、本当の愛情から湧き上がる
「護りたい」
という行動は、全く違う深さの
ものだということを
是光くんは知ることになるのです。
真剣に相手を思っての行動は確かに真摯。
だけれど、女の子としての魅力に惹かれながら
その場限りの恋を無意識に紡いでも、
その後にはどうにもならない寂しさや恋しさを残す、
時に残酷なこと…だと思うのです。
救いのあと、が本当に大事なのですものね。
他方、ヒロインたちの清純な愛の対極にある女。
六条。
いろんな妄執の凝ったような、
どす黒い女の闇を纏った人物の正体が
明かされますが…。
夕雨ちゃんへの…というより…
性的な女という存在への、
この人物の憎しみの激烈さは…怖かったです。
ゆがんで壊れてしまった人の狂気を、
是光くんは友情で救おうとしますが、
おそらくあれは無理かな…。
愛されない人間ってああもダメになるものかしら。
そしてまさかの黒幕の存在が出てきていますね。
これは次の巻で全て明かされるでしょう。
ヒカルくんもただふわふわしてはいられません。
このお話を恋物語としてじゃなく友情の物語と見た時
ヒカルくんと是光くん・葵ちゃんと朝ちゃん・
月夜子さんと是光くん、
などの友情は見ててすごく気持ちがいいです。
これが、是光くん・帆夏・みちるになってくると
それこそ女の計算みたいなのも混じって
あまり好きじゃないの。
あのもたれあう感じがどうにも嫌いで…。
当人たちはそんなことないんでしょうね。うん。
個人的にはしーこちゃんが
ビシっとあんたは圏外って
言われてすっきりしました。
あの子が私は大人だの女にしろだの言ってるの
マジでうざかったので…。
それにしても原作の六条御息所は、もっと素敵で
悲しい女性です。確かに重くウザく、女ですが
源氏との訣別の場面は、せつなく美しいので
ぜひその魅力も知っていただきたいですね。 -
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ネタバレなんとこの巻で「商業的不振による打ち切り」で「おれたちの戦いはこれから始まる」ところでの幕引きです.本屋での流通量も少なかった気がします.あとがきに打ち切りへのいきさつが書かれていますが,出版社には過去に複数のシリーズで貢献してきた作家さんなので,なんとかシリーズの収束に向けて頑張ってほしかったところ.
やはりラノベは小説というよりはマンガに近く,メディアミックスによる売り上げなしでは打ち切りやむなしという戦略ではこの先いい作品はどんどん減っていき金太郎飴のような類似作品ばかりになりそう.
この作家さんはラノベにしては挿絵に反して重く厳しい内容になることが多くシリーズを選んで楽しみにしていたのですが残念.体調を崩されているようなので,十分に休養をとっていただきたいと思う.
次もファミ通文庫だそうですが,文学少女のころの面白さが新作になるたびに薄れてきているように感じるので,作者のカラーが出せる違うレーベルでもいいんじゃなかろうか. -
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詩也のアホー!(笑)
吸血鬼x演劇。第三巻は、吸血鬼、というか不老不死のネタとしては非常にポピュラーな人間との関わり方の話。
永遠を生きるものにとって人との関わりはどれも泡沫の交わりで永遠ではなくて、だからそれは意味がないのではないかと悩む詩也。
だから綾音への想いも素直に信じられなくなる。
そんな想いと今回の劇『とりかえばや』とのリンクがまた非常に作者らしい。
今回の舞台では詩也と綾音の絡みはほとんどなく、新キャラの王子様と詩也の関係が主だったのは新鮮ではあった。
でも綾音さんのエロさが足らないぞ!(爆)
正直読んでて、詩也のへたれ加減にいらっと来たわけだけど(笑)ラストで、その一瞬の輝きがあることがなによりも大切だと気づいて、いい感じで終われると思った
……のに、そうじゃないよ!アホ、詩也!
結局、今の詩也はまだ自分のことしか考えられないんだな。
相手のことをちゃんと見て考えることが出来ていない。
まあ、恋愛経験の少ない彼にはまだムリか。
さて、この先、二人が素直に自分の想いを伝え合うことが出来るのか。そうあって欲しい。
ちなみに物語的には、今回は二人の女の子たちの切ない恋の物語だろう。
そう言う意味では百合香が一番切なかった。 -
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ネタバレ是光のハーレム化が着々と進む。
無自覚って怖い。
今まで出てきた女の子の書き分けはすごいなぁと思う。
朝衣が葵を守る本当の意味を知りたい。
月夜子が言ったように思っているわけでもなく、きっともっと根深い思惑と理由があるのだと思う。
今までのヒロインでは帆夏が一番好きだ。(巻ごとでの主役を張ってはいないからヒロインと呼べないけれど)
まぁこれは、ヒカルがお手付きしてないだけってことだし。
彼女を好きな理由は、大いに共感できてしまうから。きっと帆夏も長女なのだと思う、勝手に。
好きなひとにはつい、意地を張っちゃうんだよね。
心配されるのもニガテだし、つい思わず「大丈夫」って言っちゃうの。それで「うぁ~~~」って後悔するんだ。
帆夏、ガンバれ~!