河合隼雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本は大好きで、何度も何度も読み返しています。
この書棚に未登録だったことに、ちょっと、驚きました。
この本の中で紹介されている、
谷川俊太郎さんの『みみをすます』
がすべてを語っているように感じていて、時間がとれないときは、この詩だけ読み返したりしています。
河合先生の言葉に触れていると、
スクールソーシャルワーカーも同じだな、と思います。
個人から集団、文化をみる、
全体を見る力をもつ、
発想の根本を個人におき、どの個人も大切に考える、
関係性を大切にする、
スクールソーシャルワーカーがアメリカ発であることを考えると、そしてアメリカのスクールソーシャルワーカーは日本のスクールカ -
Posted by ブクログ
・この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを誰もが知っているだろうか。それは、無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされてついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。大人たちは小さい子どもを早く大きくしようと焦るあまり、子どもたちの中にある広大な宇宙を歪曲してしまったり、回復困難なほどに破壊したりする。このような恐ろしいことは、しばしば大人たちの自称する「教育」や「指導」や「善意」という名のもとになされるので余計にたまらない感じを与える。
私はふと、大人になるということは、子どもたちの持つこの -
Posted by ブクログ
以前「心の処方箋」で河合隼雄さんの本を初めて読んだ。ゆるやかな物腰で、はっとさせられることが時々ある。本書はさらっと書いてあるので、箇条書きしてまとめにくい。
良いと言われることを全く断言することがないこと、要するに人や自分の見方・感じ方に絶対はないし、いいところもあれば悪いところもあるし、絶対的な答えや本にあてはまることもない、ということが本を通して学べました。
子育ての時に読むのも良さそう。
子どものことで悩んだら、本書を読んで、上から目線で子どもを扱おうとしてないかチェックしたい。
文中の「限界を嫌う日本人、心得る西洋人」には妙に納得しました。商品開発、物欲や人生観などの場面でそう思って