河合隼雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本は大好きで、何度も何度も読み返しています。
この書棚に未登録だったことに、ちょっと、驚きました。
この本の中で紹介されている、
谷川俊太郎さんの『みみをすます』
がすべてを語っているように感じていて、時間がとれないときは、この詩だけ読み返したりしています。
河合先生の言葉に触れていると、
スクールソーシャルワーカーも同じだな、と思います。
個人から集団、文化をみる、
全体を見る力をもつ、
発想の根本を個人におき、どの個人も大切に考える、
関係性を大切にする、
スクールソーシャルワーカーがアメリカ発であることを考えると、そしてアメリカのスクールソーシャルワーカーは日本のスクールカウンセラーの役割も担っていることを考えると、特に驚くようなことでもないのですが、日本の現状を考えた時、何だか悲しくなりました。
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの棲み分けは大事かもしれないけれど、それぞれが専門性を示すことも大切だろうけど、根っこの部分には共通するものがあり、明確な線引きを行う必要性はないのではないかと私は考えていて、
要はその場その時その人たちが、子どもの存在を守るためにどう動くことが一番なのかを話し合い、実行することが一番大事なのだろうと、
この本を読みながら、そんなことを考えました。 -
Posted by ブクログ
・この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを誰もが知っているだろうか。それは、無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされてついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。大人たちは小さい子どもを早く大きくしようと焦るあまり、子どもたちの中にある広大な宇宙を歪曲してしまったり、回復困難なほどに破壊したりする。このような恐ろしいことは、しばしば大人たちの自称する「教育」や「指導」や「善意」という名のもとになされるので余計にたまらない感じを与える。
私はふと、大人になるということは、子どもたちの持つこのような素晴らしい宇宙の存在を少しずつ忘れ去ってゆく過程なのかとさえ思う。それでは、あまりにもつまらないのではなかろうか。
(僕は覚えている。4歳の時の自意識と、今の自意識、自我というか、自分というものの観念が全く変わらないという事を。人を見る時、相手が大人とか考えず対等に思っていたなあ。)
・自分の子どもが自分が養子であることに気づいたのではないか。このような時、本人に打ち明けるべきか、何が正しいかという議論は何とでも言え無意味である。ともかく養子としてもらわれてきた本人にとって、その事実がどれほど簡単に受け入れ難く、大変なことか、ということである。それに大人がどれ程共感できるかが最も大切なことなのである。
このような時に私が「専門家の意見」として秘密を保持し続けるべきだとか、打ち明けるべきだなどと答えると、この親たちは専門家に自分たちの責任を肩代わりさせて養子となった子どもと共に背負うべき苦しみを放棄してしまうであろう。
だから、このようなとき私のするべき事は、期待されているような「答」を言うのではなく、この子どもの置かれている状態を、親たちに心から分かってもらうように努力する事なのである。
・心理療法をしていて、特にそれが死にまつわる事であるとき、このようなまったく不思議な現象に出会う事が多い(死の時刻に縁者に挨拶にくる、しかも同じ姿を複数の人が見る、など)。
われわれはこれをどう説明するかなどというよりも、事実は事実として受け止め、そこに込められた意味について考えてみるべきだろう。
・心理療法というととかく来談者の秘密を暴き立てるものと思っている人もあるようだが、この例に示されるように、われわれはむしろ、その秘密をできるだけ大切に扱うのである。 -
Posted by ブクログ
以前「心の処方箋」で河合隼雄さんの本を初めて読んだ。ゆるやかな物腰で、はっとさせられることが時々ある。本書はさらっと書いてあるので、箇条書きしてまとめにくい。
良いと言われることを全く断言することがないこと、要するに人や自分の見方・感じ方に絶対はないし、いいところもあれば悪いところもあるし、絶対的な答えや本にあてはまることもない、ということが本を通して学べました。
子育ての時に読むのも良さそう。
子どものことで悩んだら、本書を読んで、上から目線で子どもを扱おうとしてないかチェックしたい。
文中の「限界を嫌う日本人、心得る西洋人」には妙に納得しました。商品開発、物欲や人生観などの場面でそう思っていたからです。限界を設定しないことで、いくらでも高みにいけるところもあれば、しんどいこともあると思います。筆者が言うところの一長一短かも。
・本を読む時は、自分の事例に短絡的に結び付けない。本から得たことを、自分の事例にどのように生かせるかと考える。
・学者ロジャーズは、カウンセラーになるには、クライアントの話へ無条件の積極的関心を持つこと、共感すること、思うことと言うことを一致させることの3つのみと言った。
・昆虫の標本を作るのではなく、飛んでる蝶々をそのまま見るのがカウンセリング
・子どものことを放っている人ほど、子どもにものを買ってあげたくなる。