河合隼雄のレビュー一覧

  • 子どもの宇宙

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    ネタバレ

     忘れていた子供のころの感覚をふと思い出して、いいなぁ、なつかしいなぁと思うことがある。多くの大人が、子ども時代に忘れてきてしまったものは、大人になって忘れてしまったものは何か。子供は「何となく感じて」いる。

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    2012年11月06日
  • 子どもの宇宙

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    子供の持つ素晴らしい能力、そしてかつては自分もそうであった事、そしてそれを忘れてしまっている事を思い知らされる一冊。
    最近の子供のに関する悲しい事件が多い中、是非読んで頂きたい一冊でした。

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    2012年07月10日
  • コンプレックス

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    コンプレックスとどう付き合っていくかを考えるヒントが得られたことと、コンプレックスは必ずしも悪いものではなく、成長のきっかけになるものだということが理解できたのが良かったです。

    話題は、そもそもコンプレックスとは何か?から始まり、コンプレックスが人の心(自我)にいかに影響を与えているのか?コンプレックスをいかに乗り越えるか?と徐々に深まっていきますが、専門的な内容も平易な言葉で、具体例を多く挙げ説明されているので、興味深く読み進められました。

    本の内容からは離れますが、文章の端々から河合隼雄さんの強い探究心と、自身の能力が有限であることへの自制の念が感じられます。見習いたい姿勢です。

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    2012年06月10日
  • 影の現象学

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    夢や文学、神話などから人間の心の中にある影を読み解いていく。
    読みやすいけどとてもスリリングで内容の詰まった一冊。
    この「影」という概念は、色々なことを考える指針になりそう。

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    2013年02月11日
  • 母性社会日本の病理

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    「第一章 日本人の精神病理」が分かりやすく勉強になりました。

    第二章以降の「ユングと出会う」、「日本人の深層心理」、「物語は何を語りかけるのか」は、いずれも深層心理を扱ったもので面白いし言っていることはわかるのですが、私にとっては書いてあることをそのまま受け取るしかなくという状況でした。河合隼雄をさらに何冊か読んでいけば「そういうことだったのか」と得心していくような気がしています。

    ★★★

    それで、私にも分かった(ような気がした)第一章にどんなことが書かれているかというと、

     母性の原理は「包含する」機能によって示される。そこにはすべてのものを良きにつけ悪しきにつけ包み込んでし

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    2012年05月01日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    カウンセラーの入り口に立った人、一歩足を踏み入れた人にとって、大変に役に立つ本です。カウンセリングの原点を深く理解できると思います。聴くことの意義、カウンセリングの限界、なによりも相談援助におけるカウンセリングの占める位置や他職種との違いなど「実技指導」を通して丁寧にお話しされています。40年以上も前の言葉とは思えません。逆に40年、カウンセリングが普及していなかった時期に、その基礎を河合氏が固められていたことに驚きと敬意を抱くものです。線を引きまくった一書となりました。

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    2012年03月23日
  • 大人の友情

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    まず、『大人の友情』というタイトルがいい。歌や本、映画の題名を考えるタイトラーという職業がある、と聞いたことがあるが、タイトル、つまり、本の名前によって、どれだけの人にその内容が届けられるのか、決まってしまう部分ってあると思う。

    さて、内容は、河合節炸裂!

    何事も断定的な言い方はせず、課題や疑問にふれつつも、大きな可能性を浮かび上がらせる、「あれ」です。

    本当の友情、男女の友情、同性愛と友情、従来の関係を超えた友情、裏切りなど様々な視点を通して、本書全体では、あらゆる人間、いや、あらゆる生命との関係に激しさでなく、深さをもたらす「友情」のあり方を綴られていると思います。

    もっと読

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    2012年03月09日
  • コンプレックス

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    読むたびに考えさせられる一冊。
    「われわれが、誰かに対して「虫が好かない」とか、毛嫌いするなどの場合、われわれはその人が自分のコンプレックスを人格化したものではないかと考えてみるとよい。」

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    2013年09月14日
  • 影の現象学

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    忘備録。あとで読み直して体系的に考える。
    Twitterで一番印象に残ったとこはフランクに書きました。そういえば、何年か前のセンターか入試かで題材になったようですね。



    私が私として意識し得ること、私の過去の経験のうちで記憶に残っていること、現在の私の感じている感情、思考していること、それに知覚していること、などのすべてはある程度の統合性を有し、ひとつの人格としてのまとまりをもって存在している。

    実際、自分の無意識に動かされて行動し、後になってから後悔しても、自らの破滅を防ぎきれないようなことが起こり得るのである。その無意識の心の動きを把握するものとしてイメージがあると考えられる。

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    2012年02月09日
  • 魂にメスはいらない ユング心理学講義

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    箱庭療法や現代社会の家族のあり方、谷川さんの詩の解釈など、物凄く面白かった。自分の心や人との向き合い方、カウンセラーとしてもあり方など、私にとっては本当の人ってこうなんだと感じることが多かった。今まで馬鹿みたいに高いお金で見てもらっていたカウンセラーの人の、浅さや軽さ、適当さは、やはり自分には合わないなと痛感したが、こんな本物のカウンセラーには会えないだろうと思う。また、谷川さんとの会話によって、さらに心理学について理解することができ、お互いの心の深さにとても感動した。自我と自己についてもよく理解できた。

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    2012年01月27日
  • 人の心はどこまでわかるか

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    ネタバレ

    河合先生のご本は、どれもやさしい語り口なんですが、書いてあることは結構すごい。例えば、この本には、河合先生が50歳くらいの頃、心理療法がしんどくて「死んでしまいそうだった」という感想がさらっとでてきます。うっかりすると読み飛ばしそうですが、たぶんこれも淡々と事実を語っていて、本当に死にそうだったんだろうなあと腑に落ちました。臨床家かくあるべし。肝に銘じることにします。

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    2012年01月24日
  • コンプレックス

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    友人に進められた本。
    河合さんの本は初めて読んだが、
    とても読みやすかった。

    実際の臨床の例などもあり
    わかりやすい内容だった。

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    2012年01月16日
  • 人の心はどこまでわかるか

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    ネタバレ

    不肖ながら臨床心理士を目指しています。
    この本を呼んだら、本当に自分なんかが目指していいものか、もし仮に試験に受かったとしてもこんな責任のある仕事をやり遂げられるのか、自問自答してみました。答えは出なかったのですが、「これから勉強していく中でその適正を見つけよう」となんとも先送り的な結論に。

    河合隼雄さんやその他の心理療法家と呼ばれる先生方の本を呼んだりお話を聞いたりしてみたい、と思える一冊でした。

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    2012年01月11日
  • 河合隼雄のカウンセリング教室

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    ネタバレ

    今週おすすめする一冊は、心理学者で元文化庁長官の河合隼雄氏に
    よる『河合隼雄のカウンセリング教室』です。タイトルからもわか
    るように、本書はカウンセリングを学ぶ人のための連続講座を文章
    に起こしたもので、もともとは専門家向けのものです。しかし、基
    本的な内容ばかりですし、一般向けと考えて問題ありません。

    特に、人との関係のあり方を考え直してみたいと思っている方、人
    の話を聞くことに苦手意識を持っている方、人を受け入れることに
    困難を感じる方、には得るところの多い内容になっています。

    対象が仕事であれ、家族であれ、私達が向き合うのは人間です。人
    間を離れた抽象的な仕事や家族は存在しません。そ

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    2011年12月29日
  • 心理療法個人授業

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    ネタバレ

    いやはや、心理とは難しい難しいとは思ってはいたが、改めて分からないことだらけだと痛感。ただ、その「分からない」と言う河合隼雄の言葉には深みが感じられた。
    「発見的に分かる道をともにするためには、”分からない”と自覚する謙虚さが必要だが、これはまったく自身がないのとは異なる。自信がないのはハナからまったく分からない人である。”分かる”に分からないをつなぐ人は分かる自信と分からない謙虚さを持ち合わせている」

    つなぐ。大事なことだと思います。下線引いたり太字にできるならそう表示したいです。

    全てはわからない。分かる部分に分からないをつなげて分かろうとすることが臨床心理士の仕事だと河合隼雄は言う。

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    2011年12月28日
  • 家族関係を考える

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    「自己」や「私」には思いの外他人が含まれていて、そのパラドックスに気づかない限り自己実現なんてものは全く馬鹿げたものになる。
    安易に自立を求める人は自分の周囲に犠牲を強要することになる。

    だと。なかなか示唆を与えられる内容だった。家族を自分の中に綺麗に取り込めている人はどれほどいるんだろうね。

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    2011年11月20日
  • 河合隼雄のカウンセリング教室

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    キャリアカウンセリンを学ぶなかで、何か知識が点在してしまい、線や面になっていない悩みを感じていた。この本を読み進めると、つながっていき、知識が体系化されてくる実感がある。

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    2011年11月03日
  • 子どもの宇宙

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    家族、秘密、動物、時空、老人、死、異性。それぞれのテーマを子どもとの関係から、児童文学や実際の事例を通して紐解きてきます。

    改めて、自身の子供時代を思い返して、「はっ」とすることもありましたし、「秘密」の大切さや、子どもの純粋で広大な心に宿る、無垢な子どもだからこそ素直に感じ表現する、または言語化できないために表現しきれない、そんな「子どもの宇宙」の魅力を深く噛み締めることができました。

    これからも「子供心」や「子どもの視点」ひいては、「子どもの宇宙」を持ち続ける、そんな大人であろうと改めて感じることができました。

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    2011年10月26日
  • 大人の友情

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    本の中での出会いも人生の宝です。

    夏目漱石、白洲正子、小林秀雄、中原中也などとの出会いがあある。人間として成長したいなと思う今日この頃。

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    2011年08月14日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    カウンセラーがクライエントの話しを聴くとはどういうことなのか。この本を読むまで自分の認識が甘かったことを痛感した。「傾聴」の真髄に触れられた気がする。特に著者の「一番最後に諦めるのがカウンセラー」の言葉には、深く考えさせられた。カウンセラーを目指す人必読の一冊ではないか。

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    2011年06月20日