重松清のレビュー一覧

  • トワイライト

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    最後はわずかながら光が見えるような描き方だったけど、多分その後も現実は変わらないんだろうなと思った。(それは私がひねくれた物の見方しかできないからかもしれない。)

    なんだか読み終わったあとに未来に期待なんてしない方がいいのかもしれないと思っちゃうような物語だったな。大人になるって嫌だなって思っちゃう。十代や二十代の人たちにはあまり響かない内容かも。もう少し年を重ねてから読んだら、今とは違う感想を抱くかもしれない。

    「不幸なことなどはなにもなくても、ほんとうの意味での不幸とは、幸せなふりをしつづけなければならないことなのかもしれません。」という一節が印象的でした。

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    2015年03月03日
  • おじいちゃんの大切な一日

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    ネタバレ

    子どもに物を作るということを考えほしいと思った父親が、小学5年生の娘を祖父の働く工場を見学させるお話です

    一般に売り出す予定ではなかったこの作品は、印税が全て足なが育英基金に寄附さているそうです

    児童書にしては字が小さいかなぁ…

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    2015年03月01日
  • カカシの夏休み

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    「カカシの夏休み」
    「ライオン先生」
    「未来」
    の三編を収録。

    「カカシの夏休み」の主人公は小学校の先生。厳し過ぎず、だからといって子どもたちになめられるほどには甘くもない。
    だけど、結局何もしてくれない。子どもたちのことをわかるふりして、見ているだけ。
    だからあだ名は「カカシ」というらしい。

    「ライオン先生」は高校の先生。ライオンのたてがみのように長い髪をなびかせて、手を焼かせる子どもたちのことも決してあきらめて投げ出したりはしない。それがライオン流。
    しかしその髪は、実はかつらだったのだ。

    「未来」は、高校生の時、自殺したクラスメートの電話を最後に受けてしまったため、自殺を止めるどこ

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    2015年02月19日
  • 哀愁的東京

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    大学時代、先輩に【シマちゃんに似てるね】と言われて思い出に残った一冊
    あぁ、先輩の目には私はこんな風に映ってるんだと落ち込んだ記憶あり

    読み返すと勇気付けられる気持ちになる嬉しい一冊

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    2015年02月10日
  • あすなろ三三七拍子(上)

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    流星ワゴンの作者と言うことで読み進めたが、応援団への愛にあふれ下巻、東京駅での見送りには涙が出た。やっぱり人間讃歌だと思う。

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    2015年02月02日
  • アゲイン 28年目の甲子園

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    映画のCMを見て買ってしまった。だいたい内容は想像がついたが、そこは重松さん泣かせるポイントを色々しこんであります。暴力事件?多分何か訳があるんだろうなとか、、学生時代にスポーツに打ち込んだ事のある人なら分かる純粋さ、ひたむきさを思い出させてくれる小説。二組の父と娘の物語でもあり、結末に向かって盛り上がるところはさすが。

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    2015年02月01日
  • きみ去りしのち

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    ロードムービーのような作品を書きたかったと後書きにはあるのだが、さすらい感はイマひとつ。ロードムービーというよりは、観光地とのタイアップ映画な雰囲気が漂ってしまう。
    取巻きの編集者連中が取材旅行に同行して経費でバンバン落としているような気がしてきちゃうんだよなぁ。我ながら穿り過ぎだとは思う、のだが。でも。
    偶然にも去年の暮れ頃から真心ブラザースにハマっていて、特に気にしたことはなかったのだけれど、人それぞれ辛い体験もしているのだということに改めて思い至った。

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    2015年01月09日
  • 峠うどん物語 下

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    葬儀場前の小さなうどん屋さんの物語。
    直接ではなく間接的に人の死に触れながら、成長していく物語だとは思うが……、どこかそこまで入り込めない。
    主人公が中学生にしては、ちょっと幼すぎる気もするし、葬儀帰りの人にそこまで思えるかって気もするし……。
    少し無理に感動的に持ってている気がしてしまった。

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    2014年12月20日
  • 峠うどん物語 下

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    亡きボタン満載の重松作品。
    電車で読むのはご注意。

    こういう話に、涙してしまう、
    いつまでもそんなおじさんでいたいな。

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    2014年12月05日
  • 峠うどん物語 上

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    テレビドラマにすればいいのに。
    日曜劇場とかピッタリ。
    もうドラマ化前提で書いたとしか思えない。

    でも視聴率取れなさそうだなあ…

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    2014年12月05日
  • この人たちについての14万字ちょっと

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    重松氏の作家さんたちのインタビュー集
    なかなかバラエティに富んだ人選かと。
    伊集院静・池澤夏樹・浦沢直樹・鈴木成一・是枝裕和・
    いとうせいこう・山田太一・赤川次郎・酒井順子

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    2014年12月01日
  • 哀愁的東京

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    主人公がフリーライターということで今後の創作の参考になるかと思って読んだ。主人公は重松さん本人がモデルだとおぼしき売れっ子のライター。主人公は自分を絵本作家が本業だと思っている。ある日を境に絵本が書けなくなったり、妻子と別れて会えなくなったりするが、ライター業がうまくいってるためか、悲壮感は薄い。強引に何かに突き進む生き方をせず、器用に世の中を遊泳していく自分のやり方というのを最後の方で分析してみせているくだりを読み鼻白んだ。実際、作者はそうやってばりばり仕事をやってきたのだろう。

    「パパと一緒に」のディテールが最後まで明かされないので、登場人物はなぜこの作品に入れ込むのか、そもそもなぜ主人

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    2014年11月24日
  • オヤジの細道

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    自虐的オヤジパワー炸裂。男のアイデンティティ立小便。ケツ入れの悲哀。エロ本の買い方。オヤジの「エア」。体温フェチ。
    郷愁のホッケ。激しく同感させられる己に何ともそこはかとないペーソスを感じる。
    オヤジであることを改めて深く自覚させられた。同時に大きな生きる活力ももらえた。開き直りのオヤジパワー全開である。

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    2014年11月23日
  • 峠うどん物語 上

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    ネタバレ

    うどんが食べたくなった。冷たいのではなく温かいうどん。心まで温まりたい。
    斎場の前にあるうどん屋さんの話。お客は葬儀参列者。いろいろな思いを抱えたお客を迎え、送るうどん。
    連続短編集かな?さくっと読める分、感動が足りないな。

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    2014年11月18日
  • 峠うどん物語 上

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    引き続き重松清作品。
    人の死とは何かを重松清氏なりに子供にも分かる目線で描いた作品。
    トクさんのやさしさにほろっと来たが泣けるほどでもなかった。

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    2014年11月16日
  • 舞姫通信

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    まず自殺を肯定することはできません。どんな状況にあってもです。自分が昔の彼らと同じ年齢の頃でも自殺しようとする人、自殺した人の気持ちは分からなかったです。
    自殺する人の気持ちが分からないのは強い人だからだと言われたことがあります。別に強いとは思わない。弱いとも思わないけど。
    死んだら終わりなのに、本当にそれしか方法はなかったのだろうかと思います。もし死ぬしかないと思って飛び降りたなら、舞姫っていうのは違うと思うんです。伝説という形で美化してるだけ。もしあたしが原島先生と同じ立場なら、きっと舞姫通信を残らず集めて焼いてしまいます。
    生徒たちにとって死ぬということはリアルな世界で想像もつかない神

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    2014年10月05日
  • あの歌がきこえる

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    本州最西端、山口県に住む田舎の男子3人組の中学生から高校卒業までのお話。
    一言でいうと「思春期に少年から大人に変わる」一度しかない青春の物語です。
    おそらく作者さんの青春をベースにしている感じ。
    主人公は山口の高校から早稲田の教育に進む設定だし…。
    その時代の楽曲が、各章のタイトルにもなり、文中で効果的に使われていました。
    時代的にユーミンとかサザンとかオフコースとかでした。
    今、50ちょいくらいの地方出身者さんは懐かしい気持ちになる本なんじゃないかな?

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    2014年09月29日
  • 季節風 秋

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    少しだけ欠けた月 ずっとずっと続いて欲しい当たり前だった家族の時間。少しのズレが二度と戻らない裂け目となり、こどもは狭間で立ちすくむ。

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    2014年08月26日
  • また次の春へ

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    震災後に残された人たちの短編集。最近この人の小説は津波と地震を題材にしたものが多いな。ちょっと重い。

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    2014年07月04日
  • ブランケット・キャッツ

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    レンタネコとおんなじだね。
    アメショーのタビーのお話が、猫好きとしてはたまらなく可愛く感じて好き。
    でもどの話も、猫による癒しでは足りない位切ない事情があって、猫の可愛さを楽しむというよりそれらの人々の心を感じとる方に重きがあったかも。

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    2014年06月03日