鳥飼茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
美人姉妹の謎がじわじわと明かされていく第2巻。思ったよりディープな展開だけど会話の軽妙さのためかすいすい読める。根底に、人間が好きって感じが伝わってくるから、読後暗い気持ちにならないんだと思う。お雑煮のうんちくとか、京都の歳時記•文化もさりげなく散りばめられていて楽しめる。日本のどこよりも町並みが変わらない町が京都で、そのことが、そこに暮らす人々のメンタリティに与える影響についても考えさせられた。東京みたいに年中道路工事しててころころ変わる町並みもいやだけど、これからもこの先もずっと変わらない町並みの中で生きていくのは、それなりに息苦しくもあるんだろうな。
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ネタバレ 無料版購入済み
お2人の過去なども
アオイの最後の彼女・さほさんも大量の眠剤をバッグに入れていました。熱海で彼女に会いに行く理津子さんたちと、ついていくアキバさん。猫3匹も一緒です。
さほさんが旅館で思わず理津子さんに水をぶっかけたりで、アオイ(中島淳)に振り回されている女性がここにも。
理津子さん、安藤という男と別れてからアオイとホテルでSEXするだけの仲になって小説の賞金を使ってしまっていたようです。
妹の絵美さんが理津子さんを敵視する理由も分からんでもないです。
ホスト仲間でも女を寝とったりとかで、アオイ、家族からしたら相当に厄介なのは間違いないです。 -
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Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
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これは重い
無料で2巻まで。
何というか、良くも悪くも重い作品。
登場人物たちが取り繕うことなく、自分の事だけを考えている。
主人公の考え方など、教師としてはあり得ないと思うし、周囲の人物も(新妻を除いて)皆そう。
そしてドロドロしているので、読み進めるのにあまり気が進まない。
こういう作品、男性には書けないだろうなと思う。
ドロドロさは女性マンガっぽいのだけど、それともまた少し違う、キレイごとを許さず、嫌でも内面をさらけ出さされるような作品。
すごいと思う。
絵は正直、上手いとは言えない。
特に上半身…腕の描き方に不自然さを感じる。
ただし、非常に味のある絵なのは確かであり、この作品には合っている -
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Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった…!
身体について言語化することは難しいと思いながら、言語化欲求もあって、そこをストレートに表現してくれている言葉は、ポジティブなのかネガティブなのかは分からないが震動を伝えてくるようで、ちびちび読み進めました。
わかる、わかるよ…となるところもあれば、こんな身体感覚を持つ人もいるんだ〜と知るところもあって、何かしらそれが身体にフィードバックされて、終始不思議。
島本理生「Better late than never」
…直後よりも、むしろ二、三日目から、不安定さを伴った執着心はピークを迎えて、その最中には激しい恋をしているようにも感じていたが、その後、十日間かけて緩やかに下降した -
Posted by ブクログ
女性の書き手が綴る、「身体」についてのエッセイたち。
私がこれまでの人生誰にも言わずに、日記にすら書かずに閉じ込めてきた経験や思想や感情に近しいことが書かれていたりして、私だけじゃなかったのか……!という発見がいくつもあった。
私みたいに、自分の中に閉じ込めている人も沢山いるであろう内容をこうして書いてくださったことに感謝したい。
生理や身体の変化のこと、妊娠のこと、性自認のこと、性欲や自慰について、ルッキズム、性癖、尊厳などなど……
女性の体と30年付き合ってきたからこそ、どれも興味深い内容だった。
金原ひとみさんの「パリの砂漠〜(略)」を読んだ時にも思ったのだけど、
金原さんの文章だ