横山秀夫のレビュー一覧

  • 半落ち

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    めちゃくちゃ重厚。
    梶と関わっていく警察・マスコミ・司法関係者のそれぞれ視点で話が進んで行く。
    新聞記者と警察のやり取りも良かった。ネタとかオチとか、元新聞記者ならではのアツいやり取りが描かれている。
    最後の裁判シーンで、全員が真実を追求したい思いで梶に視線を送るところ、それぞれの立場がありつつ意思が通じあった感じがして良かった。
    やはり最後の面会はグッと来ました。
    そんなに綺麗に死ななくていい-。 感涙。

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    2026年07月21日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    建築士が建てた家に、引っ越したであろう家族がなぜ失踪したのかを追っていく話。

    主人公の気難し屋ぶりがたまに目につくけど、総じていいお話だった。

    建築用語がたくさん出てくるところは、なかなか読み進めるのが大変だった。長いし。

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    2026年07月19日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    『64』を読み終えて最も印象に残ったのは、警察組織という巨大な世界をここまで緻密に描き切ったことだった。上巻は物語の進行だけを見るとゆっくりで、長く感じる場面もあった。しかし、その時間を使って警察組織の内部や人間関係、各部署の思惑が丁寧に積み重ねられていくため、物語の世界が少しずつ立体的になっていく。テンポの遅さは好みが分かれる部分だが、その積み重ねが作品全体のリアリティを支えていた。

    主人公・三上についても非常に魅力的だった。物語の序盤では、自分の立場を守るために飲みたくもない唾を飲み、組織の中で折り合いをつけながら生きている。しかし、自分の置かれた立場や果たすべき役割と向き合い、覚悟を決

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    2026年07月14日
  • 半落ち

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    現職警察官が、アルツハイマーを患う妻を手にかけ、みずから自首する。動機も経緯も語るのに、犯行から自首までの空白の二日間だけは頑として口を割らない。

    妻が記憶を少しずつ失っていく過程は、忘れることそのものの怖さを静かに突きつける。最後まで空白の二日間について語らず、秘密を守ろうとした沈黙には、人としての実直さがにじむ。

    立場の異なる語り手が交代しながら同じ事件に向き合う構成が、一人の選択がいかに社会と地続きかを浮かび上がらせる。

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    2026年07月14日
  • クライマーズ・ハイ

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    非常に読み応えがある本だった。
    山を登る場面は専門用語も多く、想像しにくい部分も確かにあった。しかし、熱渦巻く北関の大部屋とは対照的に、どこまでも澄み渡る壮大な山の描写は、物語に入り込みすぎて昂っている自分の気持ちを少し落ち着かせてくれる効果があったように感じた。
    また、望月彩子の言葉は非常に印象的だった。
    世界最大の航空機事故で亡くなった方も、交通事故で亡くなった方も同じ命である。しかし前者の命はずっと記録され続け、追悼され続ける。
    では後者は軽い命、小さい命なのかと言われれば決してそんなことはない。しかし、この2つの命を扱う報道機関は命に差をつける必要がある。
    メディアはどのように伝えてい

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    2026年07月09日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    やっぱり横山作品はとてもいい。
    中年男の再生の物語から生じる熱に、力をもらえる。
    それが夫婦の、家族の再生に繋がっていくことを願わずにはいられない。

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    2026年07月03日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    最後まで小説としての完成度は高いと思う。
    公私の大きな問題があるが片方について不消化のようなそれでもいいような気分になった。

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    2026年06月24日
  • 64(ロクヨン)(上)

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    広報官という設定は面白い。刑事ではなく広報官という目線で、だけど元刑事であるので事件についてはよく見えてくるように描かれている。

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    2026年06月24日
  • 第三の時効

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    短編集だけど登場人物が共通してる。ミステリーまけど警察内部の人間関係が垣間見えて面白かった。個人的にはタイトルにもなってる『第三の時効』が1番好き。最初は警察内特有の言葉や法律上のルールに戸惑ったけど説明もちゃんとあるので読みやすい。

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    2026年06月12日
  • 半落ち

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    本作は、梶の事件という一本の強固な【縦軸】と、彼に関わるあらゆる立場の人間たちの有り様という【横軸】が見事に交差して進む、重厚な人間ドラマである。
    章ごとにスポットが当たる警察、検察、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官といった横軸の人々。彼らにもそれぞれ生きてきた人生があり、私生活に重い荷物を抱えている。
    最初はそれぞれの思惑や組織の論理で梶の沈黙を暴こうとするが、梶の言い訳を一切しない静謐な佇まい、その揺るぎない芯の強さに触れることで、彼ら自身が目を背けてきた人生のドラマや痛みが引きずり出され、問い直されていく。

    そして終盤、頑なに守り通された「沈黙の理由」とその真実が明かされたとき、梶の行

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    2026年06月09日
  • 第三の時効

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    ネタバレ

    ひさしぶりの横山秀夫作品。本作はF県警強行犯係を舞台にした短篇集である。どの収録作品もなかなかおもしろく読むことができたが、刊行から時間が経過したため気になる部分が出てきてしまっている。本作は単行本の刊行が2003年なのでそこまで古いわけではないのだが、そもそも表題になっている「時効」という概念じたい、法改正によって現在では殺人事件などでは撤廃されている。また、取り調べなどにおける刑事の態度などにも気になる部分が散見される。もし現実世界において本作に登場するような取り調べが行われていたら、間違いなく大問題になるであろう。もちろん本作はただのフィクションなので問題はないが、しかしたとえば昨今違法

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    2026年06月07日
  • 半落ち

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    第15回このミステリーがすごい!第1位

    audibleですが、おもしろくて一気聴き?でした。
    章ごとに、警察、検察官、記者、弁護士、裁判官、刑務官と語り手が変わり、色んな立場の人が空白の二日間の謎を考察しながら物語が進み、徐々に解明していく構成がおもしろい!
    後半までずっと惹きつけられていたので、そのわりにラストは思ったより呆気なく感じてしまった。
    でも、読み終えて改めて考えると素敵なラストなのかも。

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    2026年06月07日
  • 臨場

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    20年以上前だからか、キャラ設定が何となく古めかしいけど横山秀夫の描く無頼な老骨刑事はどれもかっこいい。DNA、家族とかに関することが多かった。引退する刑事の個人的な事件を解決して控えめな敬礼をするシーンがかっこよかった。

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    2026年06月06日
  • 半落ち

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    面白くて一気に読める。アルツハイマーや命のこと、日本の逮捕から司法までのベルトコンベアなど、考えさせられることもある。ただ、最後や途中に小さな違和感を感じたりもする。深く考えなければ、面白く読むことができる。

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    2026年06月06日
  • 陰の季節

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    横山秀夫氏の描く、警察管理部門の短編ミステリーはどれも秀逸だ。警察組織における刑事や公安といった本流以外のお仕事についての知識をどこで、どの様に仕入れるのか。積読となっている同氏の大ヒット作、ロクヨンが楽しみです!

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    2026年05月27日
  • 真相

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    audible。
    短編だと物足りないことも多いけど、どれもしっかり重めで、ドキドキして楽しめた。
    特に、『真相』『18番ホール』『他人の家』はおもしろかった。
    『花輪の海』は嫌悪感を抱く話だった。
    どの話も共通して、主人公が焦りを加速させていく感じがリアルに描かれているので、緊迫感がある。
    そして、一度の致命的な過ちを起こさないことが大事。

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    2026年05月21日
  • 第三の時効

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    やっぱり圧巻だった。
    横山先生の力量に脱帽です。

    県警内の覇権争いなど、
    本当の警察ないでも
    あるんだろうな。

    人間自身の中からくる
    疑心暗鬼など心理描写が
    絶妙でグイグイ引き込まれる。

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    2026年05月19日
  • 影踏み

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    泥棒を家業としている主人公を中心とした短編小説です。
    どの話も男くさくて女ウケはしなさそうですが、自分はこのハードボイルドな感じが好きでした。
    亡くなった弟の声が聞こえるという特殊な設定ではありますが、それが嫌にならないストーリー展開は流石だなと思いました。

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    2026年05月14日
  • 出口のない海

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    夢や希望がある若い人たちがこんなにも無惨な形で大勢失われたかと思うと無念でならない。戦争って何も生まない無駄なものだよね。改めて人ってよくもこんなに残酷なものを思い付くなって思った…

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    2026年05月08日
  • 半落ち

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    はじめての横山秀夫作品。章ごとに視点者が変わり、その度にキャラクターに感情移入した。事件の全貌は見えているが、最後のピースだけは明かさない。こういった引っ張り方もあるのかと驚いた。最後のシーンは、誰でも感動する。また、好きな作家が増えた。

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    2026年05月03日