横山秀夫のレビュー一覧

  • 陰の季節

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    64』を読んだときにも感じたが、横山秀夫の警察内部の描写の緻密さがとても印象に残った。

    自分は警察について詳しいわけではないので、描かれていることが実際の警察組織とどこまで同じなのかは分からない。それでも、「こういう役職があって、こういう立場や力関係の中で物事が進んでいくんだな」と自然に受け入れながら読むことができた。

    特にすごいと感じたのは、これだけ複雑そうな警察組織を扱っているのに、読みにくさがないこと。役職や組織の仕組みを細かく描きながらも、説明が難しくなりすぎず、物語の中で自然と理解できる。その緻密さと読みやすさの両立が魅力だと感じた。

    また、短編集なのに一編一編の物語がしっかり

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    2026年08月25日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とても読み応えがあった。
    建築の説明的なところとかは飛ばし読みになっちゃったけど。
    中盤は少しだれたけど、後半は一気読みした。
    事故死した所長の残した作品を残そうと一致団結したところは泣きそうになった。
    読後感は良い感じ。

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    2026年08月24日
  • クライマーズ・ハイ

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    鳥肌が立ち、心が震え、目頭が熱くなる。歴史的航空機事故を伝える新聞記者たちの苦悩と矜持。新聞とは何なのか。何を伝えなくてはならないのか。何を伝えられないのか。圧倒的な筆力と熱量と臨場感。事故の真相に迫る様は一級のミステリであり、新聞社内の様々な闘争は骨太な企業小説であり、複雑な親子感情と命の尊厳を抉る人間ドラマでもある。傑作。

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    2026年08月23日
  • 顔 FACE 〈新装版〉

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    女性軽視の社会の中で女性警察官が活躍するお話。
    「女は使えない」なんて今だったら大問題だけど、そういう時代もあったんだよなぁと、リアリティもあって引き込まれる。
    主人公の平野巡査は、若いながらも信念があるし、組織の中で葛藤するところも人間味があって好感が持てる。

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    2026年08月22日
  • 臨場

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    出来すぎだよ、この男は。

    「終身検視官」倉石義男。 死体に残されたわずかな違和感も見逃さず、周囲の見立てを次々と覆していく。 あまりに何でも見抜くので、一回ぐらい失敗してくれね?と思うほど。

    でも面白かったのは、倉石が主役でありながら、物語の中心に居座らないこと。 それぞれの話には、それぞれの人生があって、それぞれの事情を抱えた人間がいる。 倉石自身が語り手になるのではなく、そんな人たちの人生に「最強の検視官」が現れる。

    だから事件の真相以上に、その死に至るまでに何があったのか、残された人間に何があったのかが印象に残った。

    無愛想で組織にも媚びない。 それでも人のことはよく見ていて、

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    2026年08月19日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    ネタバレ

    Marvelous! But…

    本書の凄みは、薄っぺらい会話がほとんど無い点。つまり、斬れば血が出るシリアスな内容を登場人物たちが本音で語っており、特に広報室の三上やその部下の諏訪、松岡参事官などの言葉のやり取りには胸が熱くなるような迫力と感動がある。
    その背景には、不祥事続きのD県警生え抜きの刑事部長ポストがキャリアの指定席(天下り)となりそうな事態がある。刑事部では誘拐事件を解決できないばかりか、証拠隠蔽も発覚しそうになり、三上らの広報室は記者クラブ対応に翻弄される。
    本書のクライマックスの一つは、情報の出し惜しみをする刑事部のせいで三上が自分の首をかけて記者たちを説得する場面。
    「お前

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    2026年08月21日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    建築とミステリ。

    ミステリの舞台として建築物が着目されることはあるけど、ミステリの主題となるのは珍しく目を引いた。

    どちらかと言うとミステリよりは人間ドラマ主題の小説であり、バブルを生き抜いてきた中年たちの人生の栄枯盛衰を感じさせる。それぞれ背負うものがあり、終盤の展開には胸にくるものがあった。

    ミステリ要素はちょっと肩透かし感があったかも。途中までのミステリアスな感じから一転して後付け感があった。特に怪しい男の正体とか。

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    2026年08月18日
  • クライマーズ・ハイ

    購入済み

    息遣い感じるほど臨場感あふれる

    未曾有の飛行機墜落事故とそれを記事にするため、奮闘する新聞記者たちの物語。
    書きたいものと記載されない記事との葛藤、新聞を作るためにそれぞれの立場に立っている人の思惑や葛藤がとてもリアルに描かれていて、臨場感あふれる作品。
    山に登る約束を果たせなかった盟友の息子と約束の山に挑む現在と、飛行機事故の渦中にてデスクという立場を背負って最前線で原稿にむかっていた過去が中和され、息苦しさを感じずに読みすすめられる。

    #泣ける #ドキドキハラハラ #深い

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    2026年08月18日
  • 第三の時効

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    F県警捜査一課を巡る短編集。

    一班朽木、二班楠見、三班村瀬の各班長の個性が強烈。

    短編だけに複雑なプロットはないが、解決の瞬間の衝撃は十分で、解決に至るまでの主登場人物の心理描写が秀逸。

    捜査能力が極めて高い3班長の容赦なさと、班長同士のライバル意識を反映して、全編にはヒリヒリする緊張感が漂う。
    それを象徴する、田畑課長を軸にした「囚人のジレンマ」を前半最後に持ってきた構成もよく効いている。

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    2026年08月17日
  • クライマーズ・ハイ

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    ネタバレ

    一生に一度あるかないかの地元で起こった大事件について、毎日締め切りを伸ばしつつも新聞を完成させていく北関新聞社の人達。
    佐山をはじめ頑張ったのに上の人の一声で一面に載らなかった人達のことを思うとよくあることなんかもしれないけど心苦しかったし、毎回上司と言い合いになったり裏が取れてないのに出していいのかと板挟みになる悠木の心中を思うと疲れてしんどかった。
    大きい命と小さい命…考えさせられた本でした。

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    2026年08月14日
  • 第三の時効

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    これはすごい。どの作品も短い中に加害者被害者警察官と全部の思惑が詰まってる。警察小説はあまり読まないけれど、こんなハイレベルな作品があったのかと読んで呆然とした。

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    2026年08月12日
  • クライマーズ・ハイ

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    アツい
    座敷でよかった土下座がしやすいからなあ!と
    てめえトラックの鍵盗みやがったな!のシーン好き
    でもこんな職場絶対嫌だストレス性胃腸炎待ったなし
    遺書はいつ見ても泣いちゃう
    大スクープをモノにしそうで毎回逃すのやきもき
    序盤でほぼ全ての登場人物が出てくるから関係性が把握しづらくて混乱する

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    2026年08月01日
  • 半落ち

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    作中に本のタイトルが出てくると身が引き締まるのは自分だけ?(「来たっ、、!」ってなるw)タイトルの「半落ち」って半分しか自供していないって意味なのか。まさかの結末で、おすすめされてる理由に納得。心理描写に引き込まれていく。

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    2026年07月30日
  • 半落ち

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    面白かった。
    色々な立場の人間目線で、犯人と向き合う。
    ただ空白の二日間を解き明かすだけではない、
    人間の優しさや心の移り変わりを見ることができる

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    2026年07月27日
  • 影踏み

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    読み応えあった。
    面白かった。

    連作短編のような形だけど、1つの流れでもあるかな。
    緻密に張り巡らされたあれやこれやが繋がってくるうまさ。

    なるほどよくある警察モノとは視点が違って、泥棒目線で話が進み、その泥棒が探偵役をも担うという面白さ。

    読んでいるとノビカベを40代くらいに感じてしまうのだけど、アラサー寄り30代なんだよな。
    頭も腕も良くて度胸もある。
    そりゃ主人公張れるわ〜

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    2026年07月23日
  • ルパンの消息

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    15年前の女性教師の自殺は殺人事件だった、というタレコミがあったのは時効成立のまさにその日。当時「ルパン作戦」と称して期末テストを盗みに学校に侵入していた不良3人を筆頭に学校関係者の事情聴取がはじまる。

    刑事視点と不良の喜多視点、現在と過去の両方で事件の真相を暴いていく構成。全部読んでも24時間というテンポの良さを味わえる警察小説。

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    2026年07月22日
  • 半落ち

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    めちゃくちゃ重厚。
    梶と関わっていく警察・マスコミ・司法関係者のそれぞれ視点で話が進んで行く。
    新聞記者と警察のやり取りも良かった。ネタとかオチとか、元新聞記者ならではのアツいやり取りが描かれている。
    最後の裁判シーンで、全員が真実を追求したい思いで梶に視線を送るところ、それぞれの立場がありつつ意思が通じあった感じがして良かった。
    やはり最後の面会はグッと来ました。
    そんなに綺麗に死ななくていい-。 感涙。

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    2026年07月21日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    建築士が建てた家に、引っ越したであろう家族がなぜ失踪したのかを追っていく話。

    主人公の気難し屋ぶりがたまに目につくけど、総じていいお話だった。

    建築用語がたくさん出てくるところは、なかなか読み進めるのが大変だった。長いし。

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    2026年07月19日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    『64』を読み終えて最も印象に残ったのは、警察組織という巨大な世界をここまで緻密に描き切ったことだった。上巻は物語の進行だけを見るとゆっくりで、長く感じる場面もあった。しかし、その時間を使って警察組織の内部や人間関係、各部署の思惑が丁寧に積み重ねられていくため、物語の世界が少しずつ立体的になっていく。テンポの遅さは好みが分かれる部分だが、その積み重ねが作品全体のリアリティを支えていた。

    主人公・三上についても非常に魅力的だった。物語の序盤では、自分の立場を守るために飲みたくもない唾を飲み、組織の中で折り合いをつけながら生きている。しかし、自分の置かれた立場や果たすべき役割と向き合い、覚悟を決

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    2026年07月14日
  • 半落ち

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    現職警察官が、アルツハイマーを患う妻を手にかけ、みずから自首する。動機も経緯も語るのに、犯行から自首までの空白の二日間だけは頑として口を割らない。

    妻が記憶を少しずつ失っていく過程は、忘れることそのものの怖さを静かに突きつける。最後まで空白の二日間について語らず、秘密を守ろうとした沈黙には、人としての実直さがにじむ。

    立場の異なる語り手が交代しながら同じ事件に向き合う構成が、一人の選択がいかに社会と地続きかを浮かび上がらせる。

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    2026年07月14日