劉慈欣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
理系の友人が、エンジニアは世界を変えていけると言っていた。 この短編集は、劉慈欣が、エンジニアとしての知識をフルに活かして、さまざまな世界を、そこにあるかのように生み出してくれる。一緒に旅する世界は、過去から未来、宇宙、そこに住む人々、ありとあらゆる世界だ。私たちの想像力は、羽を持っているように、導かれて広がっていく。
一方で、人間たちへの優しさが、細やかな表現を通して、伝わってくる。自然もまた、テクノロジーとの対比で描かれていると同時に、その世界を包むように、さりげなく美しく表現されている。
久しぶりのSF、これがSFなのだなあ、と思う。
そしてこのお話を生かしているのは、見事な -
Posted by ブクログ
劉慈欣氏初の童話。物語はサシャという青年が東の孤島に立っている場面からはじまる。淡々と描かれる情景描写。火守が持つ能力。サシャの願いが叶った後に描かれる火守の仕事に圧倒された。劉慈欣らしいラスト。私は少しだけ怖い。→
童話を読まずに大人になったので、深読みしすぎなのかもしれないが、火守の仕事があまりにも過酷で驚いた。若き火守となったサシャはこれからずーっと火守なんだろうし、背の高い老人はずーっと火守だったんだ。
誰かがやらなければならない仕事だし、でもそれを1人の火守にやらせるのはどうなんだろう
好きな描写は40ページ。三日月の船が星々の間を通る場面。星がぶつかるときに「夏の風になる風鈴の -
Posted by ブクログ
時間が経つほど理解が深まって、良さと凄さをジワジワと感じる作品。
黒暗森林状態から話をどう広げるのかと思ったら、
予想の遥か上の内容と結末で、まさに三体の集大成と言える作品でした。
下巻は、程心が雲天明と再会時に、語られた物語から始まる。物語は面白いんだけど、三体との関連や意図が分からなくて。
でも本編を読み終わってから、この物語を読むと伝えたい事がちゃんと理解できる内容になってるの!メッセージ性と構成力がそれをまた別の物語として生み出した作者は本当天才。
掩体計画のために奮闘してきたのに、誰が予想できる!?となるような内容ばかり。
物理法則の固定概念を根本的に覆して、物語に組込むのが上手すぎ