劉慈欣のレビュー一覧

  • 三体
    去年話題なった中華SFの大作。文庫になったんでようやく読んだ。
    テセント版のドラマを序盤の数話まで見た状態で読み始めたのだが、ドラマに
    比べてそのテンポの良さに驚く。そこそこボリュームのある本だがさくさく話
    が進んでいく。展開が早すぎて終盤の展開なんかはもっとゆっくりで良いのよ。
    と思うぐらい。
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  • 老神介護
    ⚫︎感想
    「三体」の著者によるSF短編集。
    二十億もの老神が地球に降りたって、人間の世話になるという話から始まり、全体を通していろんな視点を持たせてくれ、最後までたのしませてくれた。



    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)

    ●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(上)
    三体 第2巻の上
    下の展開に向けた下準備といった内容でした。
    徐々に様々な場所、人のストーリーが深掘りされていき、終末決戦に向けた準備がちゃくちゃくと進行していきます。

    史強が羅輯の空想の女性像の似顔絵を作るシーン
    自分が本書を読む上で想像していた女性像の特徴と一致して言い当てられてしまい、読みな...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    「三体」に続き、圧倒的なスケールにただ驚き、引き込まれて、もう「すごい」の一言です。

    宇宙における人間の無力さにがっくりしたり、もしかしてもうこんなこと起きてるんじゃないかと怖くなったり‥
    そして最後は‥

    理系的なところは難しくて理解できないこともあったけど、物理や宇宙にも興味が...続きを読む
  • 三体III 死神永生(下)
    三体シリーズの中で一番面白かった。分からない理論が多かったけど、一緒に宇宙旅行をした気分になったので◎!世界は広がるんだけど、生命は全てが幻という気持ちにもなる物語だった。
  • 三体III 死神永生(上)
    三体の中で一番さくさく読み進められた!2作目で語り尽くしたのでは?と思っていたがそんなことはなかった。SFはすごい。上巻だけで様々なことが起こったが、下巻も厚みがある。楽しみ。
  • 老神介護
    本としては対となる「流浪地球」より、「老神介護」の方が各話のまとまりが良くて読んでいてわくわくした。
    話としては「扶養人類」がいい。シリアス・プロフェッショナル・ダークなSF要素の詰め合わせで100点、更に思いもよらぬ展開が加わわり、もう点数なんか関係ないくらい好きになってしまった。
  • 流浪地球
    様々な視点の短編でどれも面白い。
    どことなく三体を彷彿とさせるけど、これが根幹にあると納得。
    短編でこれだけのスケールを感じさせるストーリーはさすが劉慈欣。
  • 超新星紀元
    「三体」劉慈欣のデビュー作。地球近傍で起きた超新星爆発の影響で世界から13歳以上の人間がいなくなり、子供だけの世界になる。タイトル的に「超新星」という宇宙のキーワードを冠しているが、超新星はあくまできっかけでそこまで掘り下げられない。世界に子供しかいなかったら?というifの世界の物語が中心。
    著者の...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(上)
    前作があまりにも難し過ぎて続きを読むか悩んでいたが杞憂だった。1作目より難解な単語は圧倒的に少なく、より物語の進行が中心だったのでとても楽しく読み進めることができた。

    三体人は高度な技術を持ってはいるが、自身の思考を素直に表現することしか出来ず、人間のように嘘をついたり偽装などによって高度な戦略を...続きを読む
  • 円 劉慈欣短篇集
    短編のひとつひとつが意外性に富んでいて楽しめた。解説にも書いてあるが、三体のエッセンスが随所に感じ取れる。この短編たちがあの傑作の礎になっているのかと、また違った意味での感慨もあった。
  • 流浪地球
    〝呑食者〟と〝山〟も熱いが、やはり出色は〝流浪地球〟〝中国太陽〟。

    宇宙は黒暗森林であっても、我々はなお宇宙を求める。
  • 白亜紀往事
    恐竜と蟻を用いて人間にも起こりうる課題を描いている。また、恐竜が絶滅した理由にも繋がりうる内容にもなっていて楽しんで読むことができた。
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電
     三体シリーズの前日譚ということになっているが、「三体」は特にでてきません。主人公は、球電のの謎を追い求める科学者陳と女性軍人林雲。そして彼らを助ける天才物理学者丁儀。この丁儀が「三体」に登場するのだ。

     本書は日本では、ヒットした三体シリーズの後から翻訳出版されたので、営業的にシリーズに含めちゃ...続きを読む
  • 老神介護
    先に読んだ「流浪地球」に負けず劣らず、と言うか上下巻のようなものなので当然ながら、こちらもブッ飛んだ発想のSF短編集。タイトルそのままの表題作とハードボイルド風の後日譚「扶養人類」、恐竜と蟻の共存文化があった別の過去を描く「白亜紀往事」、無重力空間での仮想体験の真相が衝撃的な「彼女の眼を連れて」と姉...続きを読む
  • 白亜紀往事
    「白亜紀が終わるまで、地球は蟻と恐竜が高度な文明を築いていた」というあまりに突飛な設定にも関わらず、「もしかしたら本当にそうだったのでは?」と思ってしまうまで練り込まれた設定の素晴らしさ、物語の面白さはさすが!

    「老神介護」収録の短編版を読んだときから面白いなと思っていましたが、長編になってここま...続きを読む
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電
    量子ファンタジーの傑作

    量子力学をこれほど美しい物語に仕上げた作品を他に知らない。ヒーローもヒロインも像が薄いし、ところどころに繋がりが切れ気味なところを感じるけど、それも量子力学かな。

    物語のスケールサイズ、あちこちの伏線回収、とてもきれいなエンディング。一流作品だと思う。

    なにより、マクロ...続きを読む
  • 白亜紀往事
    白亜紀には恐竜と蟻が共生して、高度な文明社会を形成していたという話。
    最初は無理な設定だなと思いつつ読んでいたのだが、最後になって畳み掛けるような展開は、流石に「三体」の著者だなと感心させられた。
    訳者の一人、大森望氏の解説を読んでいると、この本は中国では少年少女向けとして出版されたとなっていて驚い...続きを読む
  • 円 劉慈欣短篇集
    この作者はハズレがない。今回も面白かった。三体の世界に繋がる発想や着眼点をいろいろな短編で楽しめる。空想の設定も科学的な説明で現実的にありそうな気持ちにさせられる。三体のような重厚長大な世界もいいが、短編で少しづつ感じるのもいいと思った。
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電
    三体シリーズ同様に、読み切るのには一苦労するが、その努力と引き換えに得られる体験、すなわち見たことも聞いた事もない世界観にひたる事、が出来て、今回も頑張って読んで良かった。

    物理や科学、ましてや量子力学など全く予備知識無しの為、描かれている内容の何割も理解出来てない筈ながらも、優れた描写力によって...続きを読む