劉慈欣のレビュー一覧
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この作品普通じゃあない、レベチすぎる。
話が面白い、構成や説明が上手いとかのレベルじゃあない。話の根本的な理論の構築とそれを物語に組込むのが上手すぎる。
“黒暗森林"猜疑連鎖”技術爆発”
一件、単語だけだと意味が分からない。
でもその概要についての説明された後に言葉を見ると、この意味を表す言葉はこれしかない!ってなるの。また、その説明を物語と上手に絡めてるから理解しやすい。
生存本能という生物学的な本質を捉えてるから筋が通ってるし、物語の垣根を超えた宇宙人実在問題の理論だと思う。物語でここまで納得できる理論を作り出せる事ってあるんだ笑。
もう作者は、宇宙社会学という一種の学問の提唱者です。
IIIは地球が”黒暗森林”に陥るのではないかと予想します。今は友好的でも、いつどんなきっかけで猜疑心が生まれるかわかりませんから。こんな綺麗な形で終わったのに、続きを書こうと思った理由が気になるし、IIIは書くべきして書かれたみたいな感想もあるので期待大!楽しみ! -
Posted by ブクログ
『超新星紀元』(2003年)は『三体』(2008年出版/日本語訳2019年)で有名な劉慈欣(リウ・ツーシン)の長篇デビュー作。『三体』のファンといえばバラク・オバマ元大統領が有名です。3部の発売が待ちきれず、ホワイトハウスからメールを著者に送ってみたらスパムメールだと思われてゴミ箱に入れられていた、という話が大好きなのですが、他にも読書好きの池上彰が「文化大革命で何が起こったかは『三体』を読むと良い」と『三体』を著作の中で取り上げていたりなど……『三体』についてネットで検索すれば有名人、一般人が書いた感想や、エピソードを沢山拾うことができて楽しいです。長く多くの人の印象に残っている本だなぁと思います。
劉慈欣は短編も多く書いています。私が読んだことがある短編は『地火』(2000年)、『神様の介護係』(2005年)、『月の光』(2009年)、『円』(2014年)……おっと……4つだけだな……全然読んでないな……
まぁ、全然数を読んではいないんですけどぉ!!!(やけっぱち)
劉慈欣を一番最初に読む一冊としてはやっぱり『三体』を推したいです。『三体』は三部作で大長編ですが、読み終わったらこんな壮大な話を三冊でバシッとキメてしまうなんて!と手腕に驚くこと請け合いなので。『三体』の次に短編をいくつか読んで、それから『超新星紀元』を読むのが良い塩梅ではないかな、と思います。特に短編『地火』は『超新星紀元』に通ずる「継承」や「歴史」といった人生観が作品全体に滲んでいてかなりおすすめです。『三体』を読んだ後にね!(しつこい。)
『地火』を読むなら橋本輝幸・編 ハヤワカ文庫SF 『2000年代海外SF傑作選』が良いです。劉慈欣以外のSF作家の作品も全部面白くて雰囲気良くまとまっているアンソロジーで……
『超新星紀元』の感想文で『三体』と『2000年代海外SF傑作選』をおすすめして終わっていいはずない。まずは『超新星紀元』のあらすじから。
1999年末、超新星爆発によって発生した宇宙線が地球に降り注ぎ、全人類の染色体が破壊される。調査の結果、13歳以下の子どもは自己修復が可能だが、14歳以上の人間は全員死亡することが判明する。全ての大人がこの世から消えてしまうまで残された期間は1年。限られた時間で大人たちは子供に医療や発電等のインフラ、教育や軍事など国の運営に必要な技術を託そうとするが──というお話。
優秀な子供を選別するためにゲームを行うシーンは展開が軽快で面白く、大人たちが今わの際まで自分たちの知識と技術を子供たちに指導し、何とか彼らを新世界に押し出してやろうとするシーンはかなり切なかったです。読んでるときには「あぁ、これは子供たちが十五少年漂流記みたいに試行錯誤して問題を乗り越えていく話になるんだろうな」と思っていました。そしたら痛い目に合いました。これはサバイバルのみならず、「国の運営」も子供が行うお話なんですよね。私が好きな登場人物はアメリカ合衆国の子ども大統領のハーマン・デイヴィーと同国務長官のチェスター・ヴォーンなんですが、彼らを中心にして、あれよ、あれよと世界大戦が勃発する話へと転がっていきます。どうしてだ子供たち!日本国子ども首相の大西文雄も良いキャラしてましたね。(やっぱり戦争する気まんまんでしたけど。)
子どもたちの大半は自我の境界がまだまだ未熟なため、群れであることに疑問を抱きません。一丸となった中国、一丸となったアメリカ、一丸となった日本……「国」そのものみたいになった子どもの争いの凄惨なことといったら。大人に強制されているわけでもないので無邪気に戦争ゲームに興じていく様はあっけらかんとしていて、より不気味でした。劉慈欣は爆発や破壊のシーンを書くのが非常に巧みですので戦争なんて書いたら臨場感たっぷりです。
戦争のシーンは中盤の山場です。戦争が終結してからもう一つ、意外な山場が設けられています。その先で子どもたちは自分たちがいかに無自覚に「国民」であったかに気がつきます。そうして物語は終焉を迎えます。新たな「始まり」も感じさせるエンディングでした。
「子どもだけの世界」は古典作品でも書かれてきたけれど、こんな話になるとは思わなかったです。ぶっ飛んだ設定から、読者をぐいぐい引っ張っていく劉慈欣ならではの外連味。二転三転しているように思わせて最初から最後までテーマがブレない構成の強さもすごい。
こんなところに運ばれてしまう予定は無かったけれどレールからは一切外れなかった、みたいな読後感があるのが劉慈欣の作品の特徴だと思います。『三体』も今まで読んできた短編もそうでした。特にこの『超新星紀元』は突飛な発想の数々が強烈です。私は好きでしたがぶっとんだ奇想具合は人を選びそう。 -
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何と言っても着想が良い。白亜紀にでっかい恐竜とちっちゃい蟻それぞれに知性があって共生関係を築いていたら。それだけで様々な想像が膨らむ。共生関係なのでお互いに利がないといけない。恐竜と蟻、それぞれ何が欠けていて、補う為に何を与え合うのか。こんなことは考えたこともないだけにワクワクする。まさか蟻が恐竜の医者になるなんて思いもしない。しかも体内に侵入しちゃうのだからぞっとしてしまう。恐竜は恐竜で文明発達の末にボタンひとつがモニターサイズのキーボードを叩くようになり、一戸建てサイズの車を乗り回すようになるのだから愉快だ。傍から見ているとかけがえのないはずの竜蟻同盟なのに、戦争になってしまうのはどう考えても悲しい。だけどその戦争の様子もそれぞれの戦い方がよく考えられていて感心してしまう。果たして戦争の末に彼らがどうなってしまうのか、最後まで興味が尽きない展開だった。
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この話に出てくるサンダーボール(雷球)は、滅多に見ることができない自然現象みたいだが、驚いたことに、昔、叔父が四国の山奥で出会ったらしい。
四国の山では、もののけや動物に憑かれた人たちを含めて、いろんな超常現象が起きるんだなとつくづく感心。
叔父の話では、真っ赤な球が空中に浮かんでいて、それがどんどん膨らんで突然大きな破裂音とともに爆発!そのあたり周辺の電子機器が故障したとのこと。
SFのお話が、身近に起こったことを聞いて興奮した。
小説のラストでは、物理的視点で人生のロマンを表現していて、素敵だった。
難しい理論をロマンに昇華させる筆力が素晴らしくて、もういなくなった人や物がまだ別次元で存在しているように思えて、心があたたかくなるお話だった。 -
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三体シリーズの集大成。三体I, IIではSFに馴染みのない人でも楽しめるようなエンターテイメント性が高い作品である一方で、本作三体IIIはまさにSF好きに捧げる1冊といった仕上がり。正直後半は何言ってるか全然分からなかったが、雰囲気は抜群。(好みが分かれそうな部分でもある。)
これまで以上に壮大なスケールで、「人間とは」 「文明とは」 「宇宙における存在の意味」が描かれる作品でした。
累計で3,000ページを超える壮大な1つの物語が完結してしまい、三体ロスを感じる...。(前日譚となる三体0、有志が本編で語られなかった細部を補完した三体Xもあるが、悩み中...。三体ロスは三体ロスで良いような気もする。)
ナウシカの「庭」のような場面もあり、自分はこういう世界観が好きなんだなと改めて確認したりなどした。 -
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劉慈欣のファンとして、読まない手は無く
楽しみに取っておいたが、ついに積読消化
本作ももちろん、私を圧倒的な世界に没入させてくれました
期待値が高いにも関わらず面白いのは、何故だろう?
それは
「球状閃電」の謎を徐々に解き明かしていく、ミステリーの部分があるからだと気づきました
三体シリーズ然り、現実でも起こり得そうな不可解な現象のベールが徐々に明かされる構成により、最後のページまでノンストップで読んでしまうのだと思います
こんな、量子の解釈の仕方もあるのか、、、読み終えるまでに何度圧巻したか数えきれません
堂々の星5
スピンオフなので、どのタイミングで読んでも構いません
また、あとがきを読むと「三体シリーズ」の解釈が深まります
おすすめします! -
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ネタバレめちゃめちゃ面白かった(語彙力)。
▼ふたつの公理
・生存は、文明の第一欲求である。
・文明はたえず成長し拡張するが、 宇宙における物質の総量はつねに一定である。
▼宇宙文明に関するフェルミのパラドックス
*原注 銀河系は、その全体が荒涼たる砂漠だった(p2)
この謎は、宇宙文明に関するフェルミのパラドックスと呼ばれる。理論上、人類は、百万年の時間をかけて、銀河系の星々へ赴くことができる。ならば、もし人類より百万年早く進化した宇宙人がいれば、現在すでに地球にやってきているはずである。このフェルミのパラドックスに説得力があるのは、銀河系に関するふたつの事実に基づいているからだ。その一、銀河系は非常に古く、誕生からおよそ百億年経っている。その二、銀河系の直径はおよそ十万光年しかない。それゆえ、光速の一千分の一の速さでしか航行できないとしても、一億年程度の時間で銀河系を横断できる。 この時間は、銀河系の年齢に比べればはるかに短い。もしほんとうに宇宙人がいるとしたら、このロジックに照らせば、とうに太陽系に到達していることになる。