劉慈欣のレビュー一覧

  • 円 劉慈欣短篇集

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    ネタバレ

    『地火』
    なんとか映像化してほしい作品。
    中盤からもう絶対大変なことになるんだろうな…と思ったら想像以上に大変なことになって興奮した。地火が爆発した時の表現がおそろしくて良かった。
    劉慈欣作品はやらかしたキャラクターが必要以上にしっかり報いを受ける傾向にある。三体の程心をのぞいて。

    『郷村教師』
    解説にもあったが、藤子・F・不二雄のSF短編集を彷彿とさせた。なんか終盤やけに宇宙人が地球の美しさに感動してて地球ホルホルか?と思った。

    『カオスの蝶』
    カオス理論はSFの切り口としてはかなりベタなんだろうけど、目まぐるしく変わる舞台とスリリングな会話の緊張感で楽しく読めた。“著者付記”が誠実で良

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    2024年01月14日
  • 白亜紀往事

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    最高に面白かった!読んでいる最中も続きが気になり一気に読んでしまったが、読み終わった後にもしみじみと面白い本を読んだなと余韻に浸ることができる。大森さんもあとがきに書かれている通り、今の時代と重なるところも多く、物語として面白いが恐ろしくもある。劉慈欣ファンの人なら間違いなく、絶対に楽しめる作品。

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    2023年12月28日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    三体より面白いという帯に惹かれて購入。
    短編集だが読み応えがある。
    SFのすごさにも驚くが、ノンフィクションとも思える中国の田舎の現状に胸が痛くなる。
    来年の文庫化新刊が楽しみ。

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    2023年12月13日
  • 白亜紀往事

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    劉慈欣先生の最新邦訳。
    『三体』シリーズや『超新星紀元』のような厚みはなく(いい意味で!)、スラスラと読める。ただ、ストーリーや筆致に劉慈欣先生の良さを感じられて楽しい読書体験だった。
    エピローグが好き!

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    2023年12月05日
  • 超新星紀元

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    前半はエンダーの知能ゲーム
    後半は楳図かずおの狂気世界
    のようなイメージ

    もちろん 至福の

    ただ 「三体」と比較し ところどころ 冗長な部分も
    例えば 戦争ゲームのルール決めの部分
    長い....

    ーー

    2回目
    1回目よりも面白かった
    後半の戦争ゲームの部分がちょっと長かったのかも

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    2023年11月15日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    買ってはみたものの、SFが苦手な自分を省みると
    『もしかしたら読む事はないかも』と思って積んどいた本。
    DUNE*3冊+DUNE MESSIAH*2冊を読み終わった時
    『円を読むなら今しかないんじゃね?』と読み始め、
    想像を遥かにこえて楽しく読めた。
    短編集にありがちな『何故か入ってる面白くない作品』がひとつもない。

    『メッセンジャー』は唯一ほのぼのとしてる作品だった。
    未来の彼からの言葉は、創造だとわかっていても胸を撫で下ろす。

    どの作品もドキドキしながら読み進められる。
    SFと言えば未来を思いがち、最後の円で『秦の始皇帝』の時代に遡られたのはやられた感。
    やってる事はめちゃ現代。

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    2023年10月21日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    「三体」の劉慈欣の短編集。
    以前「折りたたみ北京」で「円」を読んでどっひゃー!と思った記憶があるがそれをタイトル作とした短編集。
    「郷村」「円円のシャボン玉」「人生」が好き。でも他の作品も甲乙つけがたい。まさにセンス・オブ・ワンダーな作品ばかり。

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    2023年08月13日
  • 火守

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    中国のSF作家である劉慈欣による童話です。
    ヒオリの命を救うために、サシャは世界の果てで隠遁生活を営む火守を訪ねます。
    夜空に輝く星は人の数あり、各々の星を磨き直せば体も回復すると火守は語ります。
    三日月へロケットを飛ばしロープを引っ掛けるシーンは、幻想的かつ科学的で素敵な雰囲気でした。
    火守にヒオリを救ってもらう見返りにサシャは仕事を引き継ぐ約束をしますが、ヒオリが回復した後に心変わりはしないでしょうか…。
    世界観、文章、絵、全てが温かい一冊です。

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    2023年08月06日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    ネタバレ

    【印象に残った一文】
    「李白の目に映っていた自然とは、あなたがいまごらんになっている川辺の少女です。しかし、同じ自然でも、テクノロジーという目を通して見たそれは、結局のところ、白い布の上に整然と並べられた血の滴る人体の各パーツなのです。ですから、テクノロジーとは反詩情的なものです。」( p.286, 『詩雲』)

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    2023年06月24日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    理系の友人が、エンジニアは世界を変えていけると言っていた。 この短編集は、劉慈欣が、エンジニアとしての知識をフルに活かして、さまざまな世界を、そこにあるかのように生み出してくれる。一緒に旅する世界は、過去から未来、宇宙、そこに住む人々、ありとあらゆる世界だ。私たちの想像力は、羽を持っているように、導かれて広がっていく。

    一方で、人間たちへの優しさが、細やかな表現を通して、伝わってくる。自然もまた、テクノロジーとの対比で描かれていると同時に、その世界を包むように、さりげなく美しく表現されている。

    久しぶりのSF、これがSFなのだなあ、と思う。

    そしてこのお話を生かしているのは、見事な

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    2023年06月11日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    短編集なのに一気読みしてしまいました!最高傑作揃い!劉慈欣氏の作品は『三体』を最初の1冊だけ読んだことがあるのですが、いろんなアイデアをひとつのストーリーに押し込むより、短いストーリーでサクッ、サクッと読める短編集の方が私は良いと思いました。世界観もひとつひとつのアイデアに合わせているので、壮絶だったり、底抜けに明るかったりバラエティ豊かな感じです。

    個人的には、自然と立ち向かう『地火』、壮大すぎるコメディ『詩雲』『月の光』が超オススメ!『円』もオチまで考えるとやっぱり短編にしなおして良かったと思います。未来への希望感も、貧乏の描き方のエグさも日本の作品にはないものがありますね。西側諸国の価

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    2023年05月07日
  • 火守

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    劉慈欣はアイデアの人だ。垢抜けないが、それでもその手があったかと思わせる設定や展開やディテールが次々と出てくる。段取りや手順を語る時は理屈っぽく説明調なのに、たった一言の情景描写で突然詩的になったりする。『三体』と一緒だ。でも『三体』と違って、すごく短くてファンタジック。劉のエッセンスが詰まっている感じがする。挿絵も物語の雰囲気にぴったりで素晴らしい。

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    2023年05月03日
  • 火守

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    劉慈欣氏初の童話。物語はサシャという青年が東の孤島に立っている場面からはじまる。淡々と描かれる情景描写。火守が持つ能力。サシャの願いが叶った後に描かれる火守の仕事に圧倒された。劉慈欣らしいラスト。私は少しだけ怖い。→

    童話を読まずに大人になったので、深読みしすぎなのかもしれないが、火守の仕事があまりにも過酷で驚いた。若き火守となったサシャはこれからずーっと火守なんだろうし、背の高い老人はずーっと火守だったんだ。
    誰かがやらなければならない仕事だし、でもそれを1人の火守にやらせるのはどうなんだろう

    好きな描写は40ページ。三日月の船が星々の間を通る場面。星がぶつかるときに「夏の風になる風鈴の

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    2023年03月22日
  • 火守

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    胸がむず痒いような温まるような感じがする。自分の小さい頃のアルバムを見たときのような気持ちになった。ノスタルジックっていうのかな?
    この本の舞台には行ったことも、見たことも無いはずなのに、何故か故郷を懐かしむような気持ちになれる。不思議です。

    小説を頭の中で映像化して読むタイプの私にはぴったりでした。
    毎回頭の中で思い浮かんだ絵より綺麗でより鮮明な映像が見えました!あっぱれ

    三体も挿し絵付きで見てみたいと思ったけどけど、最後は抽象画みたいになって無理だろうなー。却下!!

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    2022年04月12日
  • 火守

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    劉慈欣本人が、過去のエッセイ(ありとあらゆる可能性の中で最悪の宇宙と最良の地球:三体と中国SF)で述べている次の内容に照らし合わせれば、今作もしっかりSFだなと思う。
    『SFは可能性の文学である。われわれの住む宇宙もまた無数の可能性の一つだ』

    『聞くまでもなく、これこそ太陽だった。』のとことか素敵。
    この童話は、自分達と違う理の世界が存在していいんだ、ということを優しく説いてくれていると思う。

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    2022年02月26日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    ネタバレ

    下巻は「いや〜絶対に勝てない!」
    「水滴すごい!!」
    語彙力ないけど、これに尽きる。

    と思わせて最後の羅輯と三体の対決。

    原作が中国の小説なので、宇宙艦や計画とかの名前が独特で分かりにくい。

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    2025年12月10日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    主人公が汪淼から羅輯に変わる。汪淼は出てこない。

    人間は嘘をつくことから、三体側に人類は敵としてみなされる。
    そこを逆手に取る形で、考え出された面壁計画。科学者や元大統領、元国防長官などが選ばれる中、羅輯の名前が呼ばれる。
    途中、羅輯がむかし書いた小説の話とか、理想の彼女の話とか、何読んでるのかと思うほど脱線した気がするが、必要だったのかな…

    上巻は面壁計画の話が中心。そのまま下巻へ。

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    2025年12月10日
  • 白亜紀往事

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    アリと恐竜がどうやって共存するのか、という面白い視点から、それぞれの特徴に合わせた長所と短所が物語を複雑かつ壮大にしている。
    素晴らしい作品でした!!

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    2025年12月09日
  • 三体3 死神永生 上

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    非常に面白かったですが、下巻もあるためあえて星4にします。
    今回の主人公がルオジーからチェンシンになりましたが非常に魅力的な登場人物でした。物語の前半の賢いアイデアの数々から後半では人類の代表のような形になるくらいの出世でしたが、変わらず彼女らしい選択の心情の数々で良かったです。
    これからこの物語がどう終幕するのか楽しみで仕方がないです。

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    2025年12月07日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    ようやく物語が動き出した感がします。ただところどころ描写が冗長に感じる部分もありました。後々意味を持ってくるのだろうとは思いつつ我慢しながら読んでいます。全巻一気に読まないと話が分からなくなりますね。
    3冊目に期待しています。

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    2025年12月06日