伊藤典夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2001年宇宙の旅の続編…と言わなくてもタイトルでわかりますね(^^;)。
あれで終わりかと思いきや、さらにその後日談が前作の登場人物と新登場人物で繰り広げられます。
前作は映画と小説で設定が違うよ、という前提で話が作られていたのに対し、今作は前作の設定は設定だけど映画の設定を踏まえて今回は書くよ、というスタンスなので初めは若干混乱します。
あんまり詳しく書くとアレなのですが、2001年で映画→小説と進めると「あ、設定が違うんだ、小説はこうなんだね」と納得して終わるわけです。
で、その影響下にあって続きのつもりで読み始めると2010年は「映画はこうだったからやっぱり映画の設定で続けるよ」と宣 -
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Posted by ブクログ
本作は、もともと映画として構想された物語の小説版ということもあり、映像的なスケールの大きさと思想的な深さが同居している作品だと感じました。中でも強く印象に残ったのは、やはり HAL9000 の存在です。
日本では AI に「人間を超えた万能の存在」というイメージが根強い一方で、海外では「高性能ではあるが融通の効かない機械」として描かれることも多いように思います。HAL9000 はその両者を象徴するような存在で、人間以上の知能を備えていながら、プログラムされた使命ゆえに暴走してしまう。その姿は、AI の可能性と限界の両方を静かに問いかけてきます。
壮大な宇宙の描写と、人類の進化をめぐる哲学的 -
Posted by ブクログ
ネタバレ気密性が高くタンクが空で食料等物資を米国から英国に輸送していたタンカーがUボートの攻撃により海底に沈む。その中で生存乗組員は、し尿ー豆(二酸化炭素ー酸素)の生態系を作り出し、子供、孫を生み、文化・技術を口承により伝えていく。一方破滅に瀕し、宇宙に乗り出したイルカ型宇宙人は冷凍睡眠の不具合により世代型移民船にならざるを得なくなる。
お決まりの通り宇宙人は地球を目指していたことがわかり両種族は戦争となるが、世代を超えた両者が種族の橋渡しをする。
「宇宙の孤児」、「ホーンブロワー」、「レンズマン」が引かれ、孫子には登場人物から名前がとられる。 -
Posted by ブクログ
1953に書かれたディストピア小説
本を焼く仕事のファイアマン
本を読むのは法律違反
物事がどう起こるかではなく、なぜ起こるかを知りたがっていた。
事実については話さない。事実の意味こそ話す。私はここに座っている。だから自分が生きているとわかるのだ。
必要なものは、ひとつめは情報の本質。そしてふたつめは余暇、考える時間。3つめは、最初の二つの相互作用から学んだことにもとづいて行動を起こすための正当な理由。
テレビは「現実」だ。即時性があり、広がりもある。こう考えろと指示してがなりたてる。あまりに早く結論に持ち込んでしまうので、反論する暇もない。
テレビは人を望み通りの形に育てあげて -
Posted by ブクログ
ネタバレ今から70年ほど前に書かれた未来の形なので、レトロな未来感はあるけど、それはおいといて面白い。中盤まではファイヤマンとしての生活、社会構造や価値観の掘り下げなので、現代の物語構成に慣れてる人からするとテンポが遅すぎるし、序盤に出てきた少女の後半の影響を期待してしまうかも、そして後半に出てきた老人達や本の記録についてのところは、斬新だし面白いけど、その設定も説明的で少々活かしきれてない気もする(あの結末としては重要ではある)。エンタメ性は低く全体的には退屈なのだけど、そんなこと別にいいや。というくらい哲学、思想、設定がとても面白い。あと、好き期待は分かれるあろうけど地の文の力は圧倒的にすごい。本
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タイトルの「451」がようやく覚えられました。
ずっと「華氏ホニャララ度」と言ってたんです…
今、読書が生活のメインになっていて、昔は読みにくいと思った文体でも、割とさらさら…これもその1冊。さらに、ハヤカワは、今フォントが大きく、加えて字体も見やすい…ヘビーな読書好きにはありがたいです。
そして、話は、SFと言うには現実的な話で、でも、書かれた時期(70年以上前!)を考えると、レイ・ブラッドベリの凄さに感服してしまう。
静脈認証的な表現のシーンもあったり。
冒頭に近い部分での、妻の薬物過剰摂取による救急搬送シーンにも、軽く動揺してしまった。
当時は戦後10年以内ですが、それにかかわらず -
Posted by ブクログ
ネタバレ今年の夏は、なぜかSFを読んでみたい!と思い立ち。
今まで海外文学はほとんど読んだことがなく、
さらにSFというジャンルを受け入れられるのか、
不安はありましたが、
逆に訳わからないものを欲してる!となり。
YouTubeでSF作品を中心に読んでる方が紹介していた一冊です。
面白かったです!
海外のYouTubeチャンネルで概要を見ましたが、
それでも私は楽しめました。
本を持つ、本を読むことが禁じられた世界。
人々はテレビかラジオを聞き、
娯楽を与えられ続け、考えることを放棄している。
そんな世界で主人公のモンターグは昇火士として、
家屋と本を丸ごと焼き払う仕事をしている。
妻