伊藤典夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SF。連作短編集。はじめての作家。
20世紀から130世紀にわたる未来史。時間的なスケール、世界観的なスケール、どちらも驚異的。
内容は、背表紙にあるように、「奇妙で美しく、グロテスクで可憐」。一言では表現出来ない、あらゆる魅力がある。
好きな作品は「マークエルフ」「昼下がりの女王」「ガスダブルの惑星より」「スズダル中佐の犯罪と栄光」。
以下、印象的な作品のメモ。
「第81Q戦争」
見世物としての戦争。森博嗣『スカイ・クロラ』に酷似。
「マーク・エルフ」
主人公カーロッタの生い立ちが素敵。マンショニャッガーがよいキャラ。
「昼下がりの女王」
前話から続く物語。後半はジュヌヴィーブ夫人代筆らし -
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Posted by ブクログ
ネタバレ2001年宇宙の旅の続編…と言わなくてもタイトルでわかりますね(^^;)。
あれで終わりかと思いきや、さらにその後日談が前作の登場人物と新登場人物で繰り広げられます。
前作は映画と小説で設定が違うよ、という前提で話が作られていたのに対し、今作は前作の設定は設定だけど映画の設定を踏まえて今回は書くよ、というスタンスなので初めは若干混乱します。
あんまり詳しく書くとアレなのですが、2001年で映画→小説と進めると「あ、設定が違うんだ、小説はこうなんだね」と納得して終わるわけです。
で、その影響下にあって続きのつもりで読み始めると2010年は「映画はこうだったからやっぱり映画の設定で続けるよ」と宣 -
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Posted by ブクログ
反知性主義批判が主題なのだろう。文系学部不要論や、文化芸術事業の縮小に向けた動きなど、架空世界の話とは思えない。一方で、知識人とされている者がとりがちな悪しき態度に対しても目が向けられており、老人たちは主人公に「自分は重要ではない、何者でもない、という思いを忘れてはいけない。他人より優れているなどと思ってはいけない」ということを繰り返し伝える。老人たちに出会った主人公が、彼らを見て、意外としょぼくれてて精細に欠く人たちだなという感想を抱くところも、響いている。
令和的な感覚で読んでとても気になったのは、市民たちが耳に入れているのは巻き貝ではなくてうどんまたはしめじなのでは……という話ではな -
Posted by ブクログ
1953年でこんな世界を描いていたなんて、、、!
人間が愉しいことばかり考え、努力や苦しみからは目を背け続ける(ごまかされるとも言えるかも)様子は、AI、SNSに依存しはじめている現代を痛烈に風刺しているなと。他人事とは思えない内容だった。
たまに色々なことを思案しすぎて、自分が無知だったころに戻れたらなと思う時があるけれど、それでもやっぱり考える楽しさ、他の考えに触れる楽しさ、新鮮さ、その上で自己が更新される嬉しさ、それを知ってしまった以上、考えることで多少不幸になろうと、考える力や時間を奪われたくはないと思った。
【グッときたポイント】
⚫︎"事実をぎっしり詰め込め、自分自