伊藤典夫のレビュー一覧
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ネタバレ昔、映画を観て内容よくわからなかった…となっていた作品。読んでみるとこれまで自分が触れてきた小説やゲームなどの作品のなかに2001年の影響があるなと感じられたのは面白かったし、内容について自分なりにこうなんかあぁなんかと考えることができたので良かった!
個人的に印象深いのがTMA•1が〈月を見るもの〉に最初に与えた豊かな暮らしへの羨望という所だった。道具を使う知性とかがヒトザルを人へと押し進めたものっていうのはなんとなく想像しやすかったけど、意志や心といった精神性はこれまで見過ごしてきたなと感じた。道具を用いるのにもそこに至る動機がなければ何も得られない。明確な目的を持ってはじめて道具に用途 -
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ネタバレ名作と言われる『タイタンの妖女』がさっぱり面白いと思えなくて、疎外感を味わっていたものだ。そこでもっと評価の高いものを読んで、それでダメなら本格的に合わないのだろうと随分前に買ったのをようやく読んだ。SF的な要素はあんまりおもしろいとは思えなかったのだけど、ドレスデン爆撃の現場で地獄を見た人がその様子を描写するためには、こねくり回して形にするしかなかったことがうかがえる。諦観や虚無感が満ち満ちている。相当なPTSDがあるのではないだろうか。こちらとしては平々凡々とした人生を送っており、圧倒的な現実に立ち会ったことなどない。
人が死ぬたびに「そういうものだ」と差し込まれ、村上春樹の「やれや -
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ネタバレSFを読みたい夏だった…(もう9月)
読みたい本(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)がまだ手に入らないので、積んでいたこれを読むことにしたのだった。以前2061年まで読んだが、ちょっと疲れたのでこれだけ残しておいて、気が向いたら読むことにしていたのをやっと読めた。2061年はレビューを2016年に書いているね…長い間積んでしまったね…ようやく会えたねプール…
一応、フランク・プールが主人公というのは読む前から知ってて、だから3001年ではボーマンとプールが再会するだろう、してくれという希望を持って読み始めて、そこだけを目指して読み進めた本であった。
よかった。それだけで高評価。
モノリス -
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8月上旬に読んだ。
原爆の父であるとされるハニカー博士の投下当日の様子、こども達からの証言や関係者をめぐる旅から始まる前半
“本書に真実はいっさいない”と目次の前に明言されていることを忘れて、この時期に「たまたまー”定められたとおり”とボコノンならいうだろう」手元にやってきたこの本を読み、
原爆開発側の国の視点にも触れるつもりになりページをめくっていった。
「もしあなたの人生が、それほど筋のとおった理由もないのに、どこかの誰かの人生とからみあってきたら、その人はおそらくあなたの〈カラース〉の一因だろう」などと、最もらしい教義を散りばめてボコノン教の世界、謎の島サン・ロレンゾに読みながら連れ去 -
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ドレスデン無差別爆撃の話。
ビリーが第二次大戦における米軍爆撃機隊の活躍する深夜映画を逆向きに観て、負傷者と死者を乗せた穴だらけの爆撃機が逆向きに飛び立ってゆき、爆弾や銃弾を吸い込み、新品に戻り、軍需工場で解体され、鉱物になり、それをだれにも見つからない地中深く埋める、という一連の映画逆再生のシーンが切ない。
p. 33大量殺戮を語る理性的な言葉など何ひとつないからなのだ。
p. 44死んだものは、この特定の瞬間には好ましからぬ状態にあるが、ほかの多くの瞬間には、良好な状態にあるのだ。いまでは、私自身、誰かが死んだと言う話を聞くと、ただ肩をすくめ、トラルファマドール星人が死人に -
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2001年宇宙の旅の続編(ただし小説版ではなく映画版の設定を引き継いでいる。)
ソ連国籍のレオーノフ号に、アメリカ組のフロイドら3人がソ連宇宙飛行士たちと同乗し、2001年に乗員を失ったアメリカ船ディスカバリー号を回収することを目的に木星へ向かう。
フロイドらはディスカバリー号の回収を行いつつ、木星軌道に浮かぶ、前作から謎に包まれていた物体モノリスに接近し、その調査に挑む中、モノリスが驚くべき行動にでる。
文系人間の私にはちんぷんかんぷんの内容が多く、かつ人名が紛らわしいの何ので追いつくのに必死でした。ですが理屈はわからなくても情景が目に浮かぶ描写で楽しみ、モノリスの行動に度肝を脱ぎ、主 -
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「猫のゆりかご」ってなんだろう。
マザー・グースの詩に
「風が吹くと、ゆりかご揺れる、ゆりかご揺れて赤ちゃん落ちる、落ちると...」(思い出したまま)
という恐いのがある。
読み始めてすぐに謎はとける、がその後の展開に怖ろしい予感。
世界が終末をむかえるのか。
短い文章の章立て。勿論シニカル。さびが効いている。
たたみかけて大団円に。まるでSFXの画面を観ているよう。
「専制」「大統領」「とりまき」「兵士」「科学者」「金持」「多くの貧困者」「カルト宗教」「カリスマ教主」「アメリカ」「ジャーナリズム」
と、キーワードを上げるだけで現代と酷似している。1960年代に書かれたSFだのに。
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ネタバレ面白かったけど、謎が多いまま。
2001年宇宙の旅は、原作と映画が後の方でずれたため、映画の内容に合わせて少し書き換えられている。
土星だったのが木星に。などなど。
9年前に土星(設定が今回木星へ変更)の調査に行った宇宙飛行士たちの中でボーマンだけが、星がいっぱいという言葉の後いなくなった。
今回は宇宙船ディスカバリーを探しにいくことと、ボーマンはいったいどうなったかの調査のため旅立つ。
ハルを復活させたけど、覚えてなかった。
今回のハルはちゃんと仕事をしていた。
フロイド博士だけが、ボーマンの意識と接触し、早くここから去った方がいいと忠告される。
なんとか、みんなを説得させたが、帰 -