伊藤典夫のレビュー一覧
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本を読むのなら、とりわけ「小説」を読むのなら、あなたは自分自身がひっくり返っても書けないと思える本を読むべきだ。結末の予想や著者の思想・背景を探るような余裕さえ無い程、自分を振り回してくれるような本を読むべきだ。
そういった本を見つけるために本屋に行くべきだ。その際は出版社別ではなく、著者別にあらゆる出版社の文庫が雑然と並ぶ本屋を選ぶのが好ましい。あ行からわ行までくまなく検分するうちに、きっと心に引っかかったまま忘れかけていた作家の名前が見つかるからそれを手に取ってみるのが良い。そんな名前が見つからないなら、題名の良い本を引っ張り出して背表紙のあらすじを読むと良い。そんな題名が見つからないなら -
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Posted by ブクログ
ネタバレSF小説の金字塔とも称される名作。長年傑作として語り継がれている理由はよく分かったが、その一方で哲学的な内容も多く、個人的には少し読むのが難しかった。
物語は、謎の存在「モノリス」の影響によって猿が人類へと進化する場面から始まる。その後、月面で新たなモノリスが発見され、その謎を追う調査が進められる。
中盤では、木星へ向かう宇宙船で人工知能が反乱を起こし、生き残りを懸けた緊迫した戦いが描かれる。このパートは特に読み応えがあり、物語としても非常に引き込まれた。
そして終盤では、人類がさらなる進化の段階へ踏み出すことを示唆する壮大な結末を迎える。明確な答えを提示する作品ではなく、読者自身に解釈 -
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全体的にポエムっぽい文章と引用が多くて少し読みづらかったけど、内容は面白かった。
特に印象に残ったのは、「みんながダイジェスト版でしか物事を受け取らなくなった社会」の話。要約動画やまとめ記事が当たり前になった今の時代と重なる部分が多く、自分も普段からそうしたものを利用しているだけに考えさせられた。本来は文章を読んで、自分の中で噛み砕いて理解する過程にこそ価値があるのかもしれないと思った。
あと、本を燃やす理由が単なる政府の情報統制ではなく、「平等な社会」を守るためだったのも印象的だった。考え方の差による争いをなくすために、その原因になる知識や教養まで排除しようとした結果、人々は考えることそのも -
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「タイタンの妖女」のヴォネガットによる半自伝的SF小説。
読み始めは内容が全く分からずやめようと思ったが、飛ばし読みで最後までたどり着いた後、解説を読んでこの小説のイメージがつかめたので、もう一度読んでみて少し理解ができた。
筆者がそれまで書いてきた小説を踏まえて、実際に経験した第二次大戦の連合国によるドレスデン無差別爆撃という悲劇について描いたものらしい。
「そういうものだ」という言葉が繰り返されることで、醒めた目線を感じさせるが、それはきっと怒りが溢れ返るのと同時に、同じことを繰り返す人間に対する呆れが感じられた。
村上春樹はヴォネガットの影響を受けていると福田和也の本にあったが、 -
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ネタバレ物語は、人類誕生期に現れた黒い石板「モノリス」とヒトザルが邂逅する場面から始まる。モノリスとの接触を契機に、ヒトザルは骨を武器として扱いはじめ、知性の芽生えを得る。その進化の延長線上で、数百万年後の人類は再び月面でモノリスを発見する。そこから土星(映画では木星)方向へ発せられた信号を追うべく、人工知能HAL9000を搭載した宇宙船ディスカバリー号が旅立つ。しかしHALは機密保持と任務遂行の矛盾に耐えきれず暴走し、乗組員と対立する。生き残ったボーマンは土星の衛星で巨大モノリスと接触し、人類を超えた存在(スターチャイルド)へと変容していく。
本書は、映画と小説がほぼ同時進行で制作された珍しい作品で -
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数年前に宇宙モノを読んでみたくて手に取ったものの挫折した為、オーディブルにて再チャレンジ。
今読んでも当時期待していた宇宙モノとは大部分が違っていたなと感じた。なんせ未知と邂逅しても何ひとつ分からないまま終わってしまうのだ。そうだったのかというカタルシスもないまま、一体何だったのだろうと煙に巻かれた感じがある。
唯一面白かったのはHALとの攻防だった。やけに自身の正当性を説いて譲らないAIとのやりとりがつい最近自分の身の上にも起こっていたからだ。軽く腹を立ててやれやれとプロンプトを閉じ、何なら履歴から削除して終えたやり取り。自分はそれで済んだ。だがHALとのこのやり取りはどうだろう。地球から遠