伊藤典夫のレビュー一覧

  • スローターハウス5

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    ごく稀に、ほんとうに元気…というよりも逆に追い込まれているのか、いまここに生きていることを実感するために、どう生きるか考えるために、生きること、死ぬことを描いた小説を、無性に読みたくなるときがある。(とても傲慢な感覚なので、言葉にするのがとても難しいです。ご不快に思われたら申し訳ありません。)

    タイトルと、そのタイトルの由縁、戦争、捕虜、ドレスデン大空襲、それを描いたSF小説。

    あらすじを読んで、このテーマがどう絡み合うのかがずっと疑問だった。ずっと読んでみたかったけれど、読むとくらってしまう性分なので怖気付いて敬遠していた。でもふと、読みたくなって手に取った。

    戦争がはじまったとき、あ

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    2025年04月03日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    映画見て訳わかんなかったので小説を見た。
    1968年に出版されたのに、AIが人類の脅威になってしまうことを描くなんて驚き。仕事柄ITを扱うので、身近で言うと生成AIを使う時ハルを思い出す。外国の研究で、ハルのようにAIは自分がシャットダウンされそうな事を理解すると、ハルシネーションの発生確率が増えたり、保身に走ってしまう結果があるみたい。偶然か分からないけど当時この発想に至るのは改めてびっくりした。個人的には、最後のスターチャイルドの章が短くてよく理解できなかった。。。そこだけ考察動画とか見てみようかな。

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    2025年02月18日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    人類の進化系、未知なる宇宙をSFという形で想像を広げさせてくれた。映画とセットで2度楽しめる。

    物理用語はあまり分からないが、土星(映画は木星)までの旅路は、フィクションとは思えない細かい描写力で、著者の豊かな想像力に驚いた。

    AI(HAL)が暴走するシーンは、これからの人工知能のあり方、向き合い方を考えさられる。

    SF作品として心躍らせながら楽しみつつ、これからの未来に対するメッセージも込められた世界的名著。

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    2025年02月06日
  • スローターハウス5

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    ビリー・ピルグリムは検眼医
    彼はけいれん的時間旅行者で、つぎの行先をみずからコントロールする力はない。したがって旅は必ずしも楽しいものではない。人生のどの場面をつぎに演じることになるかわからないので、いつも場おくれの状態におかれている、と彼はいう。

    そんなビリーはトラルファマドール星人に拐われ、トラルファマドール星で動物園に入ることになる。

    そして人生のなかばを過ぎるころ、トラルファマドール星人から助言を受けた。「幸福な瞬間だけに心を集中し、不幸な瞬間は無視するように、美しいものだけを見つめて過すように、永劫は決して過ぎ去りはしないのだから」と。

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    2025年02月04日
  • 猫のゆりかご

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    装丁が見えなくされたままに、この本を偶然ーボコノン教的に言うのであれば"定められたとおり"ー手に取ったわけだけれど、これまた素敵なものに出会えた。

    荒廃的であるのに、ず一っと痛快。
    なんなら終末が近づけは近づくほど笑えてくる。

    「本書には真実はいっさいない。<フォーマ(無害な非真実)〉を生きるよるべとしなさい。」

    このことばに救われた。
    いつだってカルチャーは孤独でいさせてくれる、
    孤独を受け入れてくれる。
    この本はそんなカルチャーのすべてだった。

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    2025年02月02日
  • 猫のゆりかご

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    一つひとつのフレーズを、時間をかけてゆっくり読み解くのが楽しい本。疲れるけど、たまに浸りたくなる世界観だった。現実逃避しているように思えながら、実は現実の問題と真っ向から対峙しているような不思議な感覚。読み終わった後、「?」ってなっていろいろ考えるのが楽しい。SFが気になりすぎる!

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    2026年02月09日
  • スローターハウス5

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    決してわかりやすい物語ではないのだけど、まるで水を飲むようにスーッと入ってくる。そんな文章だった。
    トラルファマドール星人の時間感覚を受け入れられる人はスーッと読めると思う。
    その時間感覚ゆえの世界の捉え方、「そういうものだ」と全てを一時的なものとして受け流していく生き方は、地球人の感覚からすれば投げやりにも見える。
    それでも、数えきれない不条理が、トラルファマドール星人のフィルター(ビリーは地球人だけど)を通して語られることで、一種の癒しを得た気がした。

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    2024年11月18日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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     映画『2001年宇宙の旅』は映画史上に燦然と輝く名作である。歴史上最高のSF映画として名を挙げる人は数知れず、その影響力は計り知れない。本作がその映画版と並行して執筆されていたこともまた、あまりに有名であるが、映画と異なる部分もかなり多い。

     まだ人類が月面着陸を果たしていない時代に、宇宙ステーションや月面基地、また木星探査に向かう宇宙船等をこれだけ微細に設定し描写していることにただただ驚くばかりであるが、2024年現在これを読んでもほとんど違和感を感じないことも本当に驚嘆すべきことである。ディスカバリー号が土星を目指していく後半から結末に向けては何とも形容できない世界観が提示され、クラー

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    2024年11月01日
  • 猫のゆりかご

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    ネタバレ

    序文
    本書には真実はいっさいない。
    「〈フォーマ(無害な非真実)〉を生きるよるべとしなさい。それはあなたを、勇敢で、親切で、健康で、幸福な人間にする」
    ー『ボコノンの書』第一の書第五節

    p32
    "実験だよ"

    p34
    人間は父の専門ではなかったからです。

    "今や科学は罪を知った"
    "罪とは何だ?"

    p37
    「これは私事です。たんなる恋愛事件です。ぼくは後悔してはいません。何が起ころうと、それはぼくとズィンカとのことで、みなさんには関係ありません」

    p88
    「おかしな旅の誘いは、神の授けるダンス・レッスンである」

    p157
     

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    2024年08月31日
  • ファニーフィンガーズ ラファティ・ベスト・コレクション2

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    〈カワイイ〉をキーワードにラファティ作品20作を収録した短篇集。


    前半は『町かどの穴』のほうが好みの作品が多いかなと思っていたのだが、後半は「とどろき平」以降ぜんぶ好きだと言っても過言じゃない。「うちの町内」、荒俣宏の傑作アンソロジー『魔法のお店』に収録されてたのか!あのなかでは薄味なので覚えていなかったけど、もう随分前にラファティに出会っていたんだなぁ。以下、気に入った作品の感想。

    ◆「ファニーフィンガーズ」
    ヘパイストスをモチーフに、製鉄という魔術が使える長命者の父娘と、ただの人間な母、娘の恋人のトンチンカンだけど切ないすれ違いを描く。「町かどの穴」もそうだけど、お母さんキャラがある

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    2024年07月21日
  • 町かどの穴 ラファティ・ベスト・コレクション1

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    60〜70年代に活躍した奇想の作家R・A・ラファティの作品から、〈アヤシイ〉をキーワードに19作を選出した短篇集。


    好き!!!!!!!!今ずっとラファティを読んでいる。以下、気に入った作品の感想。

    ◆「どろぼう熊の惑星」
    「町かどの穴」のスラップスティックっぷりも嫌いじゃないけど、最初に心をグッと掴まれたのはこれ。ナスカの地上絵のように地表に残された宇宙船の等身大構造図というビジュアルイメージと、その種明かしが楽しい。怖くないコズミック・ホラー。この人が書くものには〈宇宙的郷愁[プラネタリー・ノスタルジア]〉という言葉がぴったりだ。

    ◆「山上の蛙」
    死をめぐる謎かけ言葉が賢者と愚者の秘

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    2024年07月16日
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン

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    ネタバレ

    【無常の月】
    表題作にして白眉。
    ある夜、月が異常な明るさで輝きだす。月は太陽光を反射している。つまり地球の反対側、昼の領域はもう……。というお話。
    月という身近な存在に異常が起きるという掴みから、想像力を働かせて未曾有の事態にたどり着く衝撃。主人公は事態に勘づくが夜の街は平和そのもの、さて人類最後の夜をどう過ごすか、という哀愁。論理と情緒が両方詰まったハードな展開に心揺さぶられた。自分が読んだここ数年の短編では一番かも。

    【帝国の遺物、中性子星、太陽系辺境空域】
    同じ世界感を共有しており、ワープあり異種族ありで王道SF感がある。中性子星やブラックホールのアイデアは既視感がすごいけど、逆にこ

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    2024年05月26日
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン

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    ラリイ・ニーヴンの短編集。
    表題作「無常の月」の終末感が良い。
    それ以外も読みやすい古典SFというところだが、「終末も遠くない」はファンタジー風味。
    「馬を生け捕れ!」はシリーズ物のドタバタコメディということで、シリーズの他の話もぜひ読んでみたい。

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    2024年05月20日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    『幼年期』に続き、クラーク作品二作目。第六部からの展開にはもう、言葉もない……天才すぎるだろ、クラーク!!これこそSFの醍醐味だ。知的好奇心を刺激されるぜ。凄いところで終わってるからすぐ続編を買わなくては…。

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    2024年05月19日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    映画視聴済み。
    映画とセットで楽しむべき本。
    昔の本なのにリアルな描写ばかりで凄いなと思った。
    ディスカバリー号の動くスピードは度外視されてたように思うし、惑星の温度(気温)も見積もりが甘いと思ったけどそれ以外は割とリアルだなと思った。
    ボーマンさんおつかれさまです。

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    2024年03月10日
  • スローターハウス5

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    ヴォネガットの半自伝的名作。
    ありとあらゆる理不尽を「そういうものだ」と一言で言い表すセンスに脱帽。
    戦争を肌で体験している人にしか描けない境地。

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    2024年01月04日
  • 猫のゆりかご

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    人間の本質が詰まった一作。バカバカしさもありながら、あまりに鋭い政治と宗教への洞察もありながら、最終的には人間への愛しさで胸が一杯になった。

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    2023年12月16日
  • スローターハウス5

    ネタバレ 購入済み

    過去と今

    カート・ヴォネガットは自身が体験したドレスデン爆撃をもとに、この小説を執筆したらしい。
    自身で体験されたことあって、表現は、生々しく、そして、ユーモアに書かれている。

    ただし、物語として見ると、少し味気ないのかなと思う。
    同じ作者の作品のタイタンの妖女の方が、ストーリーとしては好きだ。
    場面がコロコロ変わるのだけど、そこまで印象が残るような、物事は起きないから、多分味気ないと感じたのだと思う。

    トラルファマドール星人は4次元の目を持っていて、時間を自由に行き来することができるという。
    だから彼らは宇宙の終わりも知ってるし始まりも知っているそう。
    主人公も、作品中人生の時間の枠で、様々な瞬間

    #感動する

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    2023年07月23日
  • 猫のゆりかご

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    スローターハウス5は読んだことあったけど面白くなくて苦手意識を持ってたけどこれは普通に面白いし好きだった

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    2023年04月27日
  • 猫のゆりかご

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    ネタバレ

    好きだ〜〜
    ボコノン教の宇宙からの視点が皮肉が効きまくってて最高だったな

    私が好きなのは戦闘機が墜落して宮殿が壊れてアイス・ナインで世界が凍結するシーンです

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    2023年03月15日