伊藤典夫のレビュー一覧

  • たんぽぽ娘

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    ネタバレ

    好きだなというお話と意味がわからないお話が顕著すぎた。読み終えることが目的になってしまいよくわからない作品がたくさんあった…。

    ・特別急行がおくれた日
    あまりよく分からなかった。列車を動かしている人たちは実は列車のパーツ、擬人化みたいな話?
    ・河を下る旅
    各々自殺した男女が、(夢の中?意識朦朧としてしいる中)河を下る中で出会い、恋に落ち、やっぱり生きたいと思うお話し。幻想的で好きだった。
    ・エミリーと不滅の詩人たち
    アンドロイドの詩人家たちを愛する博物館勤務の女性のお話。これも好きだった。
    ・神風
    ちょっとこれもよく分からなかったけど、昔の「お国のために死ぬ」みたいなお話し。自国の男性と敵国

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    2024年09月26日
  • スローターハウス5

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    四次元的に時間が入り乱れる奇妙な構成、淡白な登場人物、個人にはどうしようもない巨大過ぎる戦争。
    無慈悲に襲いかかる死、希望、絶望、運命の全ては始めから決まっていたもの。So it goes. そういうものだ。
    この強烈な皮肉は戦争の当事者しか描けないと思った。

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    2024年05月23日
  • スローターハウス5

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    古典的なSFで、著者のヴォネガッドの実際の戦争体験が元になっているということだが、自分にその手の歴史的な知識がないため内容が良く理解できない。

    ラスト近くの有名な一節だが、なぜ主人公がそう思うに至ったかが上手く飲み込めない。

    自分にとっては読み進めるのが難しい難解な部類の本だった。映画化もされているということなので、映像で見れば多少はイメージが湧くか?

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    2024年05月11日
  • 3001年終局への旅

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    最初に出てきた宇宙船の船長はチャンドラー。ハルを開発した博士もチャンドラーじゃなかったっけ?親戚かな?とハルの生みの親の方のチャンドラーをぐぐってみると、本名はシバサブラマニアン・チャンドラセガランピライだった。たぶん誰もインド系の人の本名をきちんと発音できなかったので、チャンドラー博士と呼ばれていたんだろうな。

    3001年には握手という習慣は失われていて、英語はラテン語レベルの死語になっているらしい。特別教養のある一握りの人だけが読み書きできる。おもしろいな。

    stir crazy 長い刑務所暮らしで気が変になること。
    これは拘禁反応と関わりのある言葉なのかな?

    3001年宇宙の旅は2

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    2024年04月11日
  • たんぽぽ娘

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    昔のSF仕立てのファンタジー。やはりこの手のジャンルは短編がいい。

    牧歌的という言葉が似合う。テーマはボーイ・ミーツ・ガール。昔の少女マンガを読んでる感じ。都合よすぎな面は否めないけど、手にした時の期待値よりは面白かった。

    「失われし時のかたみ」。さだまさしの「博物館」って唄に似てるなって思った。

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    2023年12月28日
  • スローターハウス5

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    SF小説と戦争ノンフィクション小説が融合したような作品。時間旅行と戦争実録が絡み合う。
    ドレスデン爆撃については、全く知らなかったので、衝撃的だった。米兵の捕虜生活も壮絶で、作者の実体験を元に描かれたからこそ、具体的だ。
    「そういうものだ」…多用されるこの言葉に諦めを感じさせる。
    ビリーの虚無的な人生は戦争体験によるものなのか。
    ヴォネガットがこの作品を描いてから何十年経つのだろう。いまだに戦争は無くならない。
    愚かな行為を繰り返す地球人をトラルファマドール星人はどう見ているのだろうか。

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    2023年12月23日
  • 死の鳥

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    勿論難しかった。特に死の鳥。ランゲルハンス島でやっと。まだ入り口。米国ノスタルジーは他国でもなんとなく理解できるけど、日本のノスタルジーは別世代の狂騒として温かい目で見てしまうの不思議。宣伝の力?

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    2023年05月13日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    あの頃、未知なる未来は希望に輝いていた。

    映画「2001年宇宙の旅」が封切られた時、評判は真っ二つに分かれた。
    「意味がわからない、独りよがり」
    「なんだかわからないけど、なんか凄い」

    小説は映像とは違う。
    当然、感じ方も異なって当たり前とは思うけど、あまりに映画に感化された者にとっては、文章で説明されてしまうとなんだか……。

    あの頃、文明は限りなく進歩するものと思った。
    映画を見て、さらに現実にアポロが月へ行き、さらにスペースシャトルが宇宙を飛びまわる。

    21世紀に入って、何が進歩しているのか?
    確かに、パソコンからスマートフォンへの技術革新、ネットワークの広がりと速度の進歩、画像解

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    2023年04月09日
  • 町かどの穴 ラファティ・ベスト・コレクション1

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    読み終えて、少したって、収録されていたタイトルを眺めてみる。どれも味がある小説で「あぁ、面白かったなぁ」と密かに幸せな気分になれる。もちろん読んでいる最中も楽しめるのですが、じわじわと染み込むおもしろさ、と評した方が、なんだかしっくりきます。

    そんな不思議で奇妙な物語19篇を収録した本書は、R・A・ラファティのベストコレクションその1。その1ということは、その2もあるようで、本書は「アヤシイ篇」で、その2は「カワイイ篇」とのこと。カワイイ篇も超気になる。

    「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」をはじめ、本書では<不純粋価額研究所>シリーズが計3篇収録されている。このシリーズ、ばからしくて

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    2022年12月22日
  • ファニーフィンガーズ ラファティ・ベスト・コレクション2

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    ネタバレ

    あおり運転やウクライナ侵攻が無いかと思うと技術の進歩を選ばない実現しなかった「田園の女王」社会を魅力に感じる
    のんびりと読むのに適した短編集

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    2022年08月24日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    ★だが、そのうち思いつくだろう。(p.321)

     読んでよかったようなよくなかったような。映画は十回くらいは観てるので読んだ気になっていたが未読だったことに気づいたので読んでみました。映画ほどではないがドライでクールな印象。旧きよきSFで尖ったところがなく読みやすいです。映画版の、混乱をもたらす終盤が小説版ではあるていど理解できるかたちになっています。でもじつのところこれが正解ともいえないのでしょう。謎は謎のまま置いときましょう。

    ▼簡単なメモ
    【一行目】干魃はもう一千万年もつづき、恐竜の治世はとうに終わっていた。

    【アリエス1B型月シャトル】宇宙ステーションと月を往還する。三十人乗り。

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    2022年06月05日
  • たんぽぽ娘

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    表題のたんぽぽ娘は読めたけれど、その他は昔のSFで、なんか眠くなる。
    読み進めるのが少し億劫でなかなか読み進めない。
    解説読むと著者さんなんかあれな人みたいだし。

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    2022年02月19日
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン

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    マイクロブラックホールのお茶漬けとかと同じ時代だったのか
    潮汐力に気付かないのは変に感じた
    イーガンと違い付いていけるハードSFで楽しめました

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    2022年01月25日
  • 猫のゆりかご

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    マッドサイエンティストが生み出した世界を破滅させる物質をめぐる物語ですが、舞台となる南の島の独裁国家での主人公達のやりとりが面白いです。あやとりもやってみたくなりました。ゆりかごなら簡単にできそうですね。

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    2021年11月18日
  • 町かどの穴 ラファティ・ベスト・コレクション1

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    ネタバレ

    「町かどの穴」★★★
    「どろぼう熊の惑星」★★★
    「山上の蛙」★★★
    「秘密の鰐について」★★
    「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」★★★★
    「世界の蝶番はうめく」★★★
    「今年の新人」★★
    「いなかった男」★★★
    「テキサス州ソドムとゴモラ」★★★
    「夢」★★
    「苺ケ丘」★★
    「カブリート」★★★
    「その町の名は?」★★★★
    「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」★★★
    「他人の目」★★★
    「その曲しか吹けない」★★
    「完全無欠な貴橄欖石」★★
    「《偉大な日》明ける」★★★★
    「つぎの岩につづく」★★★

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    2021年12月14日
  • スローターハウス5

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    読書会課題本。奇想天外な展開と言えば、確かにそうだけれども、戦争によって多くのものを失う悲しみが、ひしひしと感ぜられる内容だった。時々挟まれるユーモアや繰り返される「そんなものだ」という台詞に、諦めのような感情が伝わってくる。戦争について色々と考えさせられた。

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    2021年10月21日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    映画でカットされたナレーション部分が補足されてて、頭の中のハテナが解消された。
    特に第一部の猿人類がモノリスによって人類へと進化した過程は、1章丸々割いてくれてる。「現在だけしか知覚しない動物とは異なり、ヒトは過去を手に入れた。そして未来へと手探りをはじめた。」という文章が象徴するように、進化前の猿人類は出来事をすぐに忘れる。米印のように、この記述は今の私たちの感覚であって、彼らは覚えてすらない...という内容の文章がちょこちょこ挟まっているのが、面白かった。
    HALが暴走した動機も書かれていたので、映画に比べてHALへの憎らしさは少ない。同情できる分、最期のシーンは切なかった。「チャンドラ博

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    2021年10月07日
  • 死の鳥

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    なかなかグロテスクな場面のある短編や、シュールな構成の短編など、なかなかバラエティに富む編集である。
    個人的には、「ジェフティは五つ」と「ソフト・モンキー」がおもしろかった。

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    2021年03月04日
  • 2010年宇宙の旅〔新版〕

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    ハルがどうして反乱を起こしたのかはわかった。
    神がどういった存在かとか、精神と肉体の関係性、どちらが重要な存在かだとか、SFというよりは哲学的な小説だと思った。

    チャン博士が見つけた木星の衛星にいた魚みたいな生き物は、木星が太陽になった後どうなったんだろう。続編を読めばわかるのかな。

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    2020年12月27日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    映画を観たので、読んでみた。
    映画では理解の限界があったところもそういうことだったのか、と単純に分かった部分もあり。。。

    人間の理解を超えた領域への想像が掻き立てられ、「神」とは何か、「宇宙」とは何か、知性の行き着く果てはどこなのか、支配者は誰なのか、考えさせられる本。
    人類は、ポツンと訳もわからず意味不明に突然誕生させられて、自分が何者かも分からず、この宇宙に投げ出されたと言っても過言ではない訳だ。
    そんな私たちは、自らが支配者であると思い上がってはいけないと同時に、畏怖を胸に挑戦し続けなければならない。その先に何かご褒美がある、と思わせてくれるような。

    そしてまた、この壮大な物語も限界

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    2020年05月24日