伊藤典夫のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
本を法律で禁止された世界。本を燃やす〈昇火士〉のモンターグはある日の仕事終わりにクラリスという少女に出会い、世界のおかしさに気づいていく。
【感想】
冒頭はノリノリで本を燃やしていたモンターグだけど本当はそうじゃなかったんだよね。だから自宅の空調機のグリルに本を隠し持っていたし、後々モンターグの助けとなる老人、フェーバー教授と出会っていたけど報告してなかった。
しかしハラハラしたな〜〜モンターグに変わるきっかけを与えたクラリスとのバディで何か始まるかと思いきや、ある日車に轢かれて死んだと妻のミルドレッドからあっさり言われて終わりだし、フェーバー教授と再会して今度こそこのバディ -
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ネタバレ好きだなというお話と意味がわからないお話が顕著すぎた。読み終えることが目的になってしまいよくわからない作品がたくさんあった…。
・特別急行がおくれた日
あまりよく分からなかった。列車を動かしている人たちは実は列車のパーツ、擬人化みたいな話?
・河を下る旅
各々自殺した男女が、(夢の中?意識朦朧としてしいる中)河を下る中で出会い、恋に落ち、やっぱり生きたいと思うお話し。幻想的で好きだった。
・エミリーと不滅の詩人たち
アンドロイドの詩人家たちを愛する博物館勤務の女性のお話。これも好きだった。
・神風
ちょっとこれもよく分からなかったけど、昔の「お国のために死ぬ」みたいなお話し。自国の男性と敵国 -
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最初に出てきた宇宙船の船長はチャンドラー。ハルを開発した博士もチャンドラーじゃなかったっけ?親戚かな?とハルの生みの親の方のチャンドラーをぐぐってみると、本名はシバサブラマニアン・チャンドラセガランピライだった。たぶん誰もインド系の人の本名をきちんと発音できなかったので、チャンドラー博士と呼ばれていたんだろうな。
3001年には握手という習慣は失われていて、英語はラテン語レベルの死語になっているらしい。特別教養のある一握りの人だけが読み書きできる。おもしろいな。
stir crazy 長い刑務所暮らしで気が変になること。
これは拘禁反応と関わりのある言葉なのかな?
3001年宇宙の旅は2 -
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暗く饐えた臭いがする街 焚書により書物が失われ、人間の思考力、記憶力が低下したディストピアを描く。ファイアマン(昇火士)の主人公が書物は本当に悪なのか疑問を持つ。
内容にあまりスピード感がない為、単調な印象を受ける。
「きみがさがしているものは、この世界のどこかにある。しかし、ふつうの人間がさがしものの99%を見い出すのは本のなかだ。」 ーp144
「ものの喩えを証と見あやまり、とめどない饒舌を偉大な真理と履きちがえ、おのれのことばを神託と思いこむ愚かさはわれわれに生得のものである」
(ポール・ヴァレリー『レオナルド・ダヴィンチの方法』より引用 本文ーp181)
この引用文にはシビ -
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あの頃、未知なる未来は希望に輝いていた。
映画「2001年宇宙の旅」が封切られた時、評判は真っ二つに分かれた。
「意味がわからない、独りよがり」
「なんだかわからないけど、なんか凄い」
小説は映像とは違う。
当然、感じ方も異なって当たり前とは思うけど、あまりに映画に感化された者にとっては、文章で説明されてしまうとなんだか……。
あの頃、文明は限りなく進歩するものと思った。
映画を見て、さらに現実にアポロが月へ行き、さらにスペースシャトルが宇宙を飛びまわる。
21世紀に入って、何が進歩しているのか?
確かに、パソコンからスマートフォンへの技術革新、ネットワークの広がりと速度の進歩、画像解 -
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読み終えて、少したって、収録されていたタイトルを眺めてみる。どれも味がある小説で「あぁ、面白かったなぁ」と密かに幸せな気分になれる。もちろん読んでいる最中も楽しめるのですが、じわじわと染み込むおもしろさ、と評した方が、なんだかしっくりきます。
そんな不思議で奇妙な物語19篇を収録した本書は、R・A・ラファティのベストコレクションその1。その1ということは、その2もあるようで、本書は「アヤシイ篇」で、その2は「カワイイ篇」とのこと。カワイイ篇も超気になる。
「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」をはじめ、本書では<不純粋価額研究所>シリーズが計3篇収録されている。このシリーズ、ばからしくて -
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★だが、そのうち思いつくだろう。(p.321)
読んでよかったようなよくなかったような。映画は十回くらいは観てるので読んだ気になっていたが未読だったことに気づいたので読んでみました。映画ほどではないがドライでクールな印象。旧きよきSFで尖ったところがなく読みやすいです。映画版の、混乱をもたらす終盤が小説版ではあるていど理解できるかたちになっています。でもじつのところこれが正解ともいえないのでしょう。謎は謎のまま置いときましょう。
▼簡単なメモ
【一行目】干魃はもう一千万年もつづき、恐竜の治世はとうに終わっていた。
【アリエス1B型月シャトル】宇宙ステーションと月を往還する。三十人乗り。 -
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映画でカットされたナレーション部分が補足されてて、頭の中のハテナが解消された。
特に第一部の猿人類がモノリスによって人類へと進化した過程は、1章丸々割いてくれてる。「現在だけしか知覚しない動物とは異なり、ヒトは過去を手に入れた。そして未来へと手探りをはじめた。」という文章が象徴するように、進化前の猿人類は出来事をすぐに忘れる。米印のように、この記述は今の私たちの感覚であって、彼らは覚えてすらない...という内容の文章がちょこちょこ挟まっているのが、面白かった。
HALが暴走した動機も書かれていたので、映画に比べてHALへの憎らしさは少ない。同情できる分、最期のシーンは切なかった。「チャンドラ博