伊藤典夫のレビュー一覧

  • スローターハウス5

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    人間の自由意志を否定したくなるほどの大量の死をもたらす戦争をトラルファマドール星人式の世界認識で追体験する。彼ら曰く全ては同時に存在しており、死は一時的なものなのである。

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    2022年11月12日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    ネタバレ

    映画2001年宇宙の旅を製作50周年記念上映で視聴しており、帰りに本書を書店で購入して帰って以来積んでいたがようやく消化。アーサー・C・クラークは地球幼年期の終わりを途中まで読んだ程度。
    本書と映画の関係がいまいち掴みきれていなかったが、どうやら原作でもノベライズ化でもなく制作は同時進行だった模様。途中までは足並み揃えていたが……ということらしい。訳者あとがきに試写会に参加したレイ・ブラッドベリの逸話が載っており、ちょっとクスッとした。

    映画が観念的すぎてよくわからなかった……と消化不良に陥る人は多いのではないかと思うが、本書はかなり丁寧にさまざまな事柄が説明されているため読後はスッキリする

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    2022年03月08日
  • スローターハウス5

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    ネタバレ

    SFというより本気の戦争小説でした。
    翻訳なので実際の文章はわからないけど、ただ少なくともこの文章は読みやすくて良かったです。さりげなく散りばめられた目を引く文章の数々。ヴォネガットの場合は、美しいとか迫力がある系よりも含蓄に富んだ文章で、言葉のゆるい空気以上に直接的に語りかけてくる。異星人、時間跳躍、第三者視点(人称)。体裁だけ見たら特殊でいざ思い起こすと複雑多岐に渡る内容なのに、それを簡潔に読ませようとする作者の力量が凄い。現実の物事を語る上で非現実の目が巧く作用しておりSFだから伝わるモノもあることを思い知らされた。加えて全体的にブラックユーモアのある文体が悲壮感を増します。

    主人公の

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    2021年10月02日
  • たんぽぽ娘

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    たんぽぽ娘が日本人にはよく刺さると聞いていたが、自分も好みの作風だった。
    少女、時間旅行、再会という、こういう物語に弱いのかもしれない。

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    2021年09月21日
  • 華氏451度〔新訳版〕

    ネタバレ 購入済み

    焚書の広まったディストピア

    米国のSF巨匠レイ・ブラッドベリ氏の作品。
    本が禁制品となり、本を焼く職業である"昇火士"のモンターグが主人公。
    本を焼く立場である彼だが、とある少女クラリスの出会いからモンターグに心境の変化が生まれる。
    単純な情報統制としての焚書だけでなく、人に処理できない量の情報の氾濫など、
    現代にも通じるテーマも含まれたディストピア物の傑作の一つ。

    #深い #タメになる #ダーク

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    2021年09月10日
  • スローターハウス5

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    『タイタンの妖女』に引き続き、ヴォネガット二作目。こちらも私にたいへん刺さる作品で、これは作家読みするやつだな...という気持ち。笑い(というか朗らかさともいうべきか)もありながら、戦争をこう切り取るのかと、面白かった。実際に体験した人の感覚としてこういうのもあるのだろうというのが、しっとり伝わってきた。人生は不条理であることを、柔らかく受け止めるというか。そういうものなんだろうなあと、ひしひし。広島の記述には、む、と思ったけど、そこは訳者あとがきでケアされているので最後まで読んで落ち着いたし、やはり反射的にむと思う自分がいるんだなと認知したのもなかなかの体験だった。
    そして私は最後の一文を、

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    2021年09月04日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    モノリスという言葉は知っていたけど、どんなものか知らず。ようやく読めた。
    不可思議な物体に導かれるように宇宙の旅に。
    予期せぬトラブルを乗り越えたどり着く世界。
    映画と同時進行で書かれたという世界は、極上のエンタメと奥深い文学の世界が両立する域に到達。

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    2021年04月29日
  • 猫のゆりかご

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    ネタバレ

    甚だ奇っ怪な小説。

    まえがき

    「本書には真実はいっさいない。」「〈フォーマ〉を生きるよるべとしなさい。それはあなたを (略) 幸福な人間にする。」(p4)
    ※フォーマ=無害な非真実

    これがこの物語を端的に表している。

    ジョークやユーモアが私たちを豊かにしてくれる。


    中身は荒唐無稽の極み。
    「世界が終末をむかえた日」について、謎の宗教・ボコノン教徒の男、自称ジョーナが語る。その述懐が人を食ったような、あまりにもヘン。

    原爆研究者、フォーニクス・ハニカー博士が開発した究極兵器‘アイス・ナイン’を巡り、カリブの小国サン・ロレンゾ共和国を舞台に破茶滅茶が巻き起こる。

    世の中に意味が無い

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    2021年02月08日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

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    ネタバレ

    2021/1/

    モノリス 真っ黒な角ばった物体

    ヘイウッド・フロイド博士
    ジム・フォースター 連合ニューズ
    ジミトリ ロシア天文学者
    ロイ・マイクルズ 惑星物理学者
    ラルフ・ハルボーゼン 南部地方の行政官

    ・ディスカバリー号
    デイビッド・ボーマン 主席キャプテン
    フランク・プール
    ホワイトヘッド
    カミンスキー
    ハンター
    ハル9000 AIコンピューター

    TMA・1


    すごーく有名なSFなのに、タイトルだけ知ってるだけ。
    そこそこSF好きなのに、未読だし、映画も観たことない。
    読み終わってから映画を観たい。

    1977年に書かれ、1993年にクラークの序章が入った完全版収録。
    映画より

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    2021年01月20日
  • たんぽぽ娘

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    ビブリア古書堂で「たんぽぽ娘」を知り、井上一夫訳の「たんぽぽ娘」を読み、この本を手に取った。

    「特別急行がおくれた日」
    「河を下る旅」
    「エミリーと不滅の詩人たち」
    「神風」
    「たんぽぽ娘」
    「荒寥の地より」
    「主従問題」
    「第一次火星ミッション」
    「失われし時のかたみ」
    「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」
    「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」
    「スターファインダー」
    「ジャンヌの弓」
    以上13の短編が収められている。

    目的はやはり「たんぽぽ娘」にあった。
    本書の訳者は以前読んだものと違い、伊藤典夫氏である。
    翻訳者が違うと、やはりどこか質感が変わるもので、私は伊藤訳の方が好き

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    2020年10月07日
  • たんぽぽ娘

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    ネタバレ

    ロバート・F・ヤングが送るSF短編集。全体的にハッピーエンドが多くロマンチックな作品が多い。

    「特別急行が遅れた日」
    SFでよくある「小さな世界」の短篇。そのネタ自体はオチまで読まずとも察しのつく読者は多いだろう。日常的な日々の中のちょっとした変化と、被造物がこの階層からなる小さな世界とその創造主を意識した所で短篇は終わる。変化はまさに神のいたずらであり、いつもと変わりない日々が固定されているのはゾットするのを通り越して諦観にも似た気持ちを抱いてしまう。

    「河を下る旅」
    表題作を除けば個人的にはこれが一番面白かった。謎の河下り。薄々その理由に気がついているがそこから目を背けている男女。とど

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    2019年05月29日
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン

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    『まんが宇宙大作戦』「過去から来た新兵器」の設定に使われているノウン・スペースの一端を知りたくて読んだ。その他にもある様々なシリーズの一短編がそれぞれ収録されていて楽しめた。

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    2019年01月04日
  • 猫のゆりかご

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    カート・ヴォネガット・ジュニアは、スローターハウス5以下、沢山の本を出版しているが、彼の作品として一番最初に読んだこの本が強烈な印象を残している。ハインラインやハーバートのSFとは全く違っているが、カルト的な魅力に溢れた作品だと思う。映画界の「2001年宇宙の旅」や「天井桟敷の人々」、「ドクトルジバゴ」のように、読書士としては必読書の1冊だと思う。

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    2018年12月11日
  • バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

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    「貧しくてゆたかな町」に喝采、ブラヴォー!
    初カート・ヴォネガットである。一編一編が一筋縄でいかず読むのに時間がかかった。高校のマーチングバンドの指揮者ものはとびとびに数編入っていて、そんな構成もおもしろかった。

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    2018年11月01日
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕

    購入済み

    先に映画を観てから読んだ方が解りやすい。

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    2018年03月11日
  • 死の鳥

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     カッコいい小説てえのを知りきゃ、エリスンを読みな。
     まず、タイトルがいい。「『悔い改めよ,ハーレクィン」とチクタクマンは言った」。時間を守れない奴っているわな。それがハーレクインであり、ハーラン・エリスンなのであるが、そいつのせいで超管理社会を管理するチクタクマンまで調子が狂ってしまう話。
     「俺には口がない,それでも俺は叫ぶ」。遠未来、AIによって慰み者にされる人類。タイトル通りの話。
     「北緯38度54分、 西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中」、これも実に凝ったタイトルだが、『SFマガジン』初出時に読んだときには、ランゲルハンス島がおなかのなかにあるなんてことも知らなかっ

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    2017年11月24日
  • 三惑星の探求

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    「嵐の惑星」
    これほどの作品が本邦初訳ということに驚いた。
    訳されていない=面白くない、とは限らないらしい。

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    2017年11月08日
  • 三惑星の探求

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    人類補完機構の全短編が読めたという喜びと共にこれで全てなのかという淋しさもある。
    エッシャーの建てた美術館でダリやクリムトの作品を鑑賞するような楽しみは飽きることが無い。

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    2017年08月14日
  • 死の鳥

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    どの作品も面白いのはいうまでもない。ただしそれは面白いの種類は作品ごとに異なる。単純に笑える作品はないが、生きていることの意味、人間の正体、人類を取り巻く環境など、様々な観点で読者の心を揺さぶる。個人的に気に入った作品は、『「悔い改めよ、ハーレクィン!」とチクタクマンはいった』『プリティ・マギー・マネーアイズ』『ジェフティは五つ 』『ソフト・モンキー』といったところ。

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    2017年06月22日
  • 死の鳥

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    ネタバレ

    エリスンの短編集です。
    読み応えのある作品が多数あります。
    ハードな内容のものも良いですが、ジェフティは五つのようなエモーショナルな作品が好きですね。

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    2017年06月05日