光文社文庫編集部のレビュー一覧
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ネタバレ珠玉のアンソロジー。
収録作『外れの家』(望月諒子さん)が特に面白かった。
住宅地から外れた家に住む銀行員の女性のサイコホラー。
辛いね……と思いながら読みすすめた。焦りや恐怖が丁寧に、かつ情緒的になりすぎずに描かれるので、自然と感情移入する。巨大な脅威がひとつ来る、というよりは、じわじわと絞るような恐怖が細切れに襲ってくる感じかな。
本人からするとものすごく大きいけど、他者からは分かりづらいような出来事の連続。
恥ずかしいと思っていなかった、っていうのは大事なところ。こういった空気を作った周囲にも問題はあるのかもしれない。
自分自身が主人公になった気持ちで読んでいたのに、最後に見せる妖艶な微笑みで、彼女は急に読者から存在が切りはなされた存在になる。
他人の心など完璧に理解はできないもの。
ゆっくりとした破滅の結末は妙に美しくて清々しい。 -
Posted by ブクログ
気になる作家さんが多く、うまくいかない恋アンソロジーにも惹かれ購入。
んんんー…
分かる…!!とても分かる!!なんだこれは!!
そうなんだよね… うまくいかない色んな恋の結末にそういうのも分かるわ…と思う事も多かったです。
気になっていた、一穂ミチさん、他の作品も読みたくなりました。言い表せない微妙で絶妙な感情を文字にされてて、すごいなぁと惹かれました。
30代の恋愛って事で本当に難しく、感情が動きそうになるもふと立ち止まって冷静に考えてしまったりという所であったり、周りの人間関係の環境がガラッと変わり、自分は自分と思いつつも、変なもやもやと焦りが入り交じったりと、複雑な心境だったり、共感の嵐でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
昔好きだった男性の息子と、ふたり旅 「感情旅行」一穂ミチ
崇拝していたインフルエンサーが電撃結婚!「独身の女王」麻布競馬場
友人が付き合い始めたのは、元恋人だった「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいり
脛に傷持つふたりの行く末は――「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこ
恋人へのひどい仕打ちを止められない「不機嫌依存症」田中兆子
名前も知らないカフェ店員への想い「出会い」朝比奈あすか
冒険しない三十三歳、それで正解?「振りかぶって、さよなら」千加野あい
友達がほしかったはずなのに――「となりの独り」カツセマサヒコ
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を切り取った、人気作家たちによる恋愛アンソロジー。CLASSY.ONLINEに掲載した「うまくいかない恋」がテーマの連載を、文庫にまとめた短編小説集です。
【個人的な感想】
感情旅行
『この人は、自分が身体や心を損なって働けなくなる未来とか、マンションの審査がむずかしくなる状況とか、想像もしていない。健康で社会に通用している人間だから。その無邪気な無神経さと冷淡さを、烈しく憎んだ。』
独身の女王
→独身で生きると決め切れるわけじゃない、けど1人きりでの生活に魅力を感じていて、それを放り出すほどの魅力を、他の誰かとの新しい生活に見出すことができない苦しさがありありと描かれていた。
『誰かを「教祖様」にしたところで、その誰かが私の代わりに私の人生を生き、その苦しみを肩代わりしてくれるわけではない。悩みながら生きる中で刻まれる傷や痛みは、すべて私のものだ。』
さみしがりやの恐竜たち
『隕石だ、と思った。ああ、だめだ。この人を好きになったら、きっと後悔する。避けられないということ、逃れられないということ。誰かを好きになるということ。空から隕石が降ってくるみたいに。つまり、最初から絶滅する以外に道はない。』
振りかぶって、さよなら
→決断できない、冒険できない。置きに行ってしまう性格の主人公が自分と重なった。
恥をかかない、傷つかないための生き方ばかりが上手になって、そんな自分が嫌いだと思いながら生きているところまで同じだった。
となりの独り
『30代の恋愛なんて、ほとんど通過駅でしかないですよね。』
『30代って、純粋な気持ちで恋愛しようと思っても、すぐに結婚とか出産とかがチラついちゃって、結局、現実的なことばかり考えちゃうじゃないですか。お金とか生活とか。』
どの恋愛もうまくいかないけど、なんだか清々しい終わり方で久しぶりに好きな恋愛小説だった! -
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いろんな切り口のミステリーの集まりで、ボリューム薄めなので、サクッと読みやすい。
誉田さんの『それはない』でスタートするのが良かった。こじれた話だけど、全体的に温かめのストーリー。
葉真中さんの『21グラム』のオバケが見える設定、荻堂さんの『コンカフェ探偵ロゼ』のオクスリオッケーな設定、といった、事件内容は現実的だけど、基本設定が異常、が良かった。
中山七里さんのミステリーを楽しみにしてたけど、私的にはミステリーというよりも、ヒューマンドラマを見ているような、このストーリーでは、脇役の善吉中心の温かいドラマにつながる“ゼロ”的な要素のストーリーな感じがして、とても良かった。この後佐知子さんと一緒になるのか気になる。 -
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ネタバレ微笑みに死す(三上延)
晴子さんの覚悟が凄まじい。
時坂家の血は繋ぎつつも正夫さんの拠り所を否定しないように守った。
祖父の明太郎さんは正夫さんが晴子さんを死なせたと考えたけど、晴子さんの自殺は正夫さんの為であっても正夫さんのせいではないだろうな。
でも正夫さん気付いてしまったんですよね。
名もない男(長岡弘樹)
頑なに名前が出ないと思ったけどそういう事か。
姓と名の区切りが重要。
いくら名前が羨ましかったとしても許されることではないだろうに。
ただでさえ嫌な思い出しかないのに自分が目指してた俳優になったって聞いて感情がぐちゃぐちゃなところ、地味に上からの許してくれよな。なんて言われたら手が出る出ないは置いといて私だったら許せない。
廃墟で〇〇してみた(織守きょうや)
配信者は、まあ、自業自得だなと。あの女子大生が意図的に声掛けたとしても引き返せるタイミングはいくらでもあったし、そもそも不法侵入。
女子大生よりも爺さんが怖い。あんなのでも孫は可愛いんですって。 -
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ネタバレ*ステリー界の最前線で活躍する作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。第5弾も誰もがよく知るあの作家たちが競演! これを読まずして日本ミステリーを語ることなかれ。『Jミステリー2024 SPRING』登場。 姫川玲子シリーズが圧倒的な人気を誇る誉田哲也。イヤミスの旗手、真梨幸子。『法廷遊戯』で脚光を浴びた五十嵐律人。ホラーといえば、澤村伊智。数々の人気シリーズを誇る五十嵐貴久。昔ばなしと本格ミステリの融合が人気の青柳碧人。大人気ミステリー作家たちの新作書下ろしを収録した贅沢なアンソロジー第5弾*
今作も面白かったー!
お目当ては誉田哲也氏の姫川シリーズでしたが、他の作品も読み応えたっぷりで大満足です。
他の年代のJミステリーも読んでみよう。 -
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ネタバレ23/12/23〜24/1/2
7月に『23春』、8月に『22秋』、10月に『22春』、今回12月に『23秋』。順番が入れ替わったりしたけど、やっと最新作に追いついた。『23春』だけ、あと4人分がまだ読めてないので、次はそれを。
今回の『23春』は、今まで読んだ3つと比べてとても読み応えがあり、楽しめた。
12/23〜12/27東川篤哉 ★★★
『どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう』
『謎解きはディナーのあとで』以来。
おじさん作者らしいめんどくさい感じはあるものの、軽く読めて面白かった。トリックは想像通りだけど、まあ楽しく読めたのでよし。あるマイカの口調が楽しい。
12/27逸木裕 ★★★★★
『スプリット』
初読み作家さん。
才能を美醜で見分けられるスカウトマンの主人公。研ぎ澄まされた感覚で、粘り強くスカウトする姿が面白く、また主人公の成長物語でもあり、読後感がよかった。
回想シーンの入り方がわかりづらいため、読んでいて混乱した。回想シーンの会話は〈〉表記だと気付いてからはだいぶわかりやすくなった。
12/28長岡弘樹★
『笑う君影草』
初読み作家さん。
スズラン毒なことは、すぐに気付いた。
いじめられっ子が犯人なことはまあいいとして、
①いじめの解決策
②それにより本当にいないものとして見えなくなる
の2点が強引だと感じた。
①については、先生の悪手だと思うし、最後またそれを伝授しているのがダメだと思う。適切な関わりをしてほしかった。
②については、“いない人“が本当に見えなくなるってどんなホラーだよ、という感じ。お見舞いのシーンとか。
え、ホラー作家なのかな。ミステリーじゃなくて、ホラーミステリーなの?それならアリなのかも。私にとっては苦手な作品だった。
12/28似鳥鶏 ★★★
『名探偵名前が適当』
まあまあ楽しめた。いつも個性的なキャラが出てくる作家さんというイメージ。
12/29太田愛 ★★★★
『夏を刈る』
『22秋』の『鯉』は苦手だったけど、こちらは似たような作品ながら楽しめた。ドロドロ部分が少なかったからかな。中編作品を読んだような満足感だった。婚約者も兄もクズだなぁ。
1/2宮内悠介★★★★★
『最後のひと仕事』
面白かった。
結局、天才ではなかったのかもしれないけど、サイコっぽいなぁ。怖い。 -
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光文社文庫編集部・編『ちょっと怖イイ物語』光文社文庫。
ついに手持ちの未読文庫本がこの1冊のみになってしまった。次に新刊文庫を購入するのは1週間後なので、明日にも古本屋で10冊くらい購入して来なければ、活字中毒の禁断症状を起こしてしまいそうだ。
さて本作。23人の作家による41編のホラーショートのアンソロジーである。読んだことのある作家は黒史郎、黒木あるじ、岩下志麻子、川奈まり子、平山夢明の5人だけだ。
黒木あるじ『かかめさま』。自分の通っていた中学校は開校してまだ4年目だったので、校舎も設備も新しく、怖い噂の類いは無かった。中学校に伝わる七不思議の1つ『かかめさま』。20年後、母親と同じ中学校に通う娘から今だに『かかめさま』の噂が生きていたことを知る。
我妻俊樹『散歩』。久し振りに実家に帰り、寂れた商店街を散歩する男が20年前に遊んだ大きな白い犬に出会う。3年ほど前まで市街地のアパートに住んでいた自分は夕食後の散歩を日課にしていた。様々な枝道や裏道を歩き、普通に歩けば15分で行ける大型書店に30分以上掛けて歩いたりしていた。今は田舎のポツンと一軒家に暮らしているので枝道に入ろうものなら熊や猪に襲われたり、遭難してしまいそうだ。
春南灯『うぶめ』。何か不穏な感じはするものの決定打に欠け、歯切れが悪い。北の町で暮らす母親と娘。母親は産婆の手伝いを生業にしているのだが、何故か誰かが産気付いたことをいち早く知り、呼び出しが来る前に支度を整えていた。
蛙坂須美『顔の家』。小さなぶつぶつがたくさん集まっているのを見ると背筋がざわめく。顔の家はそんな感じなのだろう。廃虚となった家の2階の部屋に広がる異様な光景。部屋一面が切り抜かれた顔写真で埋め尽くされているのだ。
富士玉目『拾いもの』。幸運を運んで来る動物というのは実際にあるかも知れない。我が家では夏の夜に網戸に張り付き、以来、1ヶ月家に通って来た小さな黒猫を家に入れると何故か幸運が舞い込むようになった。ちなみに網戸に張り付いた黒猫は網戸から名前を取って、アミちゃんと名付けた。犬を拾ってから大金が入るようになった女性。その代わり母親を亡くし、住んでいたアパートが類焼するという不幸が続く。
黒木あるじ『夏音』。このアンソロジーでは黒木あるじは2作目の掲載。思い出したくない過去が蘇るという、なかなか巧いホラー。都会での仕事に疲れて故郷に帰り、裏山を散策している時に耳にした懐かしいメロディ。
岩井志麻子『貧者の一笑』。お笑いの世界もなかなかシビアなようだ。お笑いでは月に1万円も稼げず、バイトばかりする芸人も多いようだ。お笑い芸人を目指した男がなかなか売れぬまま、やはり芸人を目指す母親ほどの歳上女性に食わしてもらう。
田辺青蛙『お仏壇』。一昨年、父親が亡くなり、実家でも仏壇を購入した。日々のお供えや彼岸や命日のお花や供え物など色々と気を遣う。先日、地震の度に転げ落ちる父親の位牌に地震対策をして来た。ばあちゃんの家にある仏壇の声を聞く少年。仏壇は町内で誰が死ぬのか教えてくれる。
黒川進吾『猫のお知らせ』。猫は不思議だ。時に人間の言葉が解るのではないかと思う。我が家の黒猫のアミちゃんは義母から電話が来ると電話越しに話していると言う。婆さんの飼っている猫は25年も生きており、誰かが耳の遠い婆さんの悪口を言うと婆さんに教えてくれるという。
渋川紀秀『鎮魂』。そういう結末もありだな。鎮魂と祈りのための花火が上がる会場で警備を行う主人公が目撃したのは亡くなったという噂の同僚の近藤というジイさんだった。
クダマツヒロシ『夏の日』。もう一つ捻りが欲しかった。まさか父親のお化け騒動だけで話が終わるとは思わなかった。父親の三回忌で親族たちが父親の思い出を話している。30年前に父親がお化け騒動を起こしたという。
小原猛『小人の蝶番』。この位の思い切った結末の方が満足する。昔、入院した叔母は主人公に蝶番に住む小人たちの話をしてくれた。
富士玉目『迷子』。富士玉目も、このアンソロジーでは2作目の掲載。よくあるパターンかな。認知症で施設に入り、亡くなったジイちゃんの話。
黒木あるじ『ウブメ』。黒木あるじは3作目の掲載。面白さは無い。しかも、『ウブメ』というタイトルは春南灯の『うぶめ』とカブっている。実家に子どもを連れて帰ったバツイチ女性がウブメという化物の話を思い出す。
鈴木捧『ゴルジュヘッド』。このアンソロジーでは珍しい山岳ホラー。なかなか良い。ソロの沢登りを専門に行う男が遭遇した恐怖。
我妻俊樹『弟』。我妻俊樹も2作目の掲載。小原猛の『小人の蝶番』と同じパターンだった。一緒に遊んでいたはずの弟が姿を消してしまう。
北野勇作『水源』。自転車で水源を周る主人公。傍らにいる女性は妻なのか、誰なのか判然としない。この短編自体が、何を描きたいのか判然としなかった。
松本みさを『手向け花』。俗に言う死人に呼ばれるという話の逆パターン。幼稚園の正門の前にお供え物や花が置かれるようになり、それを止めさせようとするが。
黒史郎『未来から来たブスの幽霊』。コンプライアンス的にアウトなタイトルだ。よく解らぬ短編。
つくね乱蔵『土曜日、二十一時五十一分』。このアンソロジーのタイトルが『ちょっと怖イイ物語』であることを思い出した。なかなか良い話である。著者のつくね乱蔵というペンネームは夢枕獏の『九十九乱蔵』シリーズから取ったのだろうか。不動産屋に騙されて事故物件に住むことになった男性。その部屋には毎週土曜日の夜に男性の霊が現れる。
小田イ輔『彼女の誕生日は命日』。女性と付き合うのはなかなか難しい。好きだと言うタイミングや結婚を切り出すタイミングを間違えると女性は去ってしまう。近所の同い年の彼女が年上のバイク乗りの男と付き合い、彼女の誕生日にバイク事故で彼女だけが亡くなる。
黒史郎『バランス』。黒史郎も2作目の掲載。骨になった夫婦の争い。面白くない。
黒川進吾『永遠の二人』。黒川進吾も2作目の掲載。そういうオチだったのか。幽霊に魅入られる話はよくあるが、こちらはイイ物語だ。大学時代はアメフトでならした巨漢の友人と久し振りに会うと激痩せしていた。話を聞けば恋をしていると言う。
小原猛『旅の終わりに』。小原猛も2作目の掲載。昔の演歌のタイトルに『旅の終わりに』というのがあったような気がする。何とも哀しい余韻を残す話だ。沖縄で知り合った50歳位の男性は本土の病院で植物人間になった妻を殺害したことを告白する。
川奈まり子『をんな沼』。ショート短編の中に余りにも詰め込み過ぎたようで面白くない。短い中にも間を取らないと息が継げない。
花園メアリー『銀の玉地獄変』。タイトルに銀の玉とあるので、パチンコの話だろうと思ったら、その通りだった。三つ子の魂百までも、ミイラ取りがミイラになるといったことわざを連想させる。
平山夢明『うみ』。何とも巧い短編だ。タイトルの『うみ』は海なのか、産みなのか、はたまた膿なのかと読者を悩ませた挙句に、やはり『うみ』だった。
黒木あるじ『いくなのもり』。何と黒木あるじは4作目の掲載。立入禁止の森に踏み入れた主人公が味わう恐怖。
黒史郎『クラップ』。黒史郎も3作目の掲載。クリスマスにサンタクロースに扮して転落死した父親の話。悲しいクリスマス。
我妻俊樹『赤い鍵』。我妻俊樹も3作目の掲載。夜道で拾った赤い鍵が世界を変える。なかなか面白い。
神薫『塩の家』。失恋を癒すために海辺の家に移り住んだ女性。不動産屋から玄関の脇の盛り塩を絶やすぬようにと不思議な忠告を受ける。怖いのは嫉妬に燃えた女性だ。
富士玉目『ヒサヨの同窓会』。富士玉目も3作目の掲載。古希を迎える同窓生たちの元に現れる自殺したヒサヨ。そう言えば、久しく同窓会の話を聞かないな。
岩井志麻子『眠れない街』。岩井志麻子も2作目の掲載。女性の幽霊に取り憑かれた男性の話。余り面白くない。
田辺青蛙『生まれ変わったら』。田辺青蛙も2作目の掲載。弁護士ながら営業が下手で妻に出ていかれ、何もかにも上手くいかない父親が息子と共に練炭自殺を図る。何とも。
鷲羽大介『親孝行』。ブラックなオチが光る。1歳半になる息子が何でも、どーじょと言って渡すことを覚える。夫の浮気を知った妻に息子が、どーじょと言って渡した物は。
黒川進吾『とあるラーメン屋の話』。黒川進吾も3作目の掲載。何をやってもダメなテナントビルの一角。女性の幽霊が出ると曰く付きのその場所にラーメン屋を開店しようとする男性が居た。確かにダメな場所は何度店が変わろうと長続きはしない。
黒木あるじ『かがみよかがみ』。黒木あるじはついに5作目の掲載。由緒正しきねがひのかがみに願い事をした女子高生がもたらした惨劇。
雨宮淳司『霊香』。孤独死の現場の特殊清掃に訪れた男が出会った過去の亡霊。若い人たちにはおよそ解らぬだろうP弾を持って来る感覚がどうにも。
小田イ輔『気の利いたご利益』。小田イ輔も2作目の掲載。ヤクザな暮らしに嫌気が差し、死を決意した男が頭が欠けた石地蔵の願いを叶えると、次から次へと幸運が舞い込む。人生に於いては、幸と不幸にバランスというものがあるのだ。
平山夢明『魚籠』。平山夢明も2作目の掲載。自分だけが知る荒磯の釣り場に釣りに訪れた男はそこに違う男の姿を見掛ける。ゾワッとする話。
本体価格760円
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近読書欲が落ちているので、ミステリーを読みたくて手に取りました。
「スプリット」という話しだけはスポーツ系の感動もの、という印象。他はミステリーだけど、色んな個性があって面白かったですね。
「どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう」はミステリーの内容はまずまず予想できましたが、タイトル回収と、キャラの個性が出てて面白かったです。読んだことはないと思うのですが、噂通りの東川篤哉作品!って感じでした。
「笑う君影草」は途中ホラー系!?って思ってしまったけど、ちゃんと読めば予想できた事で(笑)でも、私の好きなちょっと人怖系の落ちだったので良かったです。
「名探偵名前が適当」はタイトルからはオチが予想できませんでしたが、物凄く納得出来たし、着眼点が面白くて、最後は似鳥鶏先生らしさもあって好きでした。
「夏を刈る」 : 太田愛さんの作品は人気もあって、本を持ってはいますが積読したまま、まだ読めておらず。ただ期待して読みました。ちょっと切なげな、王道のミステリーとゆう印象でした。でも、良く出来ているなぁ、と正直思いました。
「最後のひと仕事」これもまたタイトル回収が秀逸でした。しかも最後の1文に一番痺れました!
短編集はだいたい好きな物が何個かあるっとゆう印象で、やはり好みでないものもあったりする中、今回全部好きでした! -
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《30代の恋愛は、人生と地続きだ》
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を切り取った、人気作家さんたちによる「うまくいかない恋」がテーマのアンソロジーということで…
これはきっと30代は読みたくなるヤツ!
まだ一応30代の私もまんまと気になって手に取ったσ(´˘` )
♥「感情旅行」一穂ミチさん
葬儀って悲しみの場であると同時に、残された人の縁を繋ぎ直す場でもあるよな、と自分自身の経験も踏まえて改めて感じた。
過去の記憶、懐かしさ、言えなかった気持ちー…旅を通じて、心もあの頃へ。
そして、きっと旅をする前とは少し違う気持ちでいつもの日常に戻っていく。
あぁ、余韻が…( ˊ꒳ˋ ) ᐝ
17日発売の新刊も楽しみ♡
「独身の女王」麻布競馬場さん
他人の物差しではなく、自分の心に従って生きる勇気をくれる作品。
どう生きていくのか、決めるのは自分だ。
これは独身の時に読みたかったな(꧞ 'ᢦ' )
「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいりさん
女ってヤツは…!と頭を抱えたくなった(ノд-。)
そして「自分への扉」がいつまでも自分のために開かれているとは限らないっていうのがホントその通りで…過去の自分と重なってかなりグサッときた=(´□`)⇒グサッ
世界は自分中心に回っていないってことを少しずつ受け入れることが、大人になるってことなのかもしれない。
「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこさん
ワードセンスが結構好き。
序盤はほぅ( ´͈ ᵕ `͈ )♡となり、中盤は「奥平ー!ヽ(ꐦ`Д´)ノ」となり、終盤は絶句…!ᔪ(°ᐤ°)ᔭ短編なのになかなか感情が忙しかった。
さみしさを完全に飼い慣らすことはきっといくつになってもできないと思うけれど、さみしさとうまく付き合えるようになることが、結局は自分を好きになるということなのかな、と思った。
「不機嫌依存症」田中兆子さん
昔働いていた会社で「不機嫌ハラスメント」な人たち、いた!ᔪ(°ᐤ°)ᔭ機嫌悪い時は何を言われるか分かったもんじゃないので、恐怖で身が縮むような思いをしていたなぁ…( ´-`)
「その不機嫌、一刻も早くやめて???」って思いながら読んでいたら、そういう一文が出てきて笑ったꉂꉂ(ˊᗜˋ*)
自分の感情を自分で引き受けることって大事。
そのためにはまず自分で自分を大切にしないとね。
♥「出会い」朝比奈あすかさん
こちら、すごく大人の恋らしい。
相手に出会ったことで自分の人生が豊かになった、という感じが。
結果は別として、人生に必要な出会いだったんだろうな。
静かだけど、人生にちゃんと跡が残る恋。
「振りかぶって、さよなら」千加野あいさん
ここまで読んできた中で一番共感度高い主人公だった…!
一歩踏み出せない気持ちも、親を反面教師にして生きているのも分かりみが深い( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン
平くん、追いかけてくれるといいね…!
「となりの独り」カツセマサヒコさん
30代の恋愛についてのハルさんの発言、周囲の変化が、自分の孤独を浮かび上がらせるっていうのが分かりみが深い…!
30代の恋愛って若い頃とは違ってやっぱり生活とは切り離せないし、同じ人生のステージにいる人と友達になりたいっていうのも頷ける。
それにしても…
男の人の思考ってホントにこんな感じ???
(一括りはできないのでしょうが…)
これは是非男の人の感想が聞きたいわ( ᴗ ̫ ᴗ )笑