李琴峰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ時代は今から50年後。「生の自己決定権」「生まれない権利」をめぐる物語。
コンファーム、いわゆる「生まれてきたいか?」の確認は、正当性があるのか。
「つまり、本当に大事なのは自分の意思で決めることそれ自体じゃなくて、それが自分の意思だと信じ込むことなのかもしれません」
大事なのは、生を選んできたという事実ではなく、「自ら選んだ」と、自らを後押しする意思。
生まれて幸せかどうかなんて、周囲の環境だけじゃ決められない。でも、幸せになるために生まれてきたんだと自分に暗示をかけること。ブラックボックスに入っているものが、「幸せ」であると信じること。
だからこそ、ラストは衝撃でした! -
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Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
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Posted by ブクログ
ネタバレ文体・構成の工夫と、終盤の崩しが主人公の心情と見事に響き合うデビュー作。
最近は李琴峰にはまっている。広い意味での少数派からの視点という意味で共感できる部分が多いからかな。
これで3冊目。どれもテーマが明確である。
本作品は著者のデビュー作で、セクシャルマイノリティであることの生きづらさがテーマである。簡単に言ってしまえばだが。実体はもっと深い。
文体と構成に特徴がある。
主人公は「彼女」と呼び、その他は徹底して固有名で呼ばれる。三人称の文体というわけではない。「彼女」をすべて「私」に置き換えても成立する。この文体は、自身が分裂してもう一人の自分を眺めているような感覚をもたらしているように -
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Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。 -