小川一水のレビュー一覧
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ネタバレついに終わった…!
長い長い旅路で、想像できる範囲をとうに越え読むのに時間がかかってしまったけど、終わりました…
ヒトもヒトでないものも、また生をつなぐことできたんだね…
このⅩ巻PART1~3は、月へと新天地を求める晩年の千茅から始まり、千茅へ励ましの手紙を送ろうとする青年の青葉で終わるというのが、なんて粋なことしてくれるんだ!と拍手喝采を送りたい。
そして全巻通して、人類の可能性と、宇宙という未知の世界と、そこに住む地球外生命体の営みとが目の前に提示されて、今まで自分の持っていた価値観がふっとんだ。大人になって行動範囲も物事の捉え方も随分広がったと思っていたけど、この物語の前では井の中の -
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災害の描写がすごくて人死にまくっておまけに人種差別の問題まで…途中しんどかったけど、キャラの立たせ方とか、惑星レベルの規模の大きい話と人間一人一人の泥臭さにフォーカスした小さい話との絶妙なバランスの取り方が素晴らしかった。話の終わりに近づくにつれてどんどん引き込まれて行く感じがたまらなかった。
正直言ってスミルとセイオがまさかくっつくとは思ってなかったな。ただ、過度な描写もなく本編を邪魔しない絶妙なラインでストーリーが作り上げられていたので安心した。
ソレンスとサユカはずっとやきもきしていたけれど、災害が落ち着いた最後の最後で解消されたのタイミングばっちりだった。このお話では彼らはあくまでも -
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ネタバレ銀英伝のトリビュート短編集。ラインハルトがルアーフィッシングをするなら、ヤンは2人劇で女装で役者をする。キャゼルヌ婦人の名探偵っぷりは堂に入ってるし、フェザーンと地球教はなるほどなるほど…
田中芳樹のすごいところは、あれだけ売れてあれだけ続編を書きやすそうな「銀英伝」を正伝10巻、外伝5巻できちっとけじめをつけたところだと思う。これは真逆の方向性だが、死ぬ間際までグインサーガを描き続けた栗本薫と同じくらいスゲーことだと、俺は思っている。
だからこそ、銀英伝の2次創作は枚挙にいとまがない。世の中にあふれたくっているのだが…、深い愛とそれを表現できる技術をもった一流の小説家たちが創る二次創作作 -
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天冥の標の第2巻で、年代的には1番早い時代が描かれる。2015年に、後に「冥王斑」と呼ばれる謎の疫病がパラオから発生する。そして世界に拡散していく。これは10年以上前に書かれた作品だが、新型コロナウイルスが大流行する現在の状況をそのまま写し出している。パンデックミック、手遅れになる患者たち、そして患者への偏見、差別など、これまでに見たような事態が描かれており、読むのがしんどくなる。
人類はなんとか押さえ込みに「成功」するのだが、それは冥王斑からの回復者に犠牲を強いるものだった。そして彼等の中からカリスマが誕生する。そして彼らは、自らを<救世群>と呼ぶことになる。彼らとの仲介者である<リエ -
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ネタバレリアリティすごない???
これまでも圧倒的な世界観の作りこみ具合を見せられてきた読者でも更に驚くレベルのリアリティですよ。
この圧倒的世界観に、極限までに追い詰められた人々の心の機微が組み合わさって、これは現実の我々の未来を見ているのか?と思わざるを得ないような展開の連続だった。
親兄弟と引き離されて明日も生きられるのか分からない環境に閉じ込められた想像を絶するような辛さとか、全てが手探りで何が正解なのか誰もが分からない中で一からルールを作って統治しなければならない苦しみとか、生き残るためにその時の統治者に気に入られようと擦り寄るずるさとか、病気や事故や…そして人為的に亡くしてしまった人々への -
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これは10年かけても読むべき作品かもしれない。 #日本SF作家クラブ
2803年の植民星メニー・メニー・シープは植民「臨時」総督が代々統治するする世界。化石燃料はなく、移民船からの電力を主なエネルギー源としている。そして、現臨時総督は市中への電力供給の削減を推し進めている。
そんな中、謎の疫病が蔓延するのだが。疫病と聞くと、どうしても新型コロナウイルスを思い浮かべてしまう。だから読み始めたという面もあるが、本書での主題はこちらではないようだ(続巻ではいろいろあるようですが)。
臨時総督の「圧制」に対する革命運動が描かれることになるのだが、実は…という展開になり、最後は主だった登場