小川一水のレビュー一覧

  • アリスマ王の愛した魔物

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    ろーどそうるず。やばかったです。バイクAIもので会話で話が続いていくのですが、…ちょっと泣ける話です。いやかなり…。ゴールデンブレッド。食がテーマのSF。日本人の食の欧米化と欧米での日本食ブームへの皮肉かなと。アリスマ王。初出でも一気読みでしたが再読でも一気読み。悪夢のようなお伽噺。星のみなとの~はほのぼのしたSFで、やっぱり地球外生命体書かせたら天下一品ですね。リグ・ライト。ライトな口調でテーマは重いなと。品揃え豊富で読みごたえのある短編集だと思います。

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    2020年03月20日
  • 天冥の標 IX PART1 ヒトであるヒトとないヒトと

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    発売日朝から天冥買いに行くことにだけを楽しみにサービス残業の会議も終わって夜遅くに本屋に行ったら、平積みの1画の本が無くなってるのですよ。うわ、やば!と思って走った二軒目で無事買えました。よかった!

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    2020年03月20日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART1

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    それぞれ独立した話が4章と、7章の一部から構成されている。これまでの物語が、さらに詳しく語られ、全貌が見えてきそうな雰囲気だった。様々なところで伏線が貼られているので、過去の物語を思い出しながら楽しむことができるのは良いが、複雑になっている部分もあり、苦労する部分も多い。これはこれで読み応えがある。
    この作者は、他の作品でも時間を行ったり来たりしながら読ませる作品が多い様だが、こういう読ませ方は自分としては面白いと思う。
    今回は、千茅があれからどうなったのかとか、太陽系がどうなったのかとちょっと気になっていたところが語られて興味深かった。ダダーのノルルスカインやミスチフについても、だんだん明ら

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    2020年03月15日
  • 天冥の標 IX PART1 ヒトであるヒトとないヒトと

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    ネタバレ

    カドムたちはついにアクリラと再会。ただしカヨに体をいじられてなんかサイヤ人ぽくなって帰ってきた。物語は狭い地下のブラックチェンバー/メニー・メニー・シープから、セレス地表へ、そして一気に広大な宇宙へと。Ⅰ巻で出てきた謎の二人組、ルッツとアッシュの正体が分かったところで大きな場面転換。太陽系から救世群殲滅のために派遣された極大規模の星連群艦隊。救世群はドロテアを使ってカルミアンの母星へとセレスを移動させていたとかもうついていけない。断章、太陽系のダダーとセレスのダダーのやりとりで一応全てが分かるので、すっきりと次へ向かえる。

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    2020年01月25日
  • 時砂の王

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    #日本SF読者クラブ 人類はETが造りだした「バーサーカー」に敗れ去り、もはや滅亡は避けられない。人類は最後の望みを託し、人型人工知性体メッセンジャー達を戦略支援知性体「カッティ・サーク」とともに過去へと送りこむ。「人類滅亡」の未来を変えるというか、時間軸を分岐させるにために。ちょうど「ターミネーター」とは逆の設定となる。メッセンジャーの一人オーヴィルのハードで切ない物語にシビれる。しかしながら、最後は唐突ともいえるハッピーエンドを持ってこなくても良かったのではないか。どこかの分岐された時間軸で、ハッピーエンドの世界がきっとあるはずだから。何度も読んだお気に入りの作品。

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    2020年01月19日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART3

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    最後の最後にいまこのときとか…もう、もう!

    実はこのシリーズ、納得のいかないことがあるのだ。それはついに10巻で触れられた。
    それでも納得いかないままだ。しこりとして。そういうものも全部ひっくるめて、未来のひとつ、希望のひとつに浸れて幸せでした。つらく楽しかった

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    2020年01月08日
  • 風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記 下

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    中世+エイリアンと言えば、やはり思いつくのは「異星人の郷」だろう。
    あちらは神父さん無双で、最終的にはエイリアンにもキリスト教を布教してしまうというキリストバンザイ的な作品だったが(少し嘘)、本作は比較的信心薄めの庄司さんが主役。
    SF要素薄めなこともあって、「ドゥームズデイ」や言ってしまえば「大聖堂」のほうが近い気がする。
    いろいろ困難ありながらも街の発展を見届ける年代記。
    SFを期待して読むと肩透かしをくらうかもしれないけど、面白い小説であるのは間違いない。
    正月から良い小説が読めた。

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    2020年01月05日
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART2

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    ネタバレ

    咀嚼者の襲撃後、闇に閉ざされたメニーメニーシープ。(ようやくⅠ巻の続きが読める!)その謎を探るために、セレス地表を目指してカドム一行が探索に出る。エランカ率いる新民主政府の咀嚼者との戦いと交互に、しばしカドムやイサリたちのロードノベルになる。蒸散塔の上を目指し、さらにその上へ。道中でこの世界の秘密に触れながら、ダンジョンの様なセレスの階層都市を探索していく…。まるで「BLAME!」の世界の様だ。コニストン湖畔にたどり着いたカドムらが、300年前にアイネイアが祖母エレオローラへ託したメッセージを見つける場面が印象に残った。カヨの正体とアクリラの変貌ぶりに軽いショックを受けつつⅨ巻へ。

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    2019年12月27日
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART1

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    ネタバレ

    Ⅷ巻にしてようやくメニー・メニー・シープの世界へ話が戻ってきた。今度はイサリの視点からⅠ巻を再度読み返すようなアナザーストーリーが展開する。Ⅰ巻では言葉の通じない(通じにくい)謎の怪物として描かれていたイサリが、どういった理由でセナーセーに現れ、カドムらと出会い、新たな運命に巻き込まれていったかが答え合わせのように語られる。しかし、イサリはやっぱりあのイサリだった。そうかコールドスリープだったのね。300年前の想いをも凍らせたまま、再び目覚め、アイネイアの子孫と出会い孤独な闘いを始めたイサリ。ここから改めて物語が進むわけだが、え、カヨはミスチフの手先だったの?

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    2019年12月09日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART2

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    ネタバレ

    とうとうプラクティスの未来が喫した瞬間。
    ミヒルの最期には思わず涙しました。
    フェリックスの仕事にのめり込んでるところと、ウーラに優しいところはほんと素敵なんやけど、
    ラストでウーラと逃げた展開にはびっくりした。ウーラが逃げようと言ったのだろうか。続きが気になる。
    アクリラの容体はダダーに任せるとしても、目が覚めたときにはカドムとイサリに側についててあげてほしいとも思う。
    どんどんカルミアンが可愛く見えてくるのが、本当に不思議。

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    2019年11月22日
  • 天冥の標 VII 新世界ハーブC

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    ネタバレ

    勘がいい人ならセレス地下世界に多数の人間とスカウトのメンバーが避難した時点で気付いたかもしれないが、これは意地悪だ。最初にハーブCは地球人が入植した惑星として説明され、途中でジニ号が新たな惑星を目指して旅立ち、読者のミスリードを誘う仕掛けがいくつもあった。しかしその事実を受け入れてしまうと後は人類がここでどのようにして数百年も生き続けて行くのかという純粋な興味と、無人島サバイバル的な物語に惹き込まれていった。これでⅠ巻に話が繋がっていく訳だが、もう少しだけこの世代の話を読みたかったというのが正直な感想。

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    2019年11月12日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART3

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    怒涛の一気読み。17冊も積みかさねてきた物語の結末だけに、咽が詰まるような感情の波が半端ない。アクリラ、万歳…いや、億歳、兆歳。

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    2019年11月04日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART2

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    ようやく一つの区切り。しかし、無理難題はさらに大きくなって続く。もしかして全宇宙生命の前で…することになるのか?

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    2019年11月04日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART1

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    悲しいけど嬉しい。失望と期待。消沈と高揚。いろんなものが流転する。やっつければ終わり、という単純なものでもない。

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    2019年11月01日
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART3

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    ネタバレ

    容赦ない救世群の攻撃。カルミアンによる断種という現実を突きつけられ、自暴自棄に陥るオガシたち。宿怨とのサブタイのため、どんな破滅へ向かうのかと思いきや、5巻で出てきた宇宙農家タックの子孫、ブレイド・ヴァンディがテルッセン家の娘メララの告白を聞いたことにより、救世群との共生を模索し始める。話の流れが変わったかなと一息ついたところでまた急展開。ミヒルの謀略により、太陽系人類は一気に滅亡の危機へ陥る。あまりにも悲しい結末。唯一読者の希望であったジニ号もセレスに落とされ、これ一体どうなるのという感じ。

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    2019年10月30日
  • 天冥の標 IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと

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    冥王班の治療薬を知ったときのプラクティスの慟哭がぐっとくる。最終的にミスチフとも手を取り合えるのだろうか?

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    2019年10月28日
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART1

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    ネタバレ

    300年の時を経て、ミヒルによって冬眠から目覚めさせられたイサリ。
    全宇宙を相手に戦争をしていたプラクティスは圧倒的勝利を手にしてなお、生き残りのジャームレスを探している。

    そんななか目覚めさせられたイサリはブラックチェンバーで生き残っている人類が存在することを知り、同時に彼らにプラクティスの脅威が迫っていることも合わせて知る。

    彼らにプラクティスが迫っていることを伝えるため、様々なものを犠牲にしてミヒルの手から離れ、ブラックチェンバーに潜り込むことに成功したイサリが目にしたものは、過去の歴史を忘れ、内乱の芽が育ち始めているメニーメニーシープだった。

    何も知らないが故に、自らの生活のため

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    2020年01月24日
  • 老ヴォールの惑星

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    日本人作家自体あまり読まないうえに、ごく最近の若い作家だという事で、最初は抵抗があった。何というか、薄っぺらい?軽薄?ラノベか?という感じが拭えなかった。でも、いつの間にかのめり込んでいる自分に気づいたとき、不思議な感覚に襲われた。「漂った男」では涙すら流しそうになってしまった。

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    2019年10月18日
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (上)

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    完結するのを待っていたらほぼ10年経ってしまったが、満を持して読み始める。壮大な物語のほんの触りの部分なので世界観は掴みきれていないが、惑星ハーブCに入植した人類の末裔たちは、地球で言えば中世の様な世界で、ロストテクノロジーの名残を利用した生活を送っている。人類の他にアンドロイドや原生生物のメイスン、また謎の生物フェロシアン等、登場するキャラクタも魅力的。臨時総督ユレイン三世による配電制限や気象制御などの支配に反抗する形で物語が動き出す。これは完結するまで待って良かった。続きを待てないです。急いで下巻へ。

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    2019年10月18日
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (下)

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    いやぁ、これは読ませる。臨時総督ユレインから、ついに植民地の指揮権を奪還したアクリラ、カドムらは、どうやらパンドラの箱を開いてしまった様だ。読者が想定しているであろう展開から、また一捻りした方向に進むので「え、、、ウソ、、、」ってなる。ラバーズやカルミアン/メイスン、フェロシアンらの関係も明かされつつあり、それらが植民地の謎と渾然一体となり、物語の先を追わずにいられなくなる。植民地はなぜ闇に閉ざされてしまったのか、フェロシアンに襲われた首都オリゲネスとカドムたちはどうなったのか。このままの勢いで2巻へ。

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    2019年10月18日