小川一水のレビュー一覧

  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ4

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    互いが互いを思い合っているからこそのすれ違いとまでは発展しない感情。そんな気持ちを簡単に晴れやかにさせてくれない現状も相まって、なかなか心苦しい。彼女たちの体が粘土であれ、人在たらしめるのは精神であり、彼女たちは十分に人在だ。
    彼女たちが彼女たちの真実に触れるたび、私はその事実が導き出す結論を否定している。それでも現実への介入をやめない二人は強い。現実から目を背けて、ただただ大丈夫だと信じる私と、現実を打ち返し、二人の世界をなんとしてでも手に入れようとする二人とでは大きな差がある。

    最高の物語だった。
    二人が抱えてきた大きな問題も、二人の前に立ちはだかる大きな壁も、その全てを乗り越えた先にあ

    0
    2026年03月28日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3

    Posted by ブクログ

    ついに始まった二人だけのランデヴー。彼女たちの素性から考えれば、うまくいくことばかりではないため、当然のように苦労を重ねていく。全く知らない世界に飛び出して、互いのことを一番に思い合い、小さな仕事を引き受けて、時には人助け———

    再読。
    とても面白い。今まではテラとダイの二人が知っている世界で漁をして旅をしていたけれど、本書からは読者である私は当然ながら、二人も知らない世界を旅していくため、より彼女たちに感情移入できて深い感動を覚えた。彼女たちと同じ景色を見ているなんておこがましいことはいえないが、擬似的に同じ感動や衝撃を味わえて楽しかった。
    読み終わってというか、読んでいる途中で気付いたの

    0
    2026年03月26日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。
    かつての自分が読んだ時よりも、この世界の設定や人物同士の関係、その人物の立ち位置など、さまざまなことを理解した上で読めているため、当然のように面白い。読者の意見としては、二人に早く汎銀河往来圏へと逃避行して欲しい気持ちがあるけど、弦道氏関係の問題を片付けないといけないのもまた事実だから、この展開は納得できるし、何より面白いからなんでも良いよね。
    このまま3,4まで駆け抜けます。

    0
    2026年03月24日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ

    Posted by ブクログ

    本書発売当時の初読以来の再読。
    当時は私自身の読解力が、ほとんどないと言っても良いほどであったため、本作品の魅力を最大限理解できていなかったと思う。それでも当時から面白く好きな作品であったため、ほんの少しだけ成長した今の自分が読めばより好きになるのは間違いなかった。愛も変わらず素晴らしい作品だった。
    テラとダイオード。二人の女性の間にあるのは、互いを思う信念、互いの為に自らを捧げる覚悟、そして愛情。彼女らの行動一つ一つから感じ取れるそれらの感情は、美しい。向かい風の世の中に立ち向かい、自らの存在を証明していく様には勇気をもらう。ただ本書の魅力はそこだけで無い。単純に設定が、世界観が面白い。ベッ

    0
    2026年03月23日
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (下)

    Posted by ブクログ

    様々なジャンルの要素をSFで包み込んだ、といった作風で、設定や伏線がこれでもかと詰め込まれていたにも関わらず、上巻と同様にすらすらと読み進められた。
    ページをめくる毎に謎が謎を呼び、答えがほとんど何も明示されないまま物語が進み、結末は予想だにしなかったものになった。
    次巻からは時代がうんと遡り、どのようにして物語がここに至ったのかがじっくり説明されていくものと思う。楽しみに読みたい。

    0
    2026年01月31日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3

    Posted by ブクログ

    テラとダイオードがついに汎銀河往来圏にたどり着き、行く星々で依頼をこなしていくという形で物語が進んでいく。
    前半では、2人が立ち寄った2つの星系での出来事が語られ、故郷を飛び出してきたはいいものの、2人の間のすれ違いも描かれていた。
    後半に進むにつれて物語が加速し、終盤では予想だにしなかった方向へ進んでいった。
    次巻で完結ということで、どんな結末を迎えるのかを楽しみに読みたい。

    0
    2026年01月27日
  • 紙魚の手帖Vol.24

    Posted by ブクログ

    小説以外の掲載作もどれも面白くためになる。
    そしてなにより、小説がね。宮澤伊織のときときチャンネルの連載に小川一水の短編。そういうもはやSF作家として地位を確立している作家だけでなく、注目の新人作家天沢時生の短編なんかも載ってて、まあ面白い。購入して間違いなし。

    0
    2026年01月21日
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (上)

    Posted by ブクログ

    全10巻17冊の超大作シリーズの第1作。
    第1巻の上巻の時点でとても面白い。
    同じ著者の作品でツインスター・サイクロン・ランナウェイシリーズを並行して読んでいるが、それとは全く違ったテイストの作風で、読んでいてとても楽しい。

    0
    2025年11月28日
  • 銀河英雄伝説列伝1

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもののぞみはしない。だが何十年かの平和でゆたかな時代は存在できた。吾々が次の世代になにか遺産を託さなくてはならないとするなら、やはり平和がいちばんだ。そして前の時代から手わたされた平和を維持するのは、つぎの世代の責任だ。それぞれの世代が、のちの世代への責任を忘れないでいれば、結果として長期間の平和がたもてるだろう。忘れれば先人の遺産は食いつぶされ、人類は一から再出発ということになる。まあ、それもいいけどね。

    0
    2025年11月23日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

    Posted by ブクログ

    前作に引き続き、しっかりとした宇宙SFの世界観でありながらも読みやすい文体で、とても面白かった。
    次作では、ついにテラとダイがファット・ビーチ・ボールを出て汎銀河往来圏にたどり着く。
    この後の展開も楽しみに読みたい。

    0
    2025年10月28日
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART1

    Posted by ブクログ

    全10巻、計17冊
    最終10巻3部作(17/17)堂々完結

    冒頭から528億隻の宇宙艦隊vs1兆トンの宇宙生物、金色の竜1億5000万体
    因縁のあった異星の人々が団結し巨大な敵と戦う
    (設定だけ書いたらアホくさいな笑)

    SFの教養が少しあればもはや読みながら笑ってしまう。本当にアルマゲドン、ビッグバンのような物語
    壮大な物語過ぎてどう終わらせるんだと8巻まで読んでいた人はみんな感じたと思う
    過去作の懐かしキャラクター(前に出たの10年前)も大量に登場し、最後には年表を載せる
    きちんとこの10巻で天冥の標は終わる
    それだけで本当にお疲れさまでした
    ハンターハンターも見習って綺麗に終わってくだ

    0
    2025年09月16日
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART1

    Posted by ブクログ

    全10巻、計17冊
    6巻目上中下3部作(9/17)
    全太陽系応答なし、なんと震える題名
    壮大過ぎて全容がまったくつかめなかった物語に
    ついに各巻の繋がりが見え始める
    老ヴォールの惑星で作者を知り、ライトな風味ありつつ楽しい想像力で楽しませてもらっていたが
    魅力的なキャラクターと系図が太い光を見せ周到に用意し続けた世界が開き圧倒的スケールで彩られる

    1巻へ繋がる物語、各巻の物語の結晶。震え崇めるしかない
    6巻だけでも素晴らしいが、いやはや凄すぎる
    指輪物語にだって十二国記にだって烏にだってスターウォーズにだってアベンジャーズにだって何も負けてませんよ

    0
    2025年09月14日
  • 天冥の標 III アウレーリア一統

    Posted by ブクログ

    全10巻、計17冊
    3巻目(4/17)
    開拓惑星、現代ときて宇宙冒険活劇
    大量にキャラクターが出てくる為銀河英雄伝説状態

    キャラクターの名前や職業が明かされる度、1巻2巻を読んできた道のりに細く木の枝のように広がっている物語なのだと思わされる
    3巻にて木の幹の大きさが一瞬見える為、この巻はどちらかと言うと序盤の集大成的な立ち位置
    単巻ながら17冊中1番厚いので読み応え抜群

    アクションシーンが多いのが前2巻との大きな違いかな
    どんちゃん騒ぎだがまだまだ伏線と相関図が増え続け、もはや恐ろしい


    0
    2025年09月12日
  • 天冥の標 II 救世群

    Posted by ブクログ

    全10巻、計17冊
    2巻目(3/17)
    1巻とはうってかわって現代
    コロナウイルスより前に書かれたパンデミック物
    懸命に治療を続けるが次々と人が死ぬ

    僕は思想として人間が想像出来る物は実現しえると思っているんですが、これもまた、謎の病で世界が閉鎖していく描写はコロナ禍の予言と読める
    隔離施設を作るが民衆から迫害されるシーン等、北斗の拳の世紀末感というか、みな平等に幸福値が下がると行動レベルも低下するのは見事な予想だった。
    1巻を読んでいると祖先か!?と興奮できます

    数年前、地震で札幌大停電になったんですけど発電機を持ったお店の人が300円で携帯充電します!って普通にやってる光景見たんですよ

    0
    2025年09月11日
  • 老ヴォールの惑星

    Posted by ブクログ

    「ギャルナフカの迷宮」環境で人間を矯正し、社会を築き上げさせる。本当に面白かった!!
    「老ヴォールの惑星」知性体が人間とコンタクトするまでを描く。
    「幸せになる箱庭」電網の中の世界。
    「漂った男」星新一みがある。悲劇的な話だが喜劇的な一面も。漂流しているが最後の一文に感動した。

    0
    2025年08月27日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

    Posted by ブクログ

    一巻の魚を生み出してる鉄の惑星は地球なんだろな〜次でわかるのかなと思ってたんだけど二巻はそれどころじゃない急展開ですごかった

    0
    2025年08月18日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ

    Posted by ブクログ

    エダさんとマギリさんの時代はみんなで楽しそうに船に乗ってたのに、テラさんたちの時代は男尊女卑のガチガチルールになっちゃっててつらみ
    これが狩猟採集社会と定住農耕社会(漁だけど)の違い…!この本の前によんだ「未来」のテーマがまだ繋がってる感じで不思議 女性について描くとこのテーマになるのか?

    0
    2025年08月12日
  • 時砂の王

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    時間遡行による永遠にも思える途方なさや、死別とも違う永遠の別れが印象的でした。
    オーヴィルがサヤカの言った人間の意味を人類史を遡り戦いながら段々と理解していく様子に感動しました。

    0
    2025年06月26日
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ

    Posted by ブクログ

    小川一水さんの小説は初めて読んだ。
    百合、漁業、SFという一見すると見慣れない並びがこれ以上ないほど上手く調和されていて、読みやすい文章にも引き込まれ、とても面白く読むことができた。

    0
    2025年05月25日
  • 銀河英雄伝説列伝1

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読み終えるまでに時間はかかったものの、三作くらい読むと後は毎夜日課になって直ぐ読み終えた。
    各者の銀英愛が眩しい。
    太田忠司の暖かで素直なミステリも素晴らしい。
    小川一水はビジュアル面で印象的に切り取って終わる。
    小前亮の実に正攻法な艦隊同士の大戦は銀英伝の面白みを再確認させる。
    藤井太洋の短編は「これどうなってるのかな…」などと見ていたら実に衝撃的な展開で成程!と。ある意味ニヤリともした。
    激推しは高島雄哉の「星たちの舞台」で、ヤンというキャラクターを見たまんまのパロディやコピーにせず、彼ならばこの状況ではこうもあり得るだろう、という絶妙で繊細なキャラクターに仕上げ、若き日のヤンの繊細さに惚

    0
    2025年05月13日