斎藤真理子のレビュー一覧

  • ギリシャ語の時間

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    誰の話?いつの話??
    理解して読み進めたい私には、難しかったです。
    話題作だったので読んでみましたが…。

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    2026年07月05日
  • 回復する人間

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    初 ハン・ガンさん
    とっても好き。
    読み始めてすぐに、他の作品も全部読みたいと思った。
    とくにエウロパが好きかな。

    訳者解説より
    痛みがあってこそ回復がある。これこそが、本書を貫く大きなテーマである。

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    2026年07月05日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    いろいろなことを考えさせられた。キム・ジヨン氏に大事件が起きるわけでは無いけど、日々の生活の中で女性であることによって制限されることや、諦めなければならないことっていうのはたくさんあって、その積み重ねが彼女をだんだん壊していったんだと思った。時代とか国を問わずに日本でもまだまだ日常に溢れている課題。法や制度が整っていても、人の意識はそう簡単に変わらない。レビューの一つにあった「キム・ジヨンの将来は、これからの私たちにかかっている」と言う言葉が心に残った。

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    2026年06月27日
  • フィフティ・ピープル[新版]

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    50人の物語。私にはボリューミー過ぎた。一人ひとりは短編だけど。あと名前が似てるのと、初めの方たちの話はもう思い出せない…

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    2026年06月21日
  • 影犬は時間の約束を破らない

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    冬眠明けのような読後感。穏やかな時間を感じる小説。私にとって、全ての小説が冬眠の際に見る夢のようなものなのかもしれないと思った。

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    2026年06月15日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    気が重くなるばかりだった。
    ここに書かれていることや気持ちは、日本の女性にも当てはまることが多いと思う。韓国の方が厳しそうではあるけど。

    人の目を気にすることは、心を壊す。
    でも、気にせざるを得ない社会的圧力がある。
    社会で完全な平等はあり得ないから、
    まずは自分が不当な側にいる場合はそれをちゃんと認識すること(1番むずいけど)、
    そして真面目に考えすぎないこと、
    時にはずるく生きる、そうしないとやっていけないと思った。
    だけど、それほどまでに強い心は、いったいどれくらいの人が持てるんだろう。

    これは女性ばかりの話ではない。
    正直、私女だけど、女性で仕事したくない人は、この小説のような環境は意外と嬉しいかもしれない。
    逆に男性で仕事にそれほど興味ない人は、大変なんじゃないか。
    metoo運動とかも、正直興味ない人は興味ないし、あんまり意味ないような。
    説教くさくて独りよがりのような感じある。だから苦手と思われるんじゃないか。
    論理的で賢くスマートな対処法だとみんなの賛同を得やすいと思うのだけど…と思いつつ、女性同士がお互いの辛さをお互いで分け合う時、感情はどうしてものってしまうものだよな、とも思う。

    こんな感想しか出ない私はおそらく恵まれすぎているのかもしれない

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    2026年06月14日
  • ピンポン

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    ネタバレ

    難しい難しすぎる。

    何度も置いてかれながら割と早く読み終わったが、
    所々いいなと思うキーワードとかは出てきた。
    あとがきを読んでなるほど〜と思うところがあった。

    割と序盤でモアイの話で『つまり人類って誰もが誰かの原因だし、誰かの結果なんだ』ってとこがあって1番刺さった。

    釘とモアイよくこのイジメに耐えれるな、、、きついこれ読んでられない、、、、って思うほど元々韓国でのいじめは陰湿な物が多いのは知ってたからか描写が忠実だった。

    ⭐️3.1

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    2026年06月07日
  • 光と糸

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    久しぶりに文学(の空間)にひたりました。

    自分、不器用なんで(笑)短く感想をかきます。

    少女ハンガンちゃんへ。
    「愛ってどこにあるのかな?
    とくとく鳴ってるわたしの胸の中だよね。
    愛って何なのかな?
    私たちの胸と胸をつないでくれる金の糸だよね」
    ってか。
    ハンガンちゃんは少し間違っているよ、胸の中を開いても愛は見当たらないんだよ、とくとく鳴っているのは、心臓という名の臓器です。
    そして、そんなことよりも、ハンガンちゃんはめちゃ正しいよ。愛ってひととひと、人と世界、人と他、人と環境、人と何か、をつなぐ細い糸。だと自分も信じます。

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    2026年06月06日
  • 影犬は時間の約束を破らない

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    近未来の韓国が舞台。
    リフレッシュ休暇を取るみたいにして
    「冬眠」することが普及した時代。
    薬物によって深い眠りにつくため
    そばで見守る「ガイド」の資格が存在する。

    物語は、友達の「冬眠」のガイドを
    引き受けた女性の視点で進む。
    同じ家で生活をしながら見守りながら
    何をして過ごそう…と考えたり
    約1ヶ月の拘束期間が終わったら
    旅をしたいなぁと考えたり。

    「少し不思議」なほうのSFですね。
    現在の延長線上にポンと「冬眠」経験が
    入り込んでいる感じ。
    ガイド後に行きたい旅先として
    沖縄が挙げられていて、ちょっと嬉しい。

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    2026年05月30日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    ネタバレ

    一冊をかけて女性の生き地獄がこれでもかというくらい述べられてきたあとで、最後の一言が本当に恐ろしくてホラーだと感じた。課題の本質はなんら理解されず、また次の世代に受け継がれていく。自分の物語であると感じはしたけど、この地獄を過去に生きて浮かばれなかった女性たちのことを考え、女性に生まれただけで今の時代も変わらず地獄が続くことに絶望してしまった。

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    2026年05月24日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    最初「よくある女性の話だな」と思いながら読んでいましたが、途中からこれが「フェミニズム小説」と呼ばれていることを思い出しゾッとしました。

    淡々とした語り口でありふれた1人の女性の生涯を振り返ることで、改めて自分の生涯を客観視でき、「当たり前」として受け止めていたことが、決して当たり前ではなかったことに気付かされます。

    私は92年生まれの日本人女性で、キム・ジヨンと比べると少し恵まれた環境だったのかなと思いますが、現在2歳の娘たちが生きる未来は今よりもっと言いたいことが言える世の中だといいなと思いました。

    父になった夫にもぜひ読んでもらいたいです。

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    2026年05月23日
  • 別れを告げない

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    やっぱり一番怖いのは人間。事実や歴史を隠蔽するのは、自分たちが良心に反することをしたという自覚があるからだ。自覚の無い人もいるが、自覚があっても、良心に反することをするしかなかったのか、それもまた人間の恐ろしさ。

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    2026年06月16日
  • ギリシャ語の時間

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    著者2冊目。
    前に読んだ「菜食主義者」」は女性特有の内面の不安定さみたいなものがテーマだったので同性として理解できながら読んだが、今回は、男性も女性もその人の特性や人生による悩みだったので、正直理解できず。文学みが強すぎて難しかった。
    訳はすばらしいのだろうなと思う。

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    2026年05月15日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    チョ・ナムジュ
    「82年生まれ、キム・ジヨン」

    仕掛けに唸る、設定にうなる。韓国の100万部ベストセラー。

    先に言うと、内容に唸らなかったわけではありません(- -@)。なにを出したいのか、という目的に対しての工夫がキレすぎてて怖いくらい。

    キム・ジヨンは商才のある母親中心の家庭で育った。幼少の頃から弟と自分に関する差、にもやもやしたものを感じていた。

    やがて大学在学中の就職活動で書類選考に落ち続けた上、やっと参加できた企業の面接でセクハラの状況でどう対処するか、という質問をされる。なんとか広告代理店に入り、しっかりした女性課長と良い同僚に恵まれたが、時折り社内外で女性軽視の発言をされたりする。やがて優しくそこそこ収入の高い男性との結婚。子供を作るにあたっても、妊娠してからも、違和感を覚えたり、無神経だと感じる言葉に遭う。

    泣く泣く会社を辞めて子育て中の散歩の公園で近くにいたサラリーマンが「ママ虫」と自分の妻の悪口を言うのを聞いて傷つくー。やがてキム・ジヨンには奇妙な症状が見られるようになるー。

    まずもって設定が、裕福寄りな家庭、大学出、企業への就職という、よくある、ありすぎるものであること。もちろんさまざまな人がいる中で、よくありすぎる道のり、その途上で、女性ならではの生きづらさやそもそもの疑問を強く感じている。だからなのか、挙げられている事件、体験がとてもリアルだ。

    男性の名前、キム・ジヨンのビジュアルの描写、そしてこの主人公の名前・・散らしてある仕掛けもシブくてキレがあるような・・

    まず感じるのは、時代ということ。家父長的な社会の意識や女性を下に見たり家族のための犠牲を強いるのは親の代までまさに常識だった。田舎から1人、嫁に入ったのが私の母で、救えなかった、という感覚もまだある。

    世代は変わっても、制度に意識が追いつかなかった時期がしばらくあった。この本の叫びに、時代に乗っていたのも確かで、家庭内のことも胸が痛い部分はあるなと省みる。最近はまさにこの本で挙げられているようなことが問題となるようになって、少しずつ変わってきた気も、しないでもない。職場には男性が圧倒的に多かったが、今や女性上司は普通にいて違和感はまったくない。

    さまざま韓国のことも知った。男児を異常に欲しがる風習、また兵役のある男性からは強い羨望と蔑みの目線があること。託児所無料にはえっ進んでる、などと。そういえばシンガポールでは女性の働き手を失わないよう、各地に公営の保育所があったっけと思い出した。

    バブル崩壊初期まで売り手市場であった中、大学の後輩女性が就職先がなく、コネで銀行に入れてもらった、と話していたな、と、就職活動のエピソードを読みながら思い返していた。

    たんたんとしたルポルタージュふう、というのも好ましい。国際的には♯Me too運動が国際的に燃え広がった時期と相俟って、発売されるやベストセラーとなったという。

    なるほど、読むと分かる。戦略的に計算されている。ふむふむ。

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    2026年05月14日
  • 優しい暴力の時代

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    どの話も読後、心になんともいえないどんよりとしたおりが溜まるような感じのする本でした。
    話に出てくる優しい暴力、傷は、たまたま、誰でも起こりうるようなことであり、そうした怖さみたいなのを読みながら感じました。この不条理に納得できない部分も感じながら、しかしそれも抱えて生きていくそのような姿を見せてもらったような気がする本でした。

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    2026年05月06日
  • 影犬は時間の約束を破らない

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    “考えることを減らし、毎日やるべきことを決めておいてそれをやろう。それが私の小さな目標だった。”(p.10)

    “こういう冗談は冗談でしかないのに、なぜ、口の外へ出してみるといい気分になるのだろう? 完全に冗談だとわかっていても、ほんのちょっと、三秒ぐらい、誰かが私にこのマンションをあげると言ってくれるところを脳のどこかが想定するのだろう。言葉は怖くて、言葉は楽しい。脳はすばらしく、私は脳がほんとに好きだ。”(p.58)

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    2026年04月25日
  • 波の子どもたち

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    著者は13年間に百人以上もの脱北者に会って、話を聞き、一緒に旅行をし、食事も共にして話をした。そこで出会った青年たちからこの小説のモデルになる三人の人物を創造した。それがミン・ソル(16歳、女子)、ハン・クァンミン(16歳、男子、サッカー好き)、キム・ヨルム(16歳、女子)である。三人ともそれぞれの道で河を渡っていった。それは、豆満江だったり、鴨緑江だったりする。そして中国に入りブローカーだったり援助者だったりを頼りに、ラオス経由でタイの収容所に行く。それから韓国に行くのだ。

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    2026年04月20日
  • 影犬は時間の約束を破らない

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    2026.25

    静かで、穏やか




    ===


    P161 散らばった思いはどこかに全部あるよ
    P191 カンヘリム/装丁家
    二つの世界は分離されているにもかかわらず触れ合っている、という確かな感覚は、ある瞬間の連続とは何かに到達するのを待つ過程ではなく、ある意味ではもう完成しているのだという認識をもたらし、私は冬眠とガイドと影犬が存在する世界にいながらにして自分の世界も大切にできる力を手に入れた。パク・ソルメを読む前は、そんな時間があることを知らなかった。しかし確実に言えるのは、何を食べようが、どこへ行こうが、夢を見ていようが目覚めていようが、持続させることであれ抜け出すことであれ、苦しみもあるが楽しみも作り出せるということ、そして何より、読んでいる自分自身を疑わなくていいという事実で、私はそれをここに書いておく。
    P197 訳者あとがき
    誰もが複数の時間を同時に自然に生きており、誰かの記憶はその誰かだけのものではない。影犬と一緒に散歩して一、二、三で目を開ければ、自分と時間との関係は回復し、悲しみは薄まっている。
    P198 最初から日本の読者にも向けて書かれた小説が二つも入っていることは、海外文学を読む喜びを倍増させる。世界も社会も、隙あらば絶望を補給しようとしてくるが、それを拒否して生きつづけるためには散歩と友情が要る。パク・ソルメのお話はそのためのエネルギーを着実に補給してくれる。

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    2026年04月19日
  • 別れを告げない

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    ハンガン3冊目だが、やはり私には合わないかもしれない……
    事件の振り返りが始まる前の前半はだれてしまった。悪夢に囚われてここまでなるのか?あと家族はどうなったのか?読み逃してしまった。
    後半は壮絶な描写が当事者の目線で続いていくので圧巻だった。
    自分がこのチェジュ島での惨劇のことを、まずあったことすら全く知らなかったせいで、最初は混乱してしまった。解説を先に読んでも良かったかもしれない。
    うちなーぐちで語られるところはリアリティがあるのだが、逆によく分からなかった……

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    2026年04月19日
  • ギリシャ語の時間

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    垂れ下がった沢山の糸のなかを歩いているような気持ちがする。呼吸の音も感じないくらい静かな世界。
    詩的な彼女の言葉が好きだ。翻訳もうまいのだろう。ハン・ガンの作品には繰り返し読みたくなる言葉がいつも詰まっている。

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    2026年04月15日