斎藤真理子のレビュー一覧

  • 翼~李箱作品集~

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    「翼」だけ読んだ。
    怠惰なヒモ男の話。はじめの「剥製にされた天才」云々の部分は意味がよく分からず読み解けなかった。それ以降はするする読めたが、特別印象に残った部分はなく。結構あっさり終わった。
    ヒモ男は子どものようで、読んでいて意外とイライラしないが、かといってチャーミングだと感じるほどでもない。
    ヒモ男の魅力(?)ならば、坂口安吾「いずこへ」や「私は海をだきしめていたい」の主人公の方が断然優っていると個人的には思う。魅力といってよいのかはよく分からないが…とにかくかなり印象的ではあった。

    解説曰く、彼らや彼らの部屋は「資本主義化された京城(ソウル)のメタファー」とのこと。そして、冒頭の私に

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    2025年12月10日
  • すべての、白いものたちの

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    もっと気持ちに余裕がある時に読むべき
    まさか通勤電車の中で読んではダメだ…
    気持ちの美しくて清らかななにかを書いていると思う
    まさに白い気持ちの時に読みたい

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    2025年12月09日
  • すべての、白いものたちの

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    ノーベル文学賞の作家の作品はどのような作品か読んでみたく一読。不思議な読み心地。心の傷と、その傷を感じ取るやわらかであたたかな繊細さを感じる。韓国とワルシャワのミックス。

    心に残る読後感。その優しさを自分に向けてみたい気持ちと、そんなに繊細だったらもはや生きてはいけないよ、という気持ちとかが葛藤する。世界が、繊細になっているのではないか?

    短文であるが故に、別のものも読んではみたい。

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    2025年12月09日
  • すべての、白いものたちの

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    読みながら心が整うようなそんな作品だと感じた。
    仕事帰り、音楽をとめて、散らかった心を整理して、自分の生活にそっと戻してもらうような丁寧な言葉達だった。

    作者や訳者のあとがきを読んで、もう一度読み直すと、違った解釈・感想を持てるように感じた。

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    2025年12月05日
  • すべての、白いものたちの

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    ハン・ガンさんによって綴られ私の前に広がった光景は、とても美しく幻想的なものでした。この中の白いものたちに思いを馳せ、物語に没頭するにはあまりにも自分の部屋が現実みを帯すぎていて、できれば次にこれを読むときは、物音ひとつしないような静かな部屋がいいと思いました。

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    2025年12月04日
  • すべての、白いものたちの

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    サラーッと読むのではなく、ひとつひとつ丁寧に咀嚼して、解釈して、読み進めるべき作品だと思う。

    だからこそ、正直途中で読む手が止まってしまったページもあった。

    あとがきや解説を読んで理解が深まったので、改めてまた読み直したいと思った。

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    2025年11月29日
  • ギリシャ語の時間

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    韓国小説のおすすめで読んだ本である。韓国の状態を知るおいうことではなかった。ギリシャ語がそのまま出てきたのだが、まだ勉強をしたことがない言語なので、訳は日本語で書いてあるが理解がイマイチであった。

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    2025年11月20日
  • 回復する人間

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    透明感があって美しい文章。どことなくずっと寂しさのようなものがつきまとっていて、確かにずっと読み続けるのが少ししんどいような。

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    2025年11月20日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    ネタバレ

    本作も数年前に話題になっていたし、私がお邪魔するブログでも結構取り沙汰されていたと思います。

    読みたいなー、読みたいなー、と思っていましたが、今般やっと許容範囲のお値段で手に入れることができました。

    で、読んでみてびっくり。というか想定しておらず。
    これはいわゆるフェミニズムの本であります。そして、とにかく暗い。

    女性という性に対し、後天的に付与された窮屈な立場、逃げ場のない袋小路が淡々と描かれます。こういうのはきっと男性こそ読むべきものだと思いました。

    ・・・
    1982年生まれのキム・ジヨンは、結婚・出産を機に退職し、育児と家事に追われる日々を送る33歳の主婦。ある日突然、他人が乗り

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    2025年11月12日
  • シソンから、

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    女性キャラクターが「男性性」を、男性キャラクターが「女性性」をあからさまに担わされているところがある。
    本書のプロテストは「男性」に対するものにとどまっており、「男性性の称揚」自体は認めているように感じられてならない。

    また、作者が「女性」という性にかなり肩入れしており、シソン一族の女たち=被害者vs外部男性=加害者の構造がはっきり分かれすぎているきらいがあるが、こうした二元論的な描き方はちょっと古臭くないか。

    今のところ現代の男性ほどには意識しないでいられる自身の加害性を、女性(あるいはその他の性)もまた自覚せざるを得ない時代が来た時、はたしてこの作品はその時の人々の鑑賞に耐えることがで

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    2025年11月11日
  • 別れを告げない

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    何万人もの民間人が虐殺されたという韓国の暗い歴史である済州島四・三事件への無知と、場面が色々と展開し繊細な自然描写が多用される詩的な文体も相俟ってかなり読み辛い小説だった。
    役者の後書きを見て時代背景を理解してから読んだ方が没入しやすいかも。

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    2025年11月01日
  • 回復する人間

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    ネタバレ

    「回復する人間」というタイトルがぴったりの、7つの短編集。
    さまざまな種類の痛みが描かれていた。
    私の経験にかなり近い感覚を登場人物たちの中に見たり、語られる言葉によって気付かされることもあり、興味深いながら苦しい読書でもあった。まるで自分の抱えた問題のようにも感じられてくる。他人事と切り捨てることはできない。
    折り合いをつけて生きようとする女性たちの、揺れている心が魅力的に見える瞬間もあった。真剣に向き合いながら傷ついている姿は痛ましいはずなのに。
    この中では「左手」という作品の印象が強い。自らを追い詰めていく主人公に、ひとつの救いも用意されていなかったからかもしれない。ひとつ間違えば、自分

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    2025年10月27日
  • 声を出して、呼びかけて、話せばいいの

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    出張で行った高松市の素晴らしい書店、ルヌガンガで購入。

    血縁との葛藤の苦しみや寂しさを知っているつもりだったけれど、著者の家族の苦しさを読むと、自分は甘えてるのだろうかと思う。

    猫のジュンイチとの二十年間の愛を誇らしいというランさんを羨ましく思った。

    子どもとの関係は、自分が人間として欠けている部分、未熟な部分に向き合う辛さもあるし、親にしてもらえなかったことを、見よう見まねで親として子どもにしてあげるときに、苦しい気持ちになることがある。相手が別個の人間だから、ずっと触れていられる時間は赤ちゃんから幼児期くらいまで、その分言葉で話し合って、分かち合えることも多いのかもしれないけれど。

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    2025年10月27日
  • すべての、白いものたちの

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    今の自分にはこの本に書いてある痛みを自分のこととして捉えることが難しかった。もっと違う時に読んだら、塩が傷口に染みるように、言葉が染み込んでくるんだろうと思う。「生は誰に対しても特段に好意的ではない」という言葉が心に残った。また数年後に読み返したい

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    2025年10月26日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    意外な終わり方をしていて声もでなかった
    ページをめくったら終わっていた⋯
    日本にもあるけどそれ以上かもしれないテーマの深遠さ⋯

    キム・ジヨン
    三十三歳 三年前に結婚し、昨年、女の子を出産。三歳年上の夫とともに暮らしているが、自分に向かって吐きかけた他人の言葉をきっかけに異常行動が表れる。夫に連れられて精神科を受診 その担当医が書いたカウンセリングの記録という形の小説

    韓国社会における、過去から現在に繋がる女性差別の実態が表現されていて、キム・ジヨンの人生を振り返る形で話が進むフェミニズム小説

    訳者あとがきにもあるように、文芸とジャーナリズムの両方の側面があり、キム・ジヨンが体験してきた悩

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    2025年10月24日
  • ギリシャ語の時間

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    いつか読みたいと思って積んでいた1冊。カバーの白と淡いグリーンが素敵です。わかりやすく楽しいストーリーというよりも、文学的な雰囲気を味わうといった感じですかね。詩のようなパートもあり、これがハン・ガンの世界観なのか…!と。他の作品も味わってみたいです。

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    2025年10月19日
  • 別れを告げない

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    ネタバレ

    ノーベル文学賞で話題になったハン・ガンの作品を2025年最初に読んでみました…

    とにかく…すごかった←

    #別れを告げない
    幻想的で静謐な語り口で、一九四八年に済州島で起きた虐殺事件について掘り下げていく。人が人にたいしてなし得るもっとも残酷なことを、語り手の女性と、その友人は、生死の境があいまいな空間で話し続ける。
    すごく不思議な世界観の中で残虐的な歴史が解説されていくのが…少し読みにくいと感じたりもしたけど…一回読んだだけではこの本の半分も理解出来なかったんだと思うけど…訳文がものすごく美しく…そして悲しくてせつなくて…こんな歴史があったんだなと…読めてよかったと思いました。

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    2025年10月17日
  • 回復する人間

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    短編なので読みやすいと思ったが、内容が余りにも濃すぎてくたびれてくる。

    歳のせいかふと感じる恐怖や不安と言った物を言葉として表現されると少し心が重たくなる。

    それだけ重厚な内容なんだろう。

    決して嫌いではないがだんだん疲れてくる。

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    2025年10月17日
  • すべての、白いものたちの

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    ネタバレ

    終始、静謐な空気を纏った文章
    散文形式のような私小説のような構成
    現代アートに触れた時の感覚に近いかも

    読後感は決して重くはないが、言語化しづらいこの所在のないような気持ちはファスト教養では味わえない
    久しぶりに小説読んだけどそういう良さがある

    戦禍で無に帰した都市のいま
    姿も見たことのない姉の死後、生を受けた主人公
    悲壮に満ちた文脈の中を、新しく生きるということ

    訳者あとがきと解説も良かったです

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    2025年10月13日
  • 韓国文学の中心にあるもの

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    ネタバレ

    セウォル号のところ読んで知らなかった事実が知れて…
    亡くなった子供たちが可哀想でならない。

    歴史の勉強にもなりました。韓国では戦争がまだ終わってないから6.25 韓国戦争と言って戦争が始まった日のことを言うのですね。1950年に戦争が始まったけど、1945年から既に分断していたとも。

    沢山本の紹介があって読んでみたい本も増えました。

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    2025年09月26日