斎藤真理子のレビュー一覧
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チョ・ナムジュ
「82年生まれ、キム・ジヨン」
仕掛けに唸る、設定にうなる。韓国の100万部ベストセラー。
先に言うと、内容に唸らなかったわけではありません(- -@)。なにを出したいのか、という目的に対しての工夫がキレすぎてて怖いくらい。
キム・ジヨンは商才のある母親中心の家庭で育った。幼少の頃から弟と自分に関する差、にもやもやしたものを感じていた。
やがて大学在学中の就職活動で書類選考に落ち続けた上、やっと参加できた企業の面接でセクハラの状況でどう対処するか、という質問をされる。なんとか広告代理店に入り、しっかりした女性課長と良い同僚に恵まれたが、時折り社内外で女性軽視の -
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まだ成熟しききっていない韓国文学で、「韓国人」アイデンティティを萌芽させた第一人者として著者がいるのかもしれない。だからノーベル賞を受賞したのかなと思ったり、、まだこの作品しか読んでないから分かんないけど^_^
正直、他ノーベル受賞者の作品を読んだときのような世界観の壮大さや思想哲学に触れた感覚は受けない。けれど古代から中国という大国の影響を受け続け、日本に支配され、k-popで世界に繰り出す歴史を歩む、まさに「これから」を創り上げている国に生まれた作家なのだという印象。(ちなみに作品内容は全く関係ない)
急遽いくことになった韓国旅行で、ずっと読みたかったハンガンデビューできて嬉しかったな -
Posted by ブクログ
2026.25
静かで、穏やか
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P161 散らばった思いはどこかに全部あるよ
P191 カンヘリム/装丁家
二つの世界は分離されているにもかかわらず触れ合っている、という確かな感覚は、ある瞬間の連続とは何かに到達するのを待つ過程ではなく、ある意味ではもう完成しているのだという認識をもたらし、私は冬眠とガイドと影犬が存在する世界にいながらにして自分の世界も大切にできる力を手に入れた。パク・ソルメを読む前は、そんな時間があることを知らなかった。しかし確実に言えるのは、何を食べようが、どこへ行こうが、夢を見ていようが目覚めていようが、持続させることであれ抜け出すことであれ、苦し -
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字数少なく余白を贅沢に使った本書は詩集のようでもあり、1章3章の主体「私」は著者であり、2章の主体「彼女」は著者の姉の設定であることからも、私小説もしくはエッセイのようでもあった。解説を寄せた平野啓一郎氏が語るように、抽象的な世界と現実社会を織り交ぜた不思議な世界観が広がっていた。白い産着のモノクロ写真を写した表紙には、亡き姉への愛を感じる。タイトル『すべての、白いものたちの』と並んで表記されてあるハングル語「ヒン」は、生と死の寂しさを交々たたえた白色のことであり、本書で書きたかった想いを示しているという。冒頭の目録に記された白いものたちに順じて綴られた散文から、家族同行のワルシャワ滞在中に訪
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韓国の手芸ポシャギを連想するような淡い色彩の表紙が印象的な本作は、身体的・精神的回復を目的とした医療の一環として長期の休暇で冬眠をする患者と、その様子を終始見守る冬眠ガイドとの共同生活を描いている話の連作になっているが、実際には冬眠ガイドという職業は存在しないのでSF的短編集と言えよう。人間も古の時代では、食料のない季節に冬眠していただろうという説はあるようだが、絶望と疲弊に満ち溢れた日常生活を送っている現代人にも長期の休養は必要だ。でも、薬による長期間の睡眠は体に良くないのでは?と心配になったが、寒い季節が苦手な自分は冬眠願望はあるので、一度経験してみたい。巻末の訳者あとがきで触れているよう