斎藤真理子のレビュー一覧
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東アジアで隣同士の国。日本と韓国。似た風土であるが、過去からの文化も違い、また歴史も違っている。その韓国の文学を最近から遡って日本からの解放までの時間軸で文学を論じている。沢山の読んでみたい本を紹介された。それらの本で少しでも韓国の風に触れたいと思う。
第一章:キム・ジヨンが私たちにくれたもの、第二章:セウォル号以後文学とキャンドル革命、第三章:IMF危機という未曽有の体験、第四章:光州事件は生きている、第五章:維新の時代と「こびとが打ち上げた小さなボール」、第六章:「分断文学」の代表「広場」、第七章:朝鮮戦争は韓国文学の背骨である、第八章:「解放空間」を生きた文学者たち、終章:ある日本の小 -
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イ・スンイルには二人の娘と一人の息子がいる。下の娘のハン・セジンはイ・スンイルを待っていた。今日はイ・スンイルの母方の祖父の墓参りに行く。その墓は、軍事境界線の近くの山にある。朝鮮戦争の時に両親と親戚の多くが死んでしまい、残った祖父がイ・スンイルを引き取ったという。十四歳になった時、遠い親戚だという者が住む金浦へやって、そこでイ・スンイルは市場の仕事を手伝い、そのうち商店主の仲介でハン・ジュンオンと結婚した。今年が祖父の墓参りが最後になる。足が悪く、もう山にまで登ることが出来なくなるから、廃墓することにしたという。墓参りにはハン・セジンだけが付いてきた。長女のヨンジンも末っ子のマンスも行ったこ
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言葉にすることが難しい。とても静かな小説。
物語は、順子(スンジャ)、イ・スンイル。その娘のハン・セジン、ハン・ヨンジンの3名の視点で綴られていく。
冒頭に家系図があり、家族の話なのかな、と読み進める。たしかに、家族の話ではあるのだけれど、イ・スンイル、ハン・セジン、ハン・ヨンジン3名の、個人の話。作者の言葉として、家族の話として読まれることを心配している、というような言葉が記されており、なるほどな、と感じた。
順子(スンジャ)、イ・スンイルは1946年、38度線付近に生まれる。時代に翻弄された、という言葉ではあまりに簡単だが、順子たちは、忘れること、従順であることを求められた。奴隷のよ -
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短編?中編?集です。
わたしは作者が事故の当事者にインタビューする形式で書かれたひと作品が特に好きでした(題名は忘れたが)。
韓国文化をわかってる人が読むとさらに面白いんじゃないのかなと思いました。別に知らなくても読めるんだけど、例えば教会のお兄さん교회오빠 とかは韓国歌謡にも出てくる割とよく使われているきまり文句で、一口じゃ説明できないニュアンスを含んだ言葉ですから、実体験として知ってる人の方が人物の想像はしやすいかなと思いました。(わたしも大して知らないですけど、知ってたらもっと面白く読めたという想像)
でも、知らなくてもめっちゃ面白く読めると思います。大体は「普通の人の話」なんですが、社