寺地はるなのレビュー一覧

  • わたしたちに翼はいらない

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    p199
    「でもおかしくてもいいじゃないですか。他人にそれだけ?って言われるようなことでも、園田さんにとっては重要なことだったんでしょう。」
    p206「だって娘よ。自分の娘よ。幸せになってほしいじゃない。だから悩むの。莉子も芽愛にたいしてはそうだ。かわいい洋服。すてきな両親がそろった、笑顔の絶えない暖かい家庭。すべてを与えたかった。すべては芽愛の幸せの為。でもそれらはほんとうに芽愛にとっての幸せの条件だったのだろうか。
    誰もが迷う。誰もが間違う。母でさえも。わたしが、そうであるように。」

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    2025年01月11日
  • わたしの良い子

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    解説の「ノーマは存在しない」という話が印象的。

    椿の落ち着いていて寛容でたまに毒を吐く感じが好き。
    私も「奥さんに休みをあげようと思って」と言うやつに会ったときは、雇用主かとつっこみたい。

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    2025年01月08日
  • やわらかい砂のうえ

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    最近、ホラーだとかサスペンスだとか美しくないものばかり読んでいたので心が洗われた(笑)
    若くて青くさいマチコが、その青臭さ故に自分や相手を傷つけてしまう。自分にも覚えがあり過ぎて直視できない恥ずかしさを覚えた。
    かっこいい大人に囲まれて世界を広げていくマチコの成長譚のような話だった。

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    2025年01月03日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    中学生の頃なんて、お互いに頭の中で思っていることが的はずれということは、しょっちゅうあったのだろうな。言葉にしていたら違う展開もあったのだろうに。人生って不思議

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    2024年12月30日
  • わたしたちに翼はいらない

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    シングルマザーやスクールカースト上位にいた夫婦、いじめられていた人など、そういう人いるなあと感じながら読んだ。
    大樹みたいな人は嫌いだ。でも、こういう人と日常関わっていると、こどもも同じような思考になっていくんだろうなと危機感を感じた。

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    2024年12月27日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    製菓会社に勤める誠実はある日母から弟の希望が失踪したと知らされる。母に頼まれ弟を探し始めた誠実は、それまで知ろうともしなかった弟の姿を追ううちに自身の生き方と向き合う事にもなる。
    希望と関わった人達と誠実自身の生活が交互に語られる形式で少しずつ希望の姿が現れる。
    最後まで希望がどんな人物なのかわからないまま進んでいく。
    考えさせられる一冊。

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    2024年12月26日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    放火犯の疑いのある女性と一緒に失踪した弟の希望(のぞむ)の行方を探す兄を描くお話。

    希望が出会った人々を主人公にした短編の間に兄が彼らを訪ねて話を聞くエピソードが挿入されるという形式で、連作短編のような構成になってました。

    希望はその名前の通り、出会う人々に希望を与えていくのだけど、裏を返せば彼自身は主体性が感じられない空虚な存在で、彼を主人公にしたエピソードはないものの、希望自身の葛藤も描かれていくところが面白かったです(重い設定のエピソードも多かったですが)。

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    2024年12月18日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    「真珠はプラスチックやゴミを核として作られている。そして、その真珠は困難を乗り越えて、より美しくなる。人間も同じだ。」という言葉から、誠実は人間の核はゴミなのかよと感じ、希望はその誠実に核があるだけで羨ましいと感じた。人によって捉え方が異なっていて面白い。また、誠実は父のようにならないように生きてきたが、母に父に似ていると言われて絶望し、有沢彗も父のように上から目線であることを美咲に言われていた。このことは、自分は気づいてないけど、親に似てしまうということが暗示されているのではないかと感じた。
    希望の依頼を断る勇気がないということが、自分と重なった。自分もなんでもYESマンになって、八方美人のように振る舞う時が多い。核がなく、スカスカ、のっぺら坊である。しかし、捉え方を変えればいまから新しい好きなことを沢山取り込めるという考え方をこの本は教えてくれた。

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    2024年12月05日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    閉店が決まった「あかつきマーケット」を舞台にしたお話。
    マスコットキャラクターのあかつきんが失踪して、色んなところに現れる。

    各話のどこかにあかつきんの描写があって、なかなかに面白かった。
    ほっこりもさせてくれるので、読んでいて気持ちよくなる。

    なぜ、あかつきんは、あちこちに現れるのか。
    その中身は?え?中身なんていませんよ。
    あかつきんはちゃんといるんですから。

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    2024年11月27日
  • やわらかい砂のうえ

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    主人公の駒田万智子さん、なんだか煩わしいけれど、共感できました。私も同じタイプかもしれません。チャラチャラと意味のない会話でその場を楽しむより、真面目考えすぎてしまうみたいな感じのお付き合いの方が良いかなぁ…

    不器用な万智子さんにエール!

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    2024年11月25日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    ≪すぐれた誰かがそばにいると、自信が揺らぐ。他者との比較によって自分の価値は変動する。この比較軸を自分が決めてしまっていることに、なかなか当事者は気付けない≫

    比べての自己評価
    うーん
    若い時は、特に……

    ≪自分は自分にしかなれない――。「嫉妬心」と向き合う小説≫

    語り手が章ごとに代わり、時も変わり
    でも、寺地はるなさん、やはり読みやすかった

    ≪ 巨視的に みることやっと 年を経て ≫

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    2024年11月20日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    読んだことない作家で自分に合う人を探していた。
    久しぶりにすらすら最後まで読める人に出会った。
    ただ、どーんと、ずーんと心に届いたわけではなく。
    もう少しこの人の本を色々読んでみようと思った。

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    2024年11月16日
  • 声の在りか

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    普通の、ありきたりな、よくありそうな主婦が、交流の中で自分の声の出しかたを再認識する描写が、自分の事のように感じた。主人公をとりまく人間模様が妙にリアリティがあったのも共感しやすくもあり、生々しかった。読み終えて私は少し呼吸が苦しくなった。

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    2024年11月15日
  • みちづれはいても、ひとり

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    結婚はしているけれど、子供はいない。しかも夫と別居中で、ちょっと前まで契約社員で今は職を探している弓子39歳。
    男とすぐに付き合ってしまうけれど、二股をかけない、既婚者とは関係を持たない、というルールがある、独身で休職中の楓41歳。

    弓子の夫は島で生まれたのだが、その島で夫を見かけた人がいると聞いて弓子と楓は島へ出かける。
    夫を探すことが目的だったけれど、島での生活にも小さな出来事はあって・・・

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    2024年11月08日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    ネタバレ

    朝が明るいとはかぎらない
    八波来人
    いつも明るい男。

    由奈
    同じフラワーショップで働く。

    あかつきん
    あかつきマーケットのマスコット。

    芦田
    十年前、あかつきマーケットでパートをはじめた。

    柊
    芦田の息子。

    八波
    現商店街会長。八波クリーニング。

    白川
    薄化粧の下に疲労が滲んでいる。

    白川結
    娘。


    リヴァプール、夜明けまえ
    ひろふみ
    結と同じ三歳児クラスの子。

    サエキ
    ひろふみの母。リヴァプールへ引っ越した。

    白川

    清水


    蝶を放つ
    葉山ひかり
    経理部。

    時枝

    里中
    経理部。

    白川

    真奈美
    時枝の妻。

    沢田
    経理部長。

    恵吾
    葉山の彼氏。


    けむり
    恵吾
    ティッシュくばり。

    真人
    恵吾が居候している。


    赤い魚逃げた
    真人

    節子
    真人の姉。

    雪野
    葬儀社。

    吉井


    声の色
    雪野礼司
    葬儀社。

    山口
    宅配便の営業所。

    浦上
    宅配便のドライバー。


    ひなぎく
    笛木
    スイミングスクールに勤めている。

    アキコ
    夫はインドから来た人。カレー屋。

    浦上聡也

    葉山ひかり

    山口
    遠くに住んでいる恋人がいる。たくさんの嘘をつく。

    長崎
    笛木が一時片思いしていたフラワーショップの女の子の友だち。


    消滅した王国
    玲実
    自宅マンションの一室で個人ピアノ教室をはじめた。

    由奈
    花屋で働いている。

    長崎めい
    ちょっとだけ浦上とつきあった。

    浦上

    白川結
    ピアノ教室の生徒。

    美麗
    レッスンに来なくなった生徒。

    マサキ
    玲実の夫。

    文乃


    はこぶね
    千ちゃん
    売れない作家。

    聡美
    みれの母。

    あしだ
    花屋の店員。

    みれ
    ピアノ教室をサボり続けている。


    昼の月
    由奈

    来人

    柊

    芦田
    柊の母。フラワーショップに勤めている。

    玲実

    真人

    恵吾


    グラニュー糖はきらきらひかる
    美麗

    颯真

    亜子
    颯真の母。


    青いハワイ
    柳田
    課長。トキワサイクルの上のアパートに住んでいる。

    瑛子

    時枝

    淳之介
    瑛子の弟。


    バビルサの船出
    和樹

    じいちゃん
    トキワサイクル。

    大沢
    和樹の中学の同級生で無免許で乗り回していたバイクで事故を起こして死んだらしい。

    淳
    和樹と同じ高校。


    生きる私たたのためのスープ
    私
    駅の構内のジューススタンドに勤めている。

    夫
    ヤシマという楽器メーカー勤務。市内の楽器店に出向。

    清水
    ジューススタンドの同僚。

    野島
    夫の同僚だった人。今はヤシマ本社にいる。

    玲実

    カズキ

    ジュン


    夜が暗いとはかぎらない
    八波

    芦田

    柊

    来人

    ヒロフミ

    サエキ

    笛木

    千ちゃん

    れみ


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    2024年10月31日
  • わたしたちに翼はいらない

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    人間の闇?!の部分を垣間見たような、ドロドロとしたものが押し寄せてきた。人にはこう思われたいという自分を演じ続けると、終わりが見えなくなり、いつの間にか泥沼にハマっている。今の私だ。グサリとささる作品だった。

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    2024年10月30日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    今回の作品はどれも、手探りながら悩みながらも未来に向かって前に進もうとしている。こんな商店街あれば良いのに。どこかにあって欲しいとしみじみ思う。

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    2024年10月29日
  • わたしたちに翼はいらない

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    気持ちがザワザワする。日常生活の無意識の言葉や行動を考えを考えさせられる。登場人物にあまり共感出来ない。

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    2024年10月24日
  • わたしたちに翼はいらない

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    重たい。読み切るのに少ししんどかった。だけど、読み終わるとスッキリ清々しい気持ちにさえなった、不思議な感じ。
    過去、現在、未来…どんなに憂いても過去は変えられないし、未来のことなんて分からない。だったら、その瞬間の自分の気持ちに正直でいたいなと思う。

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    2024年10月18日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにしたアンソロジー
    6人の作家による個性豊かな短編集で、個人的には
    寺地はるなさんと町田そのこさんが好みだった。

    以下、収録作品と簡単なレビュー 

    飛鳥井千砂「もうすぐ十八歳」
    成年年齢が引き下げられた。
    でもどう感じるかなんて自分次第だと思った。

    寺地はるな「ありふれた特別」
    読者の予想をいい意味で裏切ってくれた。
    ずっと何やら面白くてじんわりと温かかった。

    雪舟えま「二人という旅」
    家読みのシガとクローンのナガノ。
    まさかのSFでぶっ飛んでいた笑

    嶋津輝「漂泊の道」
    葬儀で出会ったうつくしいひと・・・
    感じ方や物の見方が年々研ぎ澄まされ無駄を排除していく様子が人生と重なって趣深い。

    高山羽根子「祀(まつ)りの生きもの」
    神社のおまつりで手に入れた生きもの
    正体が曖昧すぎて最後まで消化出来ず・・・

    町田そのこ「六年目の弔い」
    交通事故死した夫の祥月命日を、夫の娘と過ごす
    唯一涙腺が刺激された作品だがラストに思わぬ仕掛けが!ただ気付くの遅過ぎやせんか?

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    2024年10月16日