寺地はるなのレビュー一覧

  • ビオレタ

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    婚約解消された妙ちゃんが主人公で偶然出会ったすみれさんのお店『ビオレタ』で働きながら静かで落ち着いた恋愛をスタートさせ幸せになっていく物語。店主の言葉が刺さる。
    ※強いっていうのは悩んだり迷ったりしないことではない、それはただの鈍感な人。『強い』は『弱い』の対極じゃなく自分の弱さから目を逸らさないのが強いってこと。

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    2025年04月23日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    劇的でも誇張されたわけでもなく、リアルな人間関係が丁寧に描かれていたのがとても印象的でした。

    当事者の気持ちに寄り添わず、生い立ちや立場だけを見て一方的に「かわいそう」と声をかけるような人間にはなりたくないと強く思いました。

    また、その人の一部分だけを見て「良い人」「悪い人」のように決めつけることはしたくないなと。
    誰しもがさまざまな側面を持っているからこそ、誰かを理解しようとする時には、その人が抱えている背景や思い、日々の言動の奥にあるものなど、いろんな点に目を向けていたいです。

    簡単な言葉や印象だけで人を判断せず、丁寧に関わっていける人間でありたいと改めて思わせてくれました。

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    2025年04月18日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    ネタバレ

    『しあわせとやらが1種類ではないことぐらい、わたしたちはもうちゃんと知っているはずだ、』p96

    短編集。

    殺し屋、コードネーム:保留。
    そういう設定が斬新で、面白かった。
    私もたまにはそんな設定でいく1日があってもいいかも。
    なんて、思って想像したら笑けてきました笑

    とてもユーモア満載の作品でした。

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    2025年04月17日
  • ビオレタ

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    婚約者から突然に婚約解消を告げられた妙(たえ)は棺桶屋(?)を営む菫(すみれ)に拾われてその手伝いを始めることになります。関係する人々それぞれの、親、子、兄弟姉妹などとの関係性の中で各人が学び考える物語りだったと思います。親と子、特に母と子の関係性についてよく考察された内容と感じて好印象でした。若干女子的視点が強いように感じてしまい私としては星3つの評価としました。

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    2025年04月04日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    昔にタイムスリップしたような感覚を味わう、それぞれのストーリー。おじさんと知り合って、自分の何かを知っていくタイムマシンの話。現実に生きていることと、苦しくて現実から逃れたい。そういう世界を持っているものだ。
    殺し屋を妄想しながら生きる女の子もまた、今を避けながら、生きる術を学んでいく。それぞれのストーリーが、心にじんわりと訴えかけてくれる。昔悪かった人が、今まともに働いていると、もとからまじめな人が、真面目なまま大人になって、まじめに働いているよりもずっと素晴らしいことでもあるように語られていた。そういう風に世の中を切っていく。
    なにしろ、子供の頃に、ふと通り過ぎていった時のように、なんだか自分の記憶と混じり合って、不思議な世界に引き込まれていくのは読書という体験としても本当に久しぶりだった。いろいろなことを、理性と共に理解して、固めてしまった今の思考体系を、子供の頃に戻していく。会話がトントン進むだけでなく、途切れてしまう会話、その微妙な間みたいなものを、すれ違っているかもしれないことを確かめ合うような、ぎゅっと心を掴まれるような瞬間を切り出している。素晴らしいと思います。

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    2025年04月01日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    現実においても言える事だけど、自分が嫌いだなぁと思って敬遠していた人や物事と勇気を出していざ向かい合ってみると、存外知らなかった部分が見えてきたり、実際はそんなに苦手じゃなかったりする事って人生において往々にあるよね。知らない事を苦手に思うのは人間の性とはいえ、知る事で得ることは大いにあると思う。

    “知らない事を知る”って行為は凄く労力のかかる事だけど、対人関係や仕事面においても、人生を円滑に生きる上で必要不可欠な事だなぁと改めて身に染みた。

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    2025年03月31日
  • わたしたちに翼はいらない

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    難しかった。学校でも働いても結婚してもどんな環境に行っても人間関係はついてまわって悩みの種になるけど、人と本気で関わった時代は思い返して1番あのころはよかったなと思うんじゃないかと思った。
    結婚して専業主婦になるのも幸せなだけじゃないかもね、逃げみたいになる。
    手に職は大事だと思った。でも子供が出来たら専業主婦がいいね。
    いい旦那を捕まえようと思った。

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    2025年03月25日
  • 雫

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    時を重ねる4人 30年は長い、でもずっと自分を続けている。怖くても楽しくても、ずっと自分だった。もちろん、友人もずっと自分だ。飽きることを許されず、一生を自分として終える。怖くないよとサインを残して友人のそばから私は離れていくことは出来ない。

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    2025年12月03日
  • 声の在りか

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    自分の本当の考えや気持ち(社会や所属する集団の影響を受けていない、周囲に忖度していない)を誤魔化す必要なく、素直に気付いて、言語化し、声に出すことのできる世の中になれば、皆生きやすくなるのかなと思った。

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    2025年03月19日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    寺地さんはなぜもこう生きにくい人を優しく描くんだろう。現実逃避のさせ方が絶妙。
    ・コードネーム保留
    わかるわ~働いてる今でも私、人の変な噂話とかになると、自分は今宇宙人だからと殻をかぶってみる
    ・タイムマシンに乗れない僕たち
    「だいじな人ってたまにやっかいだよね」だから大事なんだな
    ・灯台
    だだっぽいところにひとり立つのは心もとない。だから灯台のような誰かが。「まあ、休んじゃっても大丈夫なんですけどね」がいい。
    ・夢の女
    亡き夫は、妻と娘を守る男のロマンのために夢の女を、作り上げたんだな。
    だからこそ残されたものは辛いけど、その想いで妻は生きていけるだろう
    ・深く息を吸って
    は、題名のままだ。吐く息が大きくなると吸う息も大きくなる
    いつも息をひそめてなくていいんだよ
    ・口笛
    誰にもそれぞれの苦しみや悲しみや喜びや願いがある。だから「どうして」も、あふれるよ
    上手く吹けなくても口笛吹いてみた
    ・対岸の叔父
    「逃げて」そう、逃げて(笑)
    対岸の逃げる人に一緒にエールを。
    ・解説 衝撃の解説(笑)
    人の話を聞かない島に行ってみたいけど怖いわ

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    2025年03月16日
  • やわらかい砂のうえ

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    個人税理士事務所に勤務する万智子(24)はひょんなことから顧問先のオーダードレス作成クチュリエール・セルクルでアルバイトを始めることに。様々な出会いの中で少し面倒な自分に向き合い成長していく物語りだったと思います。何気ない日常を捉えて上手く表現した作品で面白いと思いました。私としてはリアル感があり過ぎるのか「面倒な主人公だ」と感想。星3つとしました。

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    2025年03月10日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    ネタバレ

    学生時代幾度も頭をよぎっていたどうしようもない想いを代弁したタイトルにチリチリと胸を抉られる。答えのない悶々としたその問いを手放すこともできず抱えるしかないのは苦しかったな。
    天、ミナ、藤生の三人の青春時代も互いの一方通行の恋や村の閉塞感がそれに重なり生きづらさがダイレクトに伝わってきて落ち着かない。
    環境が変わっても、どこにいても三島天は三島天なんだと悟るラストに深い安堵感。天がいる限り、ミナも藤生も自分を見失わずに歩いていける気がする。

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    2025年02月27日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    短編集7編
    普通と言われる人から少し外れた人たちが主人公.でもそれぞれがその人らしく生きている様子がすごく真っ当なように思えてきて,がんばってねと応援したくなるような主人公たち.

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    2025年02月26日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    寺地はるなさん、10冊目。
    今回の舞台は佐賀県の田舎村。お住いの大阪が舞台になることも多いので珍しいと思ったら、佐賀はご出身地だったみたい。私も九州育ちで関西住まいなので、どちらにせよ馴染みがある場所ではある。

    早く田舎の村を出て自分が思う人生を生きたいと思う天、彼女に思いを寄せる幼馴染の藤生、その藤生に好意を抱く東京からの転校生のミナ。閉塞感のある田舎での中学生の3人の生活と心の内が描かれる。
    三人それぞれの、「人が思っている自分」と「自分が思う自分」の、二つの異なる自分の間で、他の二人を羨んだり妬んだり憧れたりする心の揺れが描かれる、そのお話はそれなりに面白く読めたのだが、そこから言わんとするところにはあまり刺さるところがなかったのだった。

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    2025年02月16日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    若干、尻切れトンボ感があり消化不良というか勿体ない印象を抱きました。
    7つの短編がありますが、どれももっとこの世界に浸りたい、その登場人物たちを見守りたいと思えるくらい魅力があります。

    終わりをあえて書かない、という構成がうまく作用する場合もありますが、この本ではちょっとそこまで到達していないような物足りなさがあったのが正直な感想です。
    寺地はるなさんの本はたくさん読んできて、書き切って良いなと思えた本があるからこそ、本作に物足りなさを感じています。

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    2025年02月12日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    スカイツリーを見上げる 下町の片隅に、ひっそりと 息づく商店街『 明日町こんぺいとう商店街』。シリーズの4作目です。金平糖の角は24個。24軒のお店が集まっていて、今回はその中から7軒のお店のハートフルなエピソードが収められています。
    お店ごとに作家が交代するのがこのアンソロジーの特徴で、私は前川ほまれさんの描いた 5軒目の『インドカレー ママレード』が心に残りました。
    2軒目の蛭田亜紗子さんの『ツルマキ履物店』の回はちょっとテイストが違い「あら?」と思いましたが、色々な作家さんを読めるのがこのシリーズの良さなので、こんなテイストもありだな、と思いました。

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    2025年02月10日
  • やわらかい砂のうえ

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    高校生の初恋愛のように、お互いの良いところしか見ない恋愛をする万智子。
    潔癖で頑固で、それ故にトラブルもあるが、周りの大人や親友に怒られ、教えられ、愛する事は何かを学んでいく。
    自分に自信を持つ事。自分の中に芯をもつ事は大切だけど、その正義や潔癖で、他人を殴ってはいけない。悪いとこもあるけど、いいところもあるのが人間だと教えられた、ほんのり暖かくなる良い本。

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    2025年02月08日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    寺地はるな作品のどうしようもない閉塞感と苦しさはどこから来ているのだろう…ここでない場所でわたしでない人として生きたい、通じない気持ちが切実で、苦しくなる。天、ミナ、藤生の思いの交差をしっかり感じた。

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    2025年02月06日
  • 声の在りか

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    主人公の気持ちに共感するところが多かった。自分や周りの人の行動に考えを巡らせて時に苦しくなる。不器用、繊細、生きづらい性格のようだけど、自分とうまく付き合っていくために受け入れて変化していく姿、羨ましく思います。

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    2025年01月30日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    寺地さんの小説は難しい
    難しいのにすごく気になる
    捉え所がないのに自分の気持ちの深い所がザワザワする…なんとも言えないこの気持ちを表現するのも難しく「ザワザワ」が的確なのかもよくわからない(^^;
    生きづらい…そんな思いを抱えた人達が生きていく術、そしてその未来に少しでも光を見つける…紛れもなく誠実も希望も手探りで自分の人生を生きているのだろう。
    傷付いたり居場所を無くしたり放浪したり迷いながら生きていく2人から寺地さんが何を描こうとしたのかどこに着地点を持っていこうとしたのか…その答えは分からない。
    寺地さんの小説はいつもそんな気がする!
    答えは「あなたの解釈です」と言わんばかり。
    そして自分ではいつもコレ!って言葉で表現出来るような答えは出ないけど、自分が日頃感じてる思いや上手く表現出来ない心の中のモヤモヤを描いてくれている…だから惹かれる。
    なんとなく気になって手に取る作家さん!
    また他の小説も読んでみよう

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    2025年01月29日