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商店街の一角にぽつんとある、元・文学スナック、現・惣菜屋「真実一路」。 町内でいま話題をさらっているのは、その店のママ・愛里須とその夫で売れない小説家・治の行方。 ある人によれば、円満離婚したらしい。 別の人によれば、妻が甲斐性なしの夫に三行半をつきつけた、という。 また他の人いわく、夫が恐妻から逃げ出した、と。 邪気のない噂が邪気混じりの噂を巻き起こしていくーー急な閉店と夫婦の蒸発についての真相とは?
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Posted by ブクログ
物語の中に物語がある感じでした。 途中までは、ん??さっきの登場人物と同じ?? とちょっと混乱しましたが、次のお話に引き込まれて、、、 登場人物の名前をわざとちょっと変えて、物語の中の作家さんの頭をのぞかせてもらった感じ?! 短編集のつながり、、、と捉えればそうもとれるし。 ちょっと混乱もしなくもな...続きを読むいですが、私的にはとても楽しめました。 人それぞれ受け止め方は違うなぁ〜。と改めてしみじみ感じさせられました。 側から見たら恵まれたごく一般の家庭で育ったのね。。。 そう、幸せそうな、一般の家庭って何?? ですよね。 そんな身近なことを物語を通して気づかされました。 何気ない、悪気のない一言も他人を傷つけることがあることも。傷つくこともまたあると。
評価はあまりよくないけど、私にとっては久しぶりに寺地さんらしい、という気持ちになった作品でした。自分自身がちょっと疲れていても、読んでいてなんとなく温かい気持ちになれる、ような。決して幸せいっぱいな話ではないのですが。 「ハッピーエンドって作中人物が幸せになるっていう意味じゃないんですよ、本を閉じ...続きを読むた読者が「ああおもしろかった、また明日からも頑張ろう」とか、そんなふうに思える結末のことなんです。」 一気読みではなく、毎日少しずつ読んだので、最後に「おもしろかった」と思うというより、なんとなく1日の疲れとかもやもやを忘れさせてくれた感じでした。 「あたしね、本ってドアなんだと思ったの。自分が今いる場所と違う世界が繋がってるドア。本の数だけ世界があって、誰かが開けてくれるのを何日だって、何十年だって待っていてくれるのよ。」 だからこれからも本を読み続けます。
登録しようとして、みんなの評価が低くてビックリした。実を言えば私も物語の最初の方は「売れない同期の作家と妻の話など面白いのか?」と思っていたが、途中からは、作家(寺地さん)が作家をえがく事の面白さにはまった。本音は混ざってるのかな?親の事とか娘の事とか、エゴサーチの事とか。そう考えながら読むと、もの...続きを読むを作り出す者の苦労や楽しみ、能力や才能という目に見えないものへの不安や喜びについての苦悩や葛藤は想像を超えるものだと思った。
どんな話って聞かれたらうまく答えられないような、なんとも言えない、独特なお話だった。それぞれ短編として面白かったし、読んでて現実と小説の境目が曖昧なような不思議な感じ。モチラのイラストが可愛らしい。 そういえば最近、なんて何気ない話題を話すときの常套句だけど、そこからこんなに話が広がるのだなぁ。
これまでにないタイプの作品で真実と虚構の間で、こっち側とあっち側今どこにいるのか混乱してパニック起こしそうでした。読者の視点はジャイロセンサーに3軸加速センサー付きで時間軸も加わった4次元マルチタスクなのですが処理が追い付かなくって置いてきぼりくらった感じでした。 今回の作品は長編の中に作中作のよ...続きを読むうに短編や連作短編が散りばめられており、寺地さんの遊び心とチャレンジ精神を感じられる作品なのでした。 スナックのママとその旦那である売れない作家の失踪の謎を追って友人である人気作家が近所の人たちから事実を探ろうとするのですが、これがまた面白い。 売れない作家は神経質で扱いにくく、嫉妬と承認欲求とか憧れや自己嫌悪とか混在しててそばにいたら呼吸するのも難しそう。 肉屋の奥さんの話とか、本屋の女主人の話とか、観察者の視点が違えば見え方も違って、いく通りもの解釈がそれぞれの物語になっている。作家はギフトをもらっているのだから読者に尽くさなければいけないとか、無茶プレッシャー感じて作品仕上げてるんだなって寺地はるなさんもそうなんかなって、また読者も脳内フル稼働して意図を探らなければって思ったりです。 事実とゆうのは尾鰭がついて面白おかしくなっていくものなんだなって思えました。 実際の出来事を題材にして書くタイプの作家にはモデルになった人がいるそうでどこまでが現実でどこからがフィクションなのかこの狭間で葛藤があるようで面白かった。 なかでも、マネキンに恋した古着屋の店主の話が眠れなくなるほど良かたし、続くスカートを履いて踊る婆さんの話も面白かった。 それとスナックのママさんが書いた長文のレシピにもおったまげました。常識の壁に遮られて見えなかった新境地が見えてきた感じでした。
小説家であるために、もがく様子が虚(登場人物の書いた小説)実(登場人物たちの日常)混交で進んでいく。しかも、小説家が2人いるので、多分すごく読みにくいと感じる人が多いのではないか?しかも私小説っぽく、身の回りの人や出来事しか書けない、谷川治の小説が紛らわしいし(逆に名前が似ている登場人物いたら、彼の...続きを読む創作と思えばわかりやすい?)、それが、どこまでこの話の中の"実"なのかは想像力に任せられるし。 でも、私はこの本面白かったです。谷川治と奥さんの愛里咲がどうなったのかな~と思ってたらどんどん脇道に進むような、問題がすごく増えすぎて収束しないのかと思ったらしっかり纏まってくれたりとか。ちょっと文芸作品寄りなのか、と感じました。 ちょっと読みにくい点や、多分子どもには面白くない話が多いことを考慮すると、高校以上向けなんだけど、読めれば小学生でも。
劇中劇のように小説が挟み込まれていくのでどこまでが本当のことか境界線が曖昧になるような不思議な感覚だった。
実を言うと、あまり惹きこまれず、最初の数編は流し読みになってしまったが、「スカートの乱」以降はきっちり読めた。 特に「焼き上がるまで」という作品が好き。小説のはずなのにレシピ、レシピのはずなのに自己紹介、という独特な雰囲気のものだった。個人的には、隣にいる誰かに料理を教えてもらっている気持ちになれて...続きを読む、あったかいような泣きそうな気持ちになった。 本筋で惹かれたかどうかは微妙だが、要所要所で出てくる寺地春奈さんらしい表現はやはり好きだなぁと思った。
確かに相性ってある。 そして私は相性悪かったっぽい。 しばらく途中でやめようかと思ったけど 後半徐々に馴染んできた。 作中人物の書いたレシピエッセイが一番面白かった。
作家の思いやら考えやらが詰まった話だけど、これもまたノンフィクションを重ねたようでいて実はフィクション? 街の片隅に、こういう人たちもいて、元気にやってるなーというお気楽な気分で読めるが、心には特に留まらない。
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