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「誰にだって、秘密を持つ権利はあるんだよ」
どこにでもある田舎町、白日町。今日も老若男女がやかましく、それなりに揉めながら幸せに暮らしているはずだった。ある夜校長先生の家のお座敷に死体が!それでも婦人部の面々は死体の隣りで自分たちの「秘密」を語りお茶会を始めるがーー
白日町の中に、きっとあなたが見つかる人間讃歌長編。
プロローグ 白日町老人会 海亀のささやき
第一幕 白日町婦人部 たぬきの夢
第二幕 白日町青年団 三匹のおおかみ
第三幕 白日町大綱引き 蛇のまなざし
エピローグ 白日町子ども会 おやすみこひつじ
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Posted by ブクログ
たぶんこういう田舎町は、どこかにあるような…。
昔からのしきたりもあって、もちろん町内会があり、その中には青年団、老人会、婦人会に子ども会などがある。
今は、どうなんだろう…子どもが少なくなり、老人会はあるが、今や70過ぎても働いてる人もいたりで、加入する人は少ないのかも…。
物語の白日町の婦人部の4人が「秘密」を語るのが、確かに秘密にしたいほどの内容なのだ。
それぞれが個性的で飽きさせない。
常に何かしらのドラマがあって、彼女たちから目が離せない。
江南とマキオの夫婦が面白い。
…で、大きな声で言えない秘密は、穴の中なのか⁈
ちょいミステリアスな感じも想像を掻き立てられる。
Posted by ブクログ
どこにでもある田舎町、白日町に母親の介護を理由に戻って来た江南とマキオ夫妻。その町は田舎町独特の青年団や婦人部などが存在し、クセのある人々が暮らし、それぞれに今日も老若男女がやかましく、生活していた。
めちゃくちゃ面白かった。クセの強い爺さん、婆さん、おっさん、おばさんばかりで、みんないいキャラしている。
時代遅れの「男だから、女だから」を連発し、女性を見下し、天罰が下る。気分爽快ながら、ちょっとダークな面もあり。
都会育ちの心優しいマキオが潤滑油としていい味を出している。
この町のゴタゴタをもっと読みたい気分になった。
大阪在住の寺地さん。心温まる話もいいけれど、こういったドタバタ劇の方が私は好み。
江南とマキオ夫婦もなかなかいいけど、私は「Bar Waltz 」の美鈴さん推し。
Posted by ブクログ
白日町(しらびまち)を舞台に、個性豊かすぎる人たちの日常を描いた作品
そこには、田舎町の閉塞的な人間関係、女だから男だからというジェンダーの問題があちこちにあふれていて、いろんな人の視点から話が進んでいく。
ミステリな要素に軽快で皮肉なやりとりが交わされ、サクサク読める。
最後までしぶとく生き残ること。
そんなふうに、生きていきたいと思う
読み終えた後、タイトルの意味をしみじみと噛みしめた。
〝白日(しらび)〟町は、〝白日(はくじつ)〟とも読める。この町の歪な要素がいつか日の光にさらされる日が来るのだろうか。
今回の装画が今までと雰囲気が違うなと思っていたけど、読後はとても愛おしくなった。ものすごくぴったり。
Posted by ブクログ
いやー!よかった!!
まずタイトルからしていいよね! 絶対読もう、ってタイトルで決めた本は久しぶりだったなぁ。そして大当たり。私の勘、よくやった!
中心人物は、中高年世代。世間一般のイメージする女性よりも、しぶとくてやかましい女性たちだ。田舎町の男たちからは「こわい女」という括りにされる、たくましくて底力のある女性たち。
全体としてのテーマは、ジェンダーだ。女性にあてがわれるイメージからの脱却であったり、色事であったり。弱いとされる女性の本当は強いところに焦点がある。と同時に、男性のジェンダーも扱っているのがよかった。男だから言い出せない、男だからわかってもらえないという厄介さも描いている。
個人的に面白く読めたのは、登場人物たちの日常に、ふとした時に現れるミステリーな話題だ。時々不穏な雰囲気が流れる。そんなちょっとホラーなスパイスが効いているところが、とても面白かった。
そして全体を読み終えてまた読み直したくなる。ミステリアスでスカッとする作品だった。ジェンダーでモヤっている人や、中高年世代におすすめしたい。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんなのに神経質じゃなくて、悩める若者でもなくて、しぶとくたくましくて良かった!
午後11時、淑子さんの家からすごい音がして、起こされた私は淑子さんのうちに向かう。今は淑子さんは一人暮らし。呼び鈴を押してなぜかはな恵さん淑子さん美鈴さんが出てきた。家の中に押し込まれる。校長が死んでいる。病院で死んだのを運んできたらしい。
校長は美鈴さんに死装束をオーダーしていたが、それはレースフリフリのド派手なものだった。だけどそれを淑子さんに言えないまま亡くなったらしく、淑子さんは苦しむ。淑子さんは最終的に受け入れたが、それと、その死装束が地域に受け入れられるかはまた別問題だ。結局、校長が用意していた死装束を使うことにした。葬儀社が来る。
マサオは青年部に入っていて、温泉旅行に行かざるを得ないが、翔が寝坊したので車を出して一緒にいき、なんでか途中で虎太郎をひろう。
白日では6月に大綱引きが行われる。豊臣秀吉が朝鮮出兵時に軍の士気を高めるために行った行事らしい。綱引き後の宴会は女が用意する。その宴会を中止して欲しいと提案している。結局キッチンカーを呼ぶことで折り合いがついた。はな恵さんは綱引き大会に出たいが、女は穢れてるからダメなのだそうだ。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんありがとう!万歳!!
おもしろい!この作品大好きです。
田舎町白日町の町内会の話。この閉鎖的な環境の中で何を考え、どう生きていくのか。うっすらとミステリーの香りが漂っているのが新鮮で、ワクワク…。
この作品では、普段呑み込んで忘れてきた…強いて言えば「名も無き不満」を掬い上げては鋭く言語化する。そしてさらにたっぷりのユーモアと愛で包んでしまうんだからたまらないです。ズルい!おもしろくてズルい〜!
登場人物全てのキャラクターも良いですね。主な視点である江南は、辛辣でいて冷静、正直で好感が持てます。江南の夫のマキオがまたなんとも良くて。思ってることの10分の1くらいしか口に出さず…。嘘をついているわけではないけれど、言うべきでない事の判断が的確で。穏やかな性格だが4年に一度大声を出すらしい、という補足も笑えます。
江南と関わりの深い、はな恵と美鈴の一人語りの章があります。そこでは彼女たちの人生の中で辛い一部分が描かれています。どうやって心に小さな傷が無数についていくのか、それをどう自己防衛しながら生きてきたのか、擦り傷だらけで逞しく生きてきた彼女たちに感情移入しまくりで…涙ボロボロ。
寺地はるなさんの作品にはやられっぱなしです!
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