あらすじ
「誰にだって、秘密を持つ権利はあるんだよ」
どこにでもある田舎町、白日町。今日も老若男女がやかましく、それなりに揉めながら幸せに暮らしているはずだった。ある夜校長先生の家のお座敷に死体が!それでも婦人部の面々は死体の隣りで自分たちの「秘密」を語りお茶会を始めるがーー
白日町の中に、きっとあなたが見つかる人間讃歌長編。
プロローグ 白日町老人会 海亀のささやき
第一幕 白日町婦人部 たぬきの夢
第二幕 白日町青年団 三匹のおおかみ
第三幕 白日町大綱引き 蛇のまなざし
エピローグ 白日町子ども会 おやすみこひつじ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
どこにでもある田舎町、白日町に母親の介護を理由に戻って来た江南とマキオ夫妻。その町は田舎町独特の青年団や婦人部などが存在し、クセのある人々が暮らし、それぞれに今日も老若男女がやかましく、生活していた。
めちゃくちゃ面白かった。クセの強い爺さん、婆さん、おっさん、おばさんばかりで、みんないいキャラしている。
時代遅れの「男だから、女だから」を連発し、女性を見下し、天罰が下る。気分爽快ながら、ちょっとダークな面もあり。
都会育ちの心優しいマキオが潤滑油としていい味を出している。
この町のゴタゴタをもっと読みたい気分になった。
大阪在住の寺地さん。心温まる話もいいけれど、こういったドタバタ劇の方が私は好み。
江南とマキオ夫婦もなかなかいいけど、私は「Bar Waltz 」の美鈴さん推し。
Posted by ブクログ
白日町(しらびまち)を舞台に、個性豊かすぎる人たちの日常を描いた作品
そこには、田舎町の閉塞的な人間関係、女だから男だからというジェンダーの問題があちこちにあふれていて、いろんな人の視点から話が進んでいく。
ミステリな要素に軽快で皮肉なやりとりが交わされ、サクサク読める。
最後までしぶとく生き残ること。
そんなふうに、生きていきたいと思う
読み終えた後、タイトルの意味をしみじみと噛みしめた。
〝白日(しらび)〟町は、〝白日(はくじつ)〟とも読める。この町の歪な要素がいつか日の光にさらされる日が来るのだろうか。
今回の装画が今までと雰囲気が違うなと思っていたけど、読後はとても愛おしくなった。ものすごくぴったり。
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いやー!よかった!!
まずタイトルからしていいよね! 絶対読もう、ってタイトルで決めた本は久しぶりだったなぁ。そして大当たり。私の勘、よくやった!
中心人物は、中高年世代。世間一般のイメージする女性よりも、しぶとくてやかましい女性たちだ。田舎町の男たちからは「こわい女」という括りにされる、たくましくて底力のある女性たち。
全体としてのテーマは、ジェンダーだ。女性にあてがわれるイメージからの脱却であったり、色事であったり。弱いとされる女性の本当は強いところに焦点がある。と同時に、男性のジェンダーも扱っているのがよかった。男だから言い出せない、男だからわかってもらえないという厄介さも描いている。
個人的に面白く読めたのは、登場人物たちの日常に、ふとした時に現れるミステリーな話題だ。時々不穏な雰囲気が流れる。そんなちょっとホラーなスパイスが効いているところが、とても面白かった。
そして全体を読み終えてまた読み直したくなる。ミステリアスでスカッとする作品だった。ジェンダーでモヤっている人や、中高年世代におすすめしたい。
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主人公のキャラが好みだったので、
最後まで楽しめた。
読んでいる最中にちょっと伊坂幸太郎作品っぽいなと感じた。
何故かは分からんが。
途中クスッとされた箇所がありちょっと悔しかったが、
嬉しくもあった。
ただ、みんな年齢の割に若い感じに見えるが、
今時のお年寄りは若々しい人が多いのだろうか?
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寺地はるなさんなのに神経質じゃなくて、悩める若者でもなくて、しぶとくたくましくて良かった!
午後11時、淑子さんの家からすごい音がして、起こされた私は淑子さんのうちに向かう。今は淑子さんは一人暮らし。呼び鈴を押してなぜかはな恵さん淑子さん美鈴さんが出てきた。家の中に押し込まれる。校長が死んでいる。病院で死んだのを運んできたらしい。
校長は美鈴さんに死装束をオーダーしていたが、それはレースフリフリのド派手なものだった。だけどそれを淑子さんに言えないまま亡くなったらしく、淑子さんは苦しむ。淑子さんは最終的に受け入れたが、それと、その死装束が地域に受け入れられるかはまた別問題だ。結局、校長が用意していた死装束を使うことにした。葬儀社が来る。
マサオは青年部に入っていて、温泉旅行に行かざるを得ないが、翔が寝坊したので車を出して一緒にいき、なんでか途中で虎太郎をひろう。
白日では6月に大綱引きが行われる。豊臣秀吉が朝鮮出兵時に軍の士気を高めるために行った行事らしい。綱引き後の宴会は女が用意する。その宴会を中止して欲しいと提案している。結局キッチンカーを呼ぶことで折り合いがついた。はな恵さんは綱引き大会に出たいが、女は穢れてるからダメなのだそうだ。
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寺地はるなさんありがとう!万歳!!
おもしろい!この作品大好きです。
田舎町白日町の町内会の話。この閉鎖的な環境の中で何を考え、どう生きていくのか。うっすらとミステリーの香りが漂っているのが新鮮で、ワクワク…。
この作品では、普段呑み込んで忘れてきた…強いて言えば「名も無き不満」を掬い上げては鋭く言語化する。そしてさらにたっぷりのユーモアと愛で包んでしまうんだからたまらないです。ズルい!おもしろくてズルい〜!
登場人物全てのキャラクターも良いですね。主な視点である江南は、辛辣でいて冷静、正直で好感が持てます。江南の夫のマキオがまたなんとも良くて。思ってることの10分の1くらいしか口に出さず…。嘘をついているわけではないけれど、言うべきでない事の判断が的確で。穏やかな性格だが4年に一度大声を出すらしい、という補足も笑えます。
江南と関わりの深い、はな恵と美鈴の一人語りの章があります。そこでは彼女たちの人生の中で辛い一部分が描かれています。どうやって心に小さな傷が無数についていくのか、それをどう自己防衛しながら生きてきたのか、擦り傷だらけで逞しく生きてきた彼女たちに感情移入しまくりで…涙ボロボロ。
寺地はるなさんの作品にはやられっぱなしです!
Posted by ブクログ
昔ながらの謎の風習、固定観念、いらぬ詮索や決めつけ、しょうもないあれやこれに、寺地節炸裂!
うるせえ黙れ!と声をあげ、図太く逞しく生きていこうとする彼女たちのかっこよさに脱帽。
かっこ悪い男性陣も、どうしようもなく人間らしくて憎めなかった。
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ちょっと不気味で、まあまあ苛つき、くすっと笑えて、なんだかよかった『さす九』物語
作者が佐賀県出身…分かる。
うちは配偶者が九州出身で、SNSのさす九ネタが大袈裟で無いことを知っている。
でもそこにそれぞれの人格と人生を当てはめたら、人間臭くて捨てたもんじゃないなとも思う。寺地さんはそこが上手い。
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ちょっと不思議な感じもあるミステリーもちょっとあるお話。
青年団 婦人部 子供会に長老会(あったかな?)
女の人が行事のたびに手伝いに駆り出される事に誰も疑問に思わないような 男尊女卑が残る 閉鎖的な田舎。昔はみんなこんな感じだったんじゃないかな?
今でもあるかも。
死体が出てきたり 穴掘ったり ミコさんて?
と不思議とミステリーが混ざってる感じ
でも みんなそれぞれの個性 キャラクターがあって読んでて面白かったです。
女な人が強いのもいい。
ラスト 民宿のおじさんと娘さんはちょっと出来過ぎかな。
「負けない方法」…いいですね。
タイトル 内容にピッタリ!
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表紙の今風ではないアホっぽさに惹かれて買ってしまった
すいすい読めて楽しかったな
寺地はるなワールド イエーイ!
〈 笑福来福 なんと愚かで愛しき人間道中。
白日町の中に、きっとあなたが見つかる人間讃歌長編。〉
人間関係がややこしい田舎町
そこに暮らす老若男女
それぞれ個性が際立っている
悩みながら笑いながら泣きながら前に進む
やはり婦人部が秀逸
≪ お茶しましょ 穴を掘るのは その後で ≫
Posted by ブクログ
この本のテーマとは離れるかも知れないけれど
シニア女性としては
以下の感想。
痛快。
主人公が中高年の男女ってところが良い。
そして世代を超えて気持ちの通じ合うことはできる。
こういう付き合いがいいな。
Posted by ブクログ
装丁からも窺えるどこかお伽噺のような、でも今でもあるあるの日本の由緒正しい!?田舎のお話、最高でした。
日南の達観したふてぶてしさと可愛さ、それを取り巻く人々が個性的で魅力的。
第一幕のミステリー感もはらんだ展開、なるほどそう来るか、オチだけでない見事な幕引き。
「川のほとりに立つ者は」はちょっと年代が違うかなと思って敬遠していたけれど、この作品に出会い、著者の作品をまた読んでみようと思いました。
Posted by ブクログ
白日町と言う田舎にふつうの老若男女の人たちが巻き起こすユーモアあふれる日常生活や謎が出てくる奇想天外なお話、今までありそうでなかった展開に読む手が止まらず半日で読んでしまいました。傑作間違いなし。ぜひあなたも読んで痛快な気持ちになって下さい。
Posted by ブクログ
片田舎の町内会って本当にこんな感じっていうのをリアルに描いている。色々しがらみがあって生きにくい狭い世界ではあるけど、それを変えようとする人もいるし、現状維持を望む人もいる。男女平等が世の中に浸透したとして、こういう田舎にはさっぱり届かないのは謎だ。
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田舎町の狭い世界の中で起こる様々な出来事。
閉鎖的ですぐ噂が広まるところなんかはぞっとしたけど、それぞれ登場人物のの個性があってよかった。
美鈴さんが一番好感持てたなあ。
Posted by ブクログ
物語の舞台は九州の片隅にある田舎町・白日町。
いまだに男尊女卑の気風が残るこの土地で繰り広げられる悲喜こもごもを、眉間に皺を寄せたり、笑ったりしながら読み進めた。
登場人物は皆、クセが強くキャラが立っている。
そのぶん一挙手一投足が脳内で鮮やかに立ち上がる。
老若男女それぞれが、ささやかな秘密から殺人事件を想像させるものまで抱え込んでいて、頁を捲る手が止まらない。
この町に限らず、どこで暮らそうとも、人がいる限り日々の悶々は無くならない。
それでも『きよくしぶとくやかましく』という精神に背中を押され読後は爽快だった。
Posted by ブクログ
白日(シラヒ)町に暮らす夫婦江南(エナ)とマキオと、それ取り巻く青年団や婦人部の人々の物語でした。
世にはびこる男性役割・女性役割といったものに対する偏重を、高みからこき下ろしている様子がコミカルに描かれていて読みやすい内容と思いました。本質的には、高みから価値観の多様性を安易に認めているような昨今の風潮にこそ辟易している、そんなシニカルな内容なのではないかとも思いました。星3つの評価です。