あらすじ
「誰にだって、秘密を持つ権利はあるんだよ」
どこにでもある田舎町、白日町。今日も老若男女がやかましく、それなりに揉めながら幸せに暮らしているはずだった。ある夜校長先生の家のお座敷に死体が!それでも婦人部の面々は死体の隣りで自分たちの「秘密」を語りお茶会を始めるがーー
白日町の中に、きっとあなたが見つかる人間讃歌長編。
プロローグ 白日町老人会 海亀のささやき
第一幕 白日町婦人部 たぬきの夢
第二幕 白日町青年団 三匹のおおかみ
第三幕 白日町大綱引き 蛇のまなざし
エピローグ 白日町子ども会 おやすみこひつじ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
主人公のキャラが好みだったので、
最後まで楽しめた。
読んでいる最中にちょっと伊坂幸太郎作品っぽいなと感じた。
何故かは分からんが。
途中クスッとされた箇所がありちょっと悔しかったが、
嬉しくもあった。
ただ、みんな年齢の割に若い感じに見えるが、
今時のお年寄りは若々しい人が多いのだろうか?
Posted by ブクログ
寺地はるなさんなのに神経質じゃなくて、悩める若者でもなくて、しぶとくたくましくて良かった!
午後11時、淑子さんの家からすごい音がして、起こされた私は淑子さんのうちに向かう。今は淑子さんは一人暮らし。呼び鈴を押してなぜかはな恵さん淑子さん美鈴さんが出てきた。家の中に押し込まれる。校長が死んでいる。病院で死んだのを運んできたらしい。
校長は美鈴さんに死装束をオーダーしていたが、それはレースフリフリのド派手なものだった。だけどそれを淑子さんに言えないまま亡くなったらしく、淑子さんは苦しむ。淑子さんは最終的に受け入れたが、それと、その死装束が地域に受け入れられるかはまた別問題だ。結局、校長が用意していた死装束を使うことにした。葬儀社が来る。
マサオは青年部に入っていて、温泉旅行に行かざるを得ないが、翔が寝坊したので車を出して一緒にいき、なんでか途中で虎太郎をひろう。
白日では6月に大綱引きが行われる。豊臣秀吉が朝鮮出兵時に軍の士気を高めるために行った行事らしい。綱引き後の宴会は女が用意する。その宴会を中止して欲しいと提案している。結局キッチンカーを呼ぶことで折り合いがついた。はな恵さんは綱引き大会に出たいが、女は穢れてるからダメなのだそうだ。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんありがとう!万歳!!
おもしろい!この作品大好きです。
田舎町白日町の町内会の話。この閉鎖的な環境の中で何を考え、どう生きていくのか。うっすらとミステリーの香りが漂っているのが新鮮で、ワクワク…。
この作品では、普段呑み込んで忘れてきた…強いて言えば「名も無き不満」を掬い上げては鋭く言語化する。そしてさらにたっぷりのユーモアと愛で包んでしまうんだからたまらないです。ズルい!おもしろくてズルい〜!
登場人物全てのキャラクターも良いですね。主な視点である江南は、辛辣でいて冷静、正直で好感が持てます。江南の夫のマキオがまたなんとも良くて。思ってることの10分の1くらいしか口に出さず…。嘘をついているわけではないけれど、言うべきでない事の判断が的確で。穏やかな性格だが4年に一度大声を出すらしい、という補足も笑えます。
江南と関わりの深い、はな恵と美鈴の一人語りの章があります。そこでは彼女たちの人生の中で辛い一部分が描かれています。どうやって心に小さな傷が無数についていくのか、それをどう自己防衛しながら生きてきたのか、擦り傷だらけで逞しく生きてきた彼女たちに感情移入しまくりで…涙ボロボロ。
寺地はるなさんの作品にはやられっぱなしです!
Posted by ブクログ
昔ながらの謎の風習、固定観念、いらぬ詮索や決めつけ、しょうもないあれやこれに、寺地節炸裂!
うるせえ黙れ!と声をあげ、図太く逞しく生きていこうとする彼女たちのかっこよさに脱帽。
かっこ悪い男性陣も、どうしようもなく人間らしくて憎めなかった。
Posted by ブクログ
装丁からも窺えるどこかお伽噺のような、でも今でもあるあるの日本の由緒正しい!?田舎のお話、最高でした。
日南の達観したふてぶてしさと可愛さ、それを取り巻く人々が個性的で魅力的。
第一幕のミステリー感もはらんだ展開、なるほどそう来るか、オチだけでない見事な幕引き。
「川のほとりに立つ者は」はちょっと年代が違うかなと思って敬遠していたけれど、この作品に出会い、著者の作品をまた読んでみようと思いました。
Posted by ブクログ
白日町と言う田舎にふつうの老若男女の人たちが巻き起こすユーモアあふれる日常生活や謎が出てくる奇想天外なお話、今までありそうでなかった展開に読む手が止まらず半日で読んでしまいました。傑作間違いなし。ぜひあなたも読んで痛快な気持ちになって下さい。
Posted by ブクログ
白日(シラヒ)町に暮らす夫婦江南(エナ)とマキオと、それ取り巻く青年団や婦人部の人々の物語でした。
世にはびこる男性役割・女性役割といったものに対する偏重を、高みからこき下ろしている様子がコミカルに描かれていて読みやすい内容と思いました。本質的には、高みから価値観の多様性を安易に認めているような昨今の風潮にこそ辟易している、そんなシニカルな内容なのではないかとも思いました。星3つの評価です。