ジェフリー・ディーヴァーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ジェフリー・ディーヴァーの短編集。表題作は書き下ろしでリンカーン・ライムが主人公。
どの短編も読者の予想を裏切る結末。叙述モノもあるしハートウォーミングもあるし、痛快なものもあるし、そりゃひでえっていうものもある。
「クリスマス・プレゼント」
これがリンカーン・ライムもの
「ノクターン」
は良い話だけど、予想を裏切るという展開はない。音楽に詳しい警官の機転、その機転を良い感じに見逃してあげる上司。
「サービス料として」
これがホントに記憶に残ってなかった。
と思ったら、これが面白い。犯罪者を最後に大逆転で陥れるラスト。精神治療というシリアスな導入、精神障害者による犯罪。どうすんだよ、これと -
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Posted by ブクログ
リンカーン・ライムシリーズ8作目。
今回の事件をざっくり言うと、「(デジタルデータ、ビックデータと呼び名はさまざまだが)個人のすべての情報がどこかに蓄積されて、それを犯罪に使われると本当にお手上げ」というお話。
絵空事ではなく、現実がそこまで来てる感じがしてうすら寒い。個人の情報は個人で守れと言われても、もうどうしょうもないところまで来てるのかも……。と、ちょっと考えさせられる。
今回は犯人が見えない感じで書かれてるので、個人的にはいつもより楽しめた。
シーン毎のつなぎが映像的な感じがして場面展開がアメリカちっくだけど、この作品の映像化したのがみたいなぁ。 -
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Posted by ブクログ
リンカーン・ライムシリーズが好きで、作者&訳者コンビにハマった延長で読みました。
当たり前のことですが、シリーズ作品と比べるとかなり物語の構成が違うな、と感じました。
ボンド視点で物語が展開していくため、映画のように読める作りになっています。その中で作者の持ち味であるどんでん返しを持ちこんだのは、流石と言わざるを得ないです。
それが007という世界的に有名なキャラクターや設定などの世界観にマッチしているかどうかは別として、この作者が書くならこうなるだろうな、という点ではとても納得できました。
007は本家や映画を含め、これまでにたくさんの作家が受け継いできたブランドなので、読む人の最初の窓口に -
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Posted by ブクログ
音楽学校で発生した殺人事件、犯人は人質をとって立て籠もるが警官が中に踏み込むと犯人も人質も消えていた。マジックとイリュージョンを駆使する犯人に、ライムとサックスが挑む。
相変わらずの安定した面白さ。特に今回はイリュージョニストという華麗で魅力的な犯人像で、犯人とリンカーン。ライムたちの頭脳戦は惹きこまれること必至!
上巻ながらツイストあり、先の読めない展開に、もうこんな場面持ってくるの、というクライマックスさながらの対決シーンまであって、本当に読者を飽きさせない作品です。作者のジェフリー・ディーヴァ―のサービス精神がうかがえます。
そうした派手さがありながらもディテールがしっかり