星新一のレビュー一覧
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これほど、洒脱で、それでいて深みがあって、
たまにちらっと残酷さも垣間見せ、
読んでいて、楽しんだり、してやられたなと
感じさせられるSF作家さんって、現代の現役の人ではもう
いないのではないでしょうか。
手塚治虫や藤子・F・不二雄に通じるものもあります。
そういう、昭和が生んだ遺産の一つでもあるのでしょうか。
ただの夢物語ではありません。
使い勝手の良い、万能の未来の技術を神の上で駆使して、
その中から見えてくる人間のあざとさなんかもあります。
でも、それを醜いとか悪いとか、書いていないのです。
そういうところにこだわらないから、
ショートショートという短い形式なのもありますが、
さらっと -
Posted by ブクログ
懐かしい。中学生くらいのころに読み漁った記憶がある星新一さんのショートショート。次から次へとわけのわからんことが起こっていくさまがなんとも楽しい。
今回は少しおとなしい読み物だが、それなりに一気に楽しく読めた。でもいずれも少し長すぎるかな。続けて読もうかなぁ。しかし映画もたまっているし困ったなぁ。
作品は次のとおり。
・おみそれ社会 ・・・ ま、出だしはこんなものかな。
・女難の季節 ・・・ ちょっとさえないなぁ。
・ねずみ小僧六世 ・・・ 面白くないなぁ。
・キューピッド ・・・ これもイマイチかな。
・牧場都市 ・・・ これが一番楽しかった。まさに逆説の星節かな。
・はだかの部屋 -
Posted by ブクログ
「ちぐはぐな部品」3
著者 星新一
出版 角川文庫
p160より引用
“だから、そしらぬ表情をいつまでもつづけ、
あなたに手をつけるなどということは、
おこるわけがないのだ。”
ショートショートの代名詞ともいえる著者による、
短篇作品集。
宇宙の話からお金に関する話まで、
ひねりととんちのきいた短篇が30本収録されています。
上記の引用は、
「抑制心」と題された一話の締めくくりの一文。
遠慮の固まりというものは、
いつでも面倒くさいものだなと思います。
周りの人数が少なければ、
確認してから手にすればいいのだけれど、
人数が多い時は結局残ってしまう事が少なくありません。
もったいないの -
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3冊目。悪いことしようとして失敗、というパターンの話が多かったように思う。
印象に残ってるのは「囚人」だろうか。誰が悪人か、というのはあまりにも陳腐な問題提起だろうが、短編内での悪人は世論によれば間違いなく、人類の救済を妨げている囚人ということになってしまう。
囚人が牢にいる理由は、悪いことをしたわけでもなければ冤罪ですらない。
でも、世界中の人間から死ぬことを願われている。大切な人から疎んじられるのは辛いし、「世界中を敵に回しても僕は君を守る!!」的な臭いセリフを吐ける人間でも、実際に世界中を敵に回したらどんな気持ちになるのだろう。あまりにも現実とかけ離れた舞台設定で、どうにも想像が -
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SF短編集。
氏の作品はどれもSFではあるのだが、今回の作品は中でも宇宙や未来の技術に関するものが多い。
日常のズレたブラックユーモアも面白いが、こちらの方が氏の本領発揮、という印象を受ける。
また、今回の短編集には割合マトモなものが多い気がする。
最後に毒を効かせた終わりを期待していると呆気なくマトモに終わってしまって拍子抜けしたものも;
晩年の作品群であり、氏の死後に出版されたらしい。
人間年をとると丸くなってくるのだろうか、と考えたり。
正統派といえばそうだが、ちょっと物足りない。
うーん、それとも私が阿刀田氏の作品と比べてしまっているだけなのかもしれない。