市川春子のレビュー一覧
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市川春子「宝石の国」が、第45回日本SF大賞の最終候補にノミネートされた。コミックスとしては、第42回大賞受賞のよしながふみ「大奥」以来の最終候補である。昨年11月に出た第13巻完結を待ってのタイミングで最終候補に挙がったものと思われる。2012年に連載が始まって、2013年に単行本が出て、「このマンガが凄い!2014オトコ編」に入賞し、2017年にはアニメ化されている。実は、日本SF大賞にノミネートされるまでこの漫画家も作品もその存在を知らなかった。これは大失態ということで急いで書店に行き、取り敢えず第1巻を購入した。表裏の表紙にはホログラムPP加工がされており、まさにこれが宝石のイメージどおり。これが電子書籍に勝った瞬間である。ただ、カラーのページは最初の4ページだけで、あとは白黒。色での宝石の種類の判別は難しいので、キャラクターをしっかり見比べて登場人物を正確に覚えるしかない。ええ?28人も出てくるの?
ストーリーは私が紹介するまでもないので割愛する。Wikiにはあらすじが詳細に書かれてある。まだ読んでいない第2巻以降のあらすじに思わず引き込まれそうになったのを寸前で止めた。題名・登場人物に様々な宝石の名前が使われている。知らない宝石(フォスフォフィライト)の名前もあった。宝石の色は、構成する元素とそれらが構成する結晶構造によって決まる。この結晶構造が様々な光の干渉を引き起こして固有の色を呈する。
第1話 フォスフォフィライト Zn2Fe2+(PO4)2・4H2O 燐葉石、硬度3半、靭性最下級、薄荷色
第2話 シンシャ HgS 辰砂、硬度2、赤
第3話 ダイヤモンド C ダイヤモンド族、硬度10、靭性2級
その他、ダイヤと組まされるボルツ C カーボナード、ダイヤモンド属、硬度10、靭性特級、黒
お坊さんの格好をした金剛先生は金剛石、つまりダイヤモンド。
確かにSFファンタジー。月人との戦いがメインなら正統派SF。しかし漫画の画風はフワフワでファンタジー系のタッチ。宝石というか鉱物の特徴をよく捉えたキャラクター設定というサイエンス感満載で私としてはかなり満足。先日紹介した土屋うさぎさんも自分の小説のキャラクターに市川さんの名前を借用する等、様々な漫画家にリスペクトされているようだ。フォスフォフィライト(フォス)のドタバタに周りが巻き込まれながらストーリーが進行するのも面白い。多分、アニメでもその様がうまくキャッチアップされているだろう。このおっちょこちょいは改善されるのだろうか?そして現在、SF界で流行しているGLは今後どの様に進展していくかも興味がある。なにせ、28人も尖ったキャラ持ちがいるのだから(多分殆ど同世代の設定かも)。できるだけ早めに第13巻(最終巻)に辿り着きたいものだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ紙の特装版。
漫画は連載時、読んでた。
詩集は装丁にこだわりを感じる
99話
始まりフォス以外誰もいない長い時間が過ぎました。
人間を内包していない新しい岩石生命体と出会います。
その石はひとつも不満はないと言います。
「僕にひとつも不満はないよ。
君にとって完璧ではないかもしれないけど。
僕は自分が良いと自信があるよ」
フォス「私は誰からも愛されたいという望みがあった。
しかし、望みの正体は知ろうともしなかった。
満たされるはずがない。すべてをなくしてしまった」
100話
調和フォスは石のそばにいます。
石は不思議なうたをうたっています。
ほかの2つの石とも出会い、
3つの石が歌っているのを聞いていたフォスは溶けて形がなくなってしまいました。
101話
残余フォスは「あまりに幸福で溶けてなくなりたくなった」そうです。
フォスは自分のインクルージョン内に微かな人間の残存を感じ、
それにこれ以上、他種族を苦しめないように願います。石がなにか見つけたというので、みんなで行ってみると
目玉から黒い触手が生えた生き物がいました。
そして言いました。
『におうな、人間の匂いだ』
102話
兄目玉は金剛の兄機でした。
フォスの祈りを見学していたそうです。
石たちに「人間は悪影響を与えたやつら、
そいつらを僕とこいつで絶滅させた」と教えます。
フォスは自分のインクルージョン内に人間があるから
人間の完全なる根絶のために自分を消したいため、
兄機に「私を消す方法を知らないか」と聞きました。
103話
無垢兄機のはフォスの存在を消す方法は知らないと言いながらも
分析はしてくれました。
結果、フォスの中に人間はいませんでした。流氷(兄機は人類滅亡後、流氷になっていました。)のとき
フォスの腕を取ったのは月人に
「胸の辺りはフォスの本来の純粋な部分があるから取るな」
と言われたからでした。
「人間がいるというのは杞憂だけど、お前は神様だから
杞憂が現実になって、人間を創っちゃうかも。
リラックスが必要」
と言いました。
アユム博士の話になり
石たちと兄機に博士の話を聴いてほしいとフォスが話し出します。
104
千年かけて人間のお話をした
兄機が隕石をぶつけたのはママをいじめる上司にぶつけるためだった石が「人間は何を幸せと思ってたの?」
フォス「それは人間にもわからなかったと思います」
兄機「それよりも不満があった という方が正しいな」石は何を幸せと思うか聞かれて
「みんなの幸せ
ここのみんなも
かつていたみんなも
この先のみんなも
やさしい子もやさしくできなかった子も
善い人間も悪い人間も
みんな幸せはだとうれしいな」
と答える石たちにはやっぱり人間の影響なんか受けつけてない別れの日
祈りのとき
私もありがとうと応えればよかった一万年過ぎ
まもなく水星が太陽に飲み込まれることに気がつく
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太陽が膨張して水星を飲み込み、地上の気温が大幅に上昇しているようだ。
フォスも兄機も太陽をどうにもできない。兄機「何事もなく終われて幸せかもな」
石たちも、また会えるよ。きれいだねぇ
と言っている兄機が持っていたものに亀裂が入っていて、
それが開くと月人の乗り物のようだった。
逃げるための乗り物だった。フォスははじめ、
一時的にほかの星に逃げてもいずれは恒星が膨張し、
宇宙が終わりに追いつかれるとしぶるが、
石ころが歌のアイデアがあるから
もう少し時間をもらえたら、とってもうれしいな
といい、納得する石ころたち、兄機も全員で乗り込むフォス「私は残ります 橋を燃やさなければなりません」
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フォスは自分が人間と新たな無機生命体の狭間の存在であり、
人間の兆しを有しているという自覚から、
自分がそこに残ることで、
人間の根絶という仕事を完成させると言います。
兄機は「僕の理解じゃ弟(金剛)と月の役人は
仕事を捨てて、この船で逃げろってお前に言ってるぜ」
と言いました。
フォスは、人間の本性は善。
ゆえに、弱く甘く憂鬱が長引くので、
すべての憂いを断つために私ごと燃やし尽くすのが、
自分の仕事であり、必ず完成させたい。
石たちにも止められますが、決意は変わりません。
そして、フォスを残したまま、
フォスの意思で船は出発しました。
フォスは自分の中の人間に
「あなたはこわがりですものね。でも大丈夫
最期まで私が一緒です。」
と話しかけました。
地上はマグマにようなものに、飲み込まれていきます。兄機は、もうできることはない。
神に説得も強制も無理だといいます。
石たちのひとつが
「彼も君も間違っていない」
そして、兄機は自分の審判を信じ、
触手を伸ばして、降りてきて、
人間のいないとこに連れてくぜ!と
フォスの胸の部分をひっぱり出しました。
それは宝石の欠片のようでした。
「あなたを信じます」とフォス。
残されたフォスのカラダはマグマに飲み込まれていきました。
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兄機はフォスの「人間のいないところ」を持ち帰りました。
それは宝石のように見えます。
細かく砕けてしまいました。
地上に残ったフォスは
仕事をやり遂げたことに満足して、
消滅しました。兄機と石たちは太陽系の最期を見届け
祈ります。
フォスの「人間のいないところ」は
一番小さい弟だとみんながいいました。
兄機のミスで、
その辺の星に不時着することになりました。
そこは美しい花が咲き乱れるところでした。
108
その辺の星は美しい花が咲き乱れる惑星でした。
フォスと石ころたちと兄機が
新しい星にたどり着いてから、
長い長いときが経ちました。
フォスの「人間のいないところ」は
言葉を話すようになっています。
兄機のは実はフォスのことを
月人たちに頼まれていた。
仕事を成し遂げてほっとしてる、とフォスに伝えました。
兄機にとってここは楽園です。
兄機のは動きが鈍くなっています。
「僕が動けなくなったら
ママに会えるように祈ってくれよ」と言いました。
フォスは「やりかたしならいけど
いっしょうけんめいやるよ」と答えます。フォスはみんなのところに遊びに行きました。
兄機は動かなくなりました。
フォスはみんなと咲いた花を見ています。
近づきすぎて落ちて当たって砕けてしまいました。
砕けて小さくなったフォスは
とっても軽くなり、
破片は新しい宇宙を見に行きました。
『大きなきれいな彗星になってる』
と石が言います。
フォスは「だれかのきぶんを
あかるくしてるといいな」
と言いました。そして大きな彗星の下には300歳くらいの
フォスのような後ろ姿がありました。残ったフォスはまだまだ元気に遊びます。 -
Posted by ブクログ
・堂々たるカバーイラスト。
・いちいちフォスの痛みを造詣・絵から言葉から感じているが、読者すら居たたまれないのだから、考え描いている作者は、いかほどだろうか。胃に穴開かないのだろうか。
・ここまで内臓を曝け出す絵って……。でも描かれるのは硬質な存在のはず、なのに、内臓どろどろ魑魅魍魎血脂芬々。
・フォスの転変を愉しんでいた気軽な時期を、本書後半は、軽々と後にして。
・漫画やコマ割りの中で、アートだか絵画だかレイアウトだか構図だか、どこかしら漫画を越えんとしている。
・手塚治虫や藤子・F・不二雄を蘇生させて感想を聞きたい。
・てか宮崎駿や萩尾望都は本作についてどう思うのだろうか。 -
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綺麗で儚い作品ですね
流氷の場面とかも非常に良かったですね。やはり鉱物とか宝石ベースの生命体?なので、脆く壊れる場面が切なく、美しいですね。
南極石、というのも不思議ですね。日本の越冬隊が発見した鉱物みたいですが。
金剛先生って何者なのですかね。やはり不思議な魅力がある作品だとは思いますね。ちょっと作者にしか描けない作品の典型というか。
この続きとかも読みたいですね。 -
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彼女たちと「にんげん」と
フォス、飲み込まれて脚を欠損したりもしますが、なおりますね。
TVアニメにもなっているようなので、そちらも見てみたいですね。
にんげん、どうやら肉・骨・魂に別れて今に至っているようですので、やはり一筋縄ではいかない作品ですね。ある種の寓話っぽくもあるんですが……適切な言葉が思い浮かばないですね。
冒頭、カラーページで登場人物?が紹介されているのはとても良いですね。 -
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花ならぬ石言葉は・・
フォスフォフィライトの石言葉は
逆境・無限の可能性・挑戦
おおっと思いません?
調べたらフォスのキャラクターを思わせるものでした。