市川春子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレきっついな、というのが第一の感想。
新刊読むにあたって1巻から読み返したのですが、6巻くらいからどんどん息苦しくなっていって、そしてこの展開か、という…。
主人公がどんどん変わってしまってグラグラして、でもそれは成長、進歩でもあって、恐ろしいながらもワクワクできることでもあったけれど、
ああ、崩壊の物語なのか、とズシンときてしまった。(フォス自身が、というより物語として。)
まぁもちろんこの先どうなるのかはまだ分からないので結論づけるのは違うんですが、
この巻に関しては壊す話だし、壊れる話だったなという印象。
フォスはいつまでどこまでフォスで、
みんなの世界がどうなってしまうのか、
ウッ -
Posted by ブクログ
前巻最後で、まじでどうなるのフォス・・・
と思ったけど、意外にナチュラルにラピスと馴染んでいて、
でもフォスらしさもあって、いいかんじ。フォスラピス、とても魅力的。
モルガとゴーシェのくだりで、改めてこの作品の根幹に触れた気がした。
彼らは「死」はよくわからないものなのに、
「連れて行かれる」ことは同じくらい悲しいことで、
でも死んだわけではないからどこかあっさりしていて、それが不思議で、せつない。
年長チーム、特にイエローがそれを象徴している気がする。
パートナーを何人も月へいかせてしまって
自分は最年長になるまでずっと戦い続けて
昔の感情や趣味も忘れてしまって、それがつらいといえばつら -
Posted by ブクログ
2010年初版
市川春子 著
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耽美ではかなげで空恐ろしい短編が3つ入った、市川春子さんの漫画。
なんつーか、エロいです。形は異なれど、3編とも基本は愛のお話し。ですがそこに、「あなたと私はもはや同じ存在ではない」という底知れない絶望感と、それでも共にありたいと思う無理と、それが崩れゆく運命にあることがあらかじめ分かってしまうという悲哀があって、
だから、エロいのでしょうね。それでもそこに愛があるのであれば、もはや見た目が異形であれ、それが形を保てない運命であれ、人は人としてそこに存在できるのだという、そういう、人間の話を描きたかったのかなあ、とも思いました。
なんとも言えない読後感