酒井昭伸のレビュー一覧
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ネタバレポール・アトレイデスの一代記は、前作「砂漠の救世主」で完結した、と思っていました。
この「デューン」シリーズ3作目である本作を読んで最も驚いたのは、ポールが生きていたこと。
そして、最も心に沁みたのは、敗残者として描かれていること。
ポールとチェイニーの遺児・双子のレトとガニーマは姿はまだ子供ながら大人を遥かに凌駕する知性と、クイサッツ・ハデラッハたるポールの子として、過去の祖先全ての記憶を胎内にいた頃から有していました。
それが故に、周囲から畏怖されると同時に恐怖され、自我を支配しようとする過去の祖先たちの”声”とも闘い続け、その闘いに勝った二人が得たものは、正直言って誰がどう見ても恐ろし -
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ネタバレデューン三部作完結編。レトは未来視の能力を駆使し、行き着くべき未来へと向かって行動を続ける。
これって、攻略本でこの先の展開とストーリーがすべてわかった状態でゲームするのと同じだ。要所要所でプレイヤーが努力する必要はあるものの、その先の展開はわかっている状態。レトもチートキャラ化するし、なんか、攻略本持って、キャラの性能書き換えてゲームやっている気分になる。
最終的には大団円を迎えるのだが、フランク・ハーバートが神権政治、というより神政治を解として示したのはちょっと意外。第二部では英雄を崇拝することの危険性が描かれていたのに。 -
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- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
ネタバレDUNEシリーズの続編。
ポール・アトレイデスが、惑星アラキスの覇権を取り戻してから12年。
しかし、未だ帝国の座につくポールを受け入れられないベネ・ゲセリットや航宙ギルド、ベネ・トレイラクスの面々は協力してポール・アトレイデスを皇帝の座から引きずり下ろすために陰謀を張り巡らせていた、という物語。
映画版でジェイソン・モモアが演じていたダンカン・アイダホはその死に様からもいずれ再登場するんだろうな、と思っていた。何なら実は死んでないって展開もあるか? くらいに思っていたが、まさかこういう形でダンカン・アイダホが再登場するとは思わなかった。
動的なアクションを交えた展開というよりも知力や幻視 -
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ネタバレ読み終わった直後の感想としては、ポールの最後は美しかった。
どうしたって予知で見た未来に抗えなく、その中でもより痛みの少ない選択をするように苦悩する姿からここまで多大な権力をもつ者でもこういう葛藤をすることに人間味を感じる。徳治主義から法治主義への移行についても一回読むだけだとあまりその意味はよく分からなかったけどキーワードとして引っかかった。
(あとがきにある専制政治への警鐘という指摘、腑に落ちた。)
上巻から匂わされていたチェイニーの死、その場面自体があっさり描かれてだったところも良かった。それによってポールの心情や子どもを守るためのポール陣営のそれぞれの動き、ポールの最後のシーンがよ -
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表紙は領事とソル、それからマスティーン?
当作品はローカス誌オールタイム・ベスト2012年、1998年でランクインしている。
他にヒューゴー賞も受賞、とのことで期待大。
ただ賞は所詮は他人が選んだもので、必ずしも名作/自分の好みというわけではないい。
のため4部作と知っていたがまずは本上下巻。
『ミレニアム』は一度に買って失敗したし。
そんな警戒をよそに、神父の話で早速心を掴まれた。
まあ怖いし濃い。
こんな濃い話を最初に持ってきて大丈夫なのかという心配もよぎったが、杞憂だった。大きなストーリーの中に関連したオムニバス形式のストーリーが展開していく。その一つ一つのストーリーがよくできていて -
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盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。
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圧倒的な世界観!これぞSFの金字塔!
あまりに緻密に練られた設定だったので、単に本を読むのではなく、まるでポールと一緒に旅をしており、史実を追体験しているかのような錯覚に陥りました。
そして何より個人的に刺さったのが欲望渦巻く権謀術数の世界!
様々な作品で描こうとされるものの、一歩設定を誤ると浅い印象を与えかねない諸刃の剣という認識があったので、変に冷めてしまわないかドキドキしながら読んでいたのですが・・・これだけ熱狂的な人気を博している理由を垣間見た気がします。
ただ、この物語は設定が深すぎるが故に、初めて読む人には少々難解に感じられるかも。。。実際、自分は設定を理解するまで、「???」 -
Posted by ブクログ
ネタバレソ連が1950年代に消滅されている歴史改変の世界でも、人種差別や女性差別は変わっていないという設定。米国主導の宇宙計画が継続して進んだ世界の1950~60年代の黎明期の物語。女性差別がひどい宇宙パイロットの門に切り込んでいく主人公始め女性たちの力強い物語だった。重要な計算業務に女性が果たした役割は変わらないし、そこからの成り上がり物語は楽しいし、科学知識も最低限に抑えられてるし、あっという間に読める。女性差別のひどさが語られるかというと意外にそうでもないから、嫌な思いになることも少ない。
主人公はパニック障害による投薬治療が続いており、その弱さは少し気になったけど、そのあたりは緩やかなゴールが