酒井昭伸のレビュー一覧
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試し読み
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ネタバレDUNEシリーズの続編。
ポール・アトレイデスが、惑星アラキスの覇権を取り戻してから12年。
しかし、未だ帝国の座につくポールを受け入れられないベネ・ゲセリットや航宙ギルド、ベネ・トレイラクスの面々は協力してポール・アトレイデスを皇帝の座から引きずり下ろすために陰謀を張り巡らせていた、という物語。
映画版でジェイソン・モモアが演じていたダンカン・アイダホはその死に様からもいずれ再登場するんだろうな、と思っていた。何なら実は死んでないって展開もあるか? くらいに思っていたが、まさかこういう形でダンカン・アイダホが再登場するとは思わなかった。
動的なアクションを交えた展開というよりも知力や幻視 -
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ネタバレ読み終わった直後の感想としては、ポールの最後は美しかった。
どうしたって予知で見た未来に抗えなく、その中でもより痛みの少ない選択をするように苦悩する姿からここまで多大な権力をもつ者でもこういう葛藤をすることに人間味を感じる。徳治主義から法治主義への移行についても一回読むだけだとあまりその意味はよく分からなかったけどキーワードとして引っかかった。
(あとがきにある専制政治への警鐘という指摘、腑に落ちた。)
上巻から匂わされていたチェイニーの死、その場面自体があっさり描かれてだったところも良かった。それによってポールの心情や子どもを守るためのポール陣営のそれぞれの動き、ポールの最後のシーンがよ -
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表紙は領事とソル、それからマスティーン?
当作品はローカス誌オールタイム・ベスト2012年、1998年でランクインしている。
他にヒューゴー賞も受賞、とのことで期待大。
ただ賞は所詮は他人が選んだもので、必ずしも名作/自分の好みというわけではないい。
のため4部作と知っていたがまずは本上下巻。
『ミレニアム』は一度に買って失敗したし。
そんな警戒をよそに、神父の話で早速心を掴まれた。
まあ怖いし濃い。
こんな濃い話を最初に持ってきて大丈夫なのかという心配もよぎったが、杞憂だった。大きなストーリーの中に関連したオムニバス形式のストーリーが展開していく。その一つ一つのストーリーがよくできていて -
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盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。
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圧倒的な世界観!これぞSFの金字塔!
あまりに緻密に練られた設定だったので、単に本を読むのではなく、まるでポールと一緒に旅をしており、史実を追体験しているかのような錯覚に陥りました。
そして何より個人的に刺さったのが欲望渦巻く権謀術数の世界!
様々な作品で描こうとされるものの、一歩設定を誤ると浅い印象を与えかねない諸刃の剣という認識があったので、変に冷めてしまわないかドキドキしながら読んでいたのですが・・・これだけ熱狂的な人気を博している理由を垣間見た気がします。
ただ、この物語は設定が深すぎるが故に、初めて読む人には少々難解に感じられるかも。。。実際、自分は設定を理解するまで、「???」 -
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ネタバレソ連が1950年代に消滅されている歴史改変の世界でも、人種差別や女性差別は変わっていないという設定。米国主導の宇宙計画が継続して進んだ世界の1950~60年代の黎明期の物語。女性差別がひどい宇宙パイロットの門に切り込んでいく主人公始め女性たちの力強い物語だった。重要な計算業務に女性が果たした役割は変わらないし、そこからの成り上がり物語は楽しいし、科学知識も最低限に抑えられてるし、あっという間に読める。女性差別のひどさが語られるかというと意外にそうでもないから、嫌な思いになることも少ない。
主人公はパニック障害による投薬治療が続いており、その弱さは少し気になったけど、そのあたりは緩やかなゴールが -
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ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。
ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。
フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。
一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。
ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった、フレメンの活動エリアで展開される。上巻のような大規模な動きはなく、ポールの精神的な成長がメインに描かれる。エンターテイメントを期待すると、退屈かもしれない。
ここでは、「デューン」という小説がSF小説というジャンルでありながら、人間を掘り下げる作業に重点をおいているところを評価したい。
SFというジャンルはどちらか -
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ネタバレ好きな映画なので原作を読んでみた
映画も小説も違った味わいで面白い!
映画とは違い上巻の半分ほどでやっとパークに行き、上巻の最後でやっと恐竜に襲われる
下巻はどうなる!?
※必然的に映画のネタバレも込み
(1993年の映画だけど一応注意書きを…)
■映画との違い
パークの運営に関わる人間達の思惑とか利益云々の話が多く島に行くまでかなり時間がかかっていた
小説ではカオス理論とかポアソン分布とか理論的な話もあるが、映画はかなりエンタメに寄せてうまく作ってある
このままの内容を映像化しただけではあんな語り継がれる名作にはなってないだろうなぁ
やっぱスピルバーグすげぇ
姉弟が兄妹になっていて幼い -
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映画を観て、マイ生涯Bestの一冊「指輪物語」に似ていると思い、2年前の12月に(上)を読み終えた。私の2つの合格基準の1つである「物語の最初から既に物語世界は完璧に出来上がっている」という事は確認した。そして、世界が作者によって作り込まれているからこそ、本来ならば答え切ることが難しい種類の「問いかけ」がなされても、作者はこのファンタジー世界の中でなら、明確にその答えを出すことができるのである。その事がもう一つの合格基準なのであるが、(中)を読んだ限りでは、その「問いかけ」とは「世界の平和」ということになるのだろうか?未だわからない。
西暦102世紀の宇宙の彼方、既にAIは捨て去られ、その作 -
Posted by ブクログ
中編「鏖戦」「凍月」の二作収録。
どちらも共通しているのは独特な世界観で造語が説明無く飛び交うところ。
「鏖戦」
はるか未来、人類が異星人と戦っているようだけど人類は人体改造してるし文化も戦争に特化した物になっているようでまるで異星人同士の戦争のよう。
でも異星人の方が更に訳分からない価値観だからまだ人類の方が感情移入できるな、という感じで。
その表現が古語というか当て字や文体などで行われている所が面白い。あと途中からある事情(だと思ったけど読み違い?)で文体が変わって行くのも面白かったです。
大変難解でしたが、その奥にある幻想的な風景が良かったです。
「凍月」
未来の月に住む科学者がある -
Posted by ブクログ
ポールの成長と覚醒が凄まじい。
そしてこの上中下でストーリーは終わらない(知らなかった)。
しかし、原作が書かれた当時、この想像力は圧巻。
附録が凄い。
ストーリーの中での世の中のバックグラウンドが
ワード解説とともに語られている。
解説と翻訳者によるあとがきもおもしろい。
ハリウッドのストの煽りを受け、
DUNE: PART TWOの公開が来年になりそう…で、
読むモチベとスピードがダダ下がり。
ミッションインポシブルを観に行った時映画館で、
フル IMAXのDUNE2の予告編を観て読む気を取り戻す。
映画はどう・どこまで描かれるのか、楽しみすぎる。
続編『砂漠の救世主 上下』は恵比 -
Posted by ブクログ
この中巻の半分ちょっとくらいまでが、
2021年の映画で描かれていた分だった。
SF不慣れの為、読むのに若干時間がかかるが、
面白いから読み進んじゃう。
映画を観たおかげで、登場人物と演者が見た目で直結、
頭の中で整理+映像化しやすいのも一因。
疑いを持ったままの親子や家臣との人間関係、
フェイド=ラウサとハルコンネン男爵の今後、
アトレイデス家とフレメンとの関係性、
フレメンの内部の今後、
ポールとチェイニーの関係、ポール自身の今後、
プリンセス・イルーラン(まだ出てきてない)との絡み、
ジハードとは…続きが気になりすぎる。
そして、早く映画観たい!!
↑ストライキが映画公開に影響しない