酒井昭伸のレビュー一覧
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帯に色々章を取ったと書かれていたので購入。面白かった!隕石ってミーティアライトっていうのか~ 知らなかったな。
1950年代(だったかな)に隕石が落ちたという設定も面白い。第二次世界大戦が終わって、アポロが月に降りる前辺りのNASAが盛り上がっていた頃に、人類が宇宙に進出する必要性がある、と持ってくるのは上手いなぁと思いました。
今でこそ男女対等などと言われていますが(今も言われているということは実際対等ではないという事の証左だと思いますけど)50年代のアメリカでも女性の扱いというのはこんな感じだったのかな~と思いながら読みました。日本は今でも医大の入試に男子学生にゲタ履かせるなんてやってるんだからなぁ…昔はもっと悲惨な状況だったんだろうな。 -
Posted by ブクログ
地球のはるかな未来の姿、人類の行く末を哲学的な啓示で見せてくれる。SF的手法で思いもつかない未来の都市や人類を垣間見るだいご味を味わえる。今の感覚からいえば自然的には荒廃の極みの地球と、停滞した人類の中から、アルヴィンという未知への探求心に満ちた少年を主人公に、やはり前向きに進もう、という方向でしめくくる。それが、やっぱりそうでなくちゃ、と心地よい。
アルヴィンの住むダイアスパーが人類がコンピュータに生も管理されるという描写は映画「マトリックス」を思い浮かべる。実際文中でアルヴィンが中央コンピュータの前に立つ場面では「都市のパターンは、永遠に凍てついた状態でメモリーバンクに保存され、・・・壁面に埋め込まれた構成情報(マトリクス)と連動している」と表現される。
宇宙へ行ったその後の人類は不死を得、人工知能に管理され、あるいはテレパシーで意思疎通をしているが、新たな発見は無く、停滞している。はるか先の世界で争いの無い世界での停滞、というのは「幼年期の終わり」でも描かれている。はるか未来の地球が現在の感覚からすると「停滞」というのはクラークに限らず、映画でも多く描かれている。これはどうしてなのかなあ。
そして人類の進化の行き着く先は、物理的実態のない「意思の世界」というのも「幼年期の終わり」と同じく描かれている。
確か小松左京の「果てしなき流れの果てに」や手塚治虫の「火の鳥・宇宙編」もそんなだったような気がする。
文庫解説より「銀河帝国の崩壊」「都市と星」経過
1937「銀河帝国の崩壊」の原型となるものを執筆開始
1940 第1稿が完成
1948「銀河帝国の崩壊」の原型となる小説、米雑誌「アスタウンディング」4月号に発表
1953「銀河帝国の崩壊」改稿したものを単行本で発行
1954「銀河帝国の崩壊」を「都市と星」とする作業開始。ロンドンからシドニーへ渡る船上で。(スキューバダイビングに行く途中)
特に情報理論の発展により原子力がもたらしているよりさらに深い革命の起こることが暗示されていた”ため改稿してそれを織り込みたかった。
「銀河帝国の崩壊」を「都市と星」として改稿して発表
1956発表
2009.9.15発行 2020.2.15第3刷 -
Posted by ブクログ
ネタバレゲームオブスローンズの原作者として有名なジョージ・R・R・マーティンのSF作品短編集。
表題のナイトフライヤーがNETFLIXでドラマ化されており、そちらの方を観て原作に興味を持ったので、読んでみた。
1.ナイトフライヤー
ホラーの要素が強いSF作品。
様々な異星種族の神話にも登場する謎の異星人ヴォルクリンにコンタクトするため出港したナイトフライヤー号の乗組員を次々に襲う惨劇と事故。
ドラマ版とはかなり内容が違っていて驚いた。
ドラマ版は登場人物と基本のプロットだけ借用したまったくの別物であった。
断然小説版の方が良い。
ドラマではヴォルクリンの正体が明かされない上、エンディングが「ソラリス」のような感じで今一つ釈然としなかった。恐怖の演出の仕方もスプラッターやオカルト映画のテイストそのままで、「シャイニング」みたいシーンもありちょっと興ざめ
原作の方では、ヴォルクリンの正体も明らかにされ(異質だがちょっと拍子抜け)エンディングの方もハッピーではないが、味のある終わり方であった。
2.オーバーライド
死体をロボットに様に使用できる技術が確立した世界で、それを利用して専門に仕事(屍人使い)をする主人公が異星で希少価値のある宝石を採掘する話。
日本の小説「屍者の帝国」の元ネタはこれじゃないかと思われるような作品であった。
※この短編が書かれたのは1972年!
3.ウィークエンドは戦場で
ゲームとしての戦争が合法化された社会で、戦闘に参加することになってしまった冴えないサラリーマンの話。
気弱なサラリーマンが戦いの中でどんどん狂っていく様がコミカルかつ恐ろしい。
雰囲気としてはオンラインマルチプレイヤーでファーストパーソンシューティングをやっている感覚のノリで進行するが、ここでは現実に人が死ぬ。
これが書かれた1973年当時は、パソコンもインターネットも普及していない時代であったことを考えると作者のイマジネーションは卓越してる気がする。
4.七たび戒めん、人を殺めるなかれと
様々な星に影響力を浸透させていく人類至上主義のカルト集団”バッカロンの子ら”の話。
正直あまり面白いとは思わなかったし、結末もちょっと。
5.スター・リングの彩炎をもってしても
スター・リングと呼ばれるいわゆるワープホールを手にした人類の話。
いくつものスター・リングを通じ異なる星系に進出可能になったが、その星系がどこにあるのか全く分からない為、様々な理論がでている(違う銀河、パラレルワールド、はるか過去あるいははるか未来)そんな中、ひとつのスター・リングは何も存在しない虚空(絶界)に通じていた。そこで行われる実験の物語。
アイディアが秀逸な短編だと思う。
エンディングはまさにビッグバンを彷彿させるようなもので大変SFらしい作品だった。
6.この歌を、ライアに
異星人シュキーンの文明は長い年月進歩がないが、殺人や戦争が存在しない平和なものである。しかし、かれらはある年齢に達するとわが身を寄生生物に与え自殺するという異様な宗教に支配されていた。
最近この惑星に入植した人類にもこの宗教に帰依する者が出てきており、テレパスの二人組に調査が依頼される。
この異様な宗教の実態が明らかになるにつれ人間の抱える根源的孤独の問題が浮き彫りされてくる展開は秀逸としか言いようがない。
最後にテレパスの一人がその宗教に帰依してしまい、その喜びをテレパシーで存分に味わったにも拘らず人間として生きる道を選んだもう一人が対照的でどちらが良いとも言えないが考えさせられる内容であった。
全ての人が不定形の寄生生物の中で混ざり合い肉体を失い一つになり根源的孤独に苛まれることなく愛に満たされた至福の状態は、エヴァンゲリオンの人類補完計画の様な有様で、この作品が書かれたのは、1973年という事なので元ネタになっていてもおかしくない気がした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジョージ・R・R・マーティン(ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)の原作者)の作品。
ゲーム・オブ・スローンズと同じ世界であるが時系列的に100年前となっている。
草伏しの騎士である巨漢(2m以上ある)で心優しく己の騎士道を貫く若者ダンクと従者だが実はターガリエン家のプリンスであるエッグ(エッグはエイゴンの略したものらしい)のコンビが様々な土地を遍歴し冒険していくというストーリー。
同じ世界を扱っていながら本編とはテイストが全く異なる作品となっている。
騎士道華やかなりし時代の冒険譚という事で、本編に比べ明るい気がする。
主人公の二人は、権力者たちが繰り広げる陰謀に毎回巻き込まれるが、自分たちの良心に従い行動し、彼らの騎士道を貫きつつ生き残るので読んでいて気分が良い。
また、ちょうど良い長さの短編で、そんなに根を詰めなくても読み切れるので娯楽小説としてよくできている。是非とも彼らのさらなる冒険を読んでみたいと感じた。