酒井昭伸のレビュー一覧
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ネタバレ巨大隕石が落下したことによって温暖化が起こり、地球は人類が住めない星になる。
そうなる前に人類は宇宙に移住先を探し、コロニーの建設をしなければいけない。
という背景は、この下巻では随分薄まっていて、ひたすら主人公のエルマが宇宙飛行士を目指す話に終始してしまった。
それというのも、解説によればこれは、エルマを主人公にしたシリーズ物というか、年代記なのだ。
翻訳された作品が少ないのが難だけど、既にエルマが火星に行った作品もあるらしい。
その中でこの作品は、宇宙飛行士を目指す女性として、能力を訓練しつつ、世間の偏見と闘うところに特化したものとなっている。
まず、女性には閉じられていた宇宙飛行士と -
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ネタバレそもそもこの本が目に留まったのはタイトル『宇宙(そら)へ』
竹宮惠子の絵が、ダ・カーポの歌声が、瞬時にして脳内で再生されたわけよ。
『地球(テラ)へ…』
よく考えたら、方向逆だけどね。
巨大隕石が地球に落下。
地球に到達するまで気づけなかったの?
ミサイルか何かで隕石のルートを変更させるとか、粉々にするとか、できなかったの?
って思ったのですが、舞台は1950年代のアメリカなのでした。
つまりアポロ計画の前なのです。
IBM(つまりコンピュータ)がないわけではないのですが、巨大すぎるしそもそも使える人がほとんどいない状況で、難しい計算は、人が計算尺を使って計算していた時代です。
でも、隕 -
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2022/04/11〜2022/07/07
いつも小説を読むときは文字情報を追いかけるだけだが、映画を観たことで各キャラのビジュアルイメージが鮮明に刻み込まれているだけに非常に画が浮かぶ作品だった。
最も複雑なボードゲームと称された囲碁ですら人間の最上位の碁打ちをAIが打ち負かす現代においては、人間が機械に勝るという思考そのものが失われている。
しかし本作の1作目が発表されたのは1965年。
メンタートや教母など、人間という存在が担うには余りにも大きすぎる情報の処理を担わせているところに時代感を味わうことができる。
同時に、現代に生きる僕にとって本作は「人間讃歌」の風合いを強く感じた。 -
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今まで生きてきてSFというジャンルを全く読んだ事がありませんでした。唯一ジャケ買いしたウィリアム・ギブスンのニューロマンサーという本を昔々読んだことがあるくらい。そしてダン・シモンズと言われても拙者デュフフフォカヌポォのコピペくらいでしか知らなかったのですが、このコロナ禍で夜遊びも出来ずクラブでDJしたり踊ったりできなくなったせいで、夜はネトフリやアマプラを観る時間が増え、そして今までほとんど観たことなかったアニメ作品を観るようになりました。免疫が無かった分、夢中になりました。中でも涼宮ハルヒの憂鬱というアニメにハマって恥ずかしながら今さらながらヲタ化、推しの長門有希というキャラクターが作中 -
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ネタバレさて。
物語については上巻の方に大体書いたが。
下巻には附録と称して(日本語訳版)、3つの短い文章が載っており、それぞれが作品の世界の重要なファクターの研究という形をとっている。
一つは、デューンの生態学について。また一つは、デューンの宗教について。最後はベネ・ゲセリットについて。
最初の一つには、スピンオフと読んでも良いようなストーリーがある。
いずれも物語には直接描かれてはいない背景の記述で、どんな経緯があってこの物語に至ったのか、を語っている。
加えて巻末には用語集があり、フランク・ハーバードがこの世界をいかに緻密に構築しているかが伺い知れる。
いずれもこの世界をより知りたい読者にとっ -
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ネタバレ『Dune』はいつか読まなくては、と思いながら、なんとなく読みづらそうなイメージがあり読んでいなかった。
今回ドゥニ・ヴィルヌーヴにより再度映画化されたのを機に、また(おそらくそのために)新訳が出たのでようやく手にとった。
いわゆるソフトSFにカテゴライズされる作品で、ハード好きな私の好みからはややずれるのだが、それはそれ。
ところでサイエンス・ファンタジーとソフトSFの境界線って難しい。感覚的なものだけど、『第五の季節』はファンタジー、これはSF。自分でも何故かは理屈で説明できない。
Wikipediaにも「境界線は明確ではなく慣習的なもの」という記載があるのでそういうことなんだろうけれ -
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古典SF 王になります。
ヒューゴー賞、ネビュラ賞、そしてSFのオールタイムベストでも何度も1位を取り、スターウォーズやラピュタの参考にもされたという、SFの古典。
ちょっと古いこともあり、そんな読みやすい訳では無い。が,話は王道、虐げられた王子が復讐を果たすまでの物語なので、サクサク読める。それでいてSFらしく、専門用語がバンバン出て、今とは全く異なる環境・歴史なのに、全く解説されない。それが特別感を演出し、人を惹きつけるのかなーと思う。タイトルの砂で覆われた惑星や、そこで生きるための術等、設定が練られているのも痺れる。描写はそんなに無いんけれど、登場人物も結構魅力的。 -
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年末年始になると、番組表ぶち抜きの「大河ドラマ」が目に付きますよね(最近減ったかな)。
もちろんテレビ局の「大人の事情」もあるだろうけど、きっと変わり映えしない一年の締めくくりにはスケールの大きな物語で視聴者の心を「リセット」して、来る年への希望を目覚めさせるのでは……なんてね。
ならば、この物語は絶好のリセット「ドラマ」です。
新人類としての力を持った主人公が、虐げられてきた種族が持つ救世主への願望を背景に、砂漠の惑星アラキスを舞台に戦いを繰り広げ、新しい時代へ扉を開こうとする。
宗教、政治、権力、武力、愛情、などなど幾重にも織り込まれる登場人物たちの思惑が、壮大なスケールを背景に爆発 -
Posted by ブクログ
フランク・ハーバートによるSF大河。今年(2021年)に監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ、主演:ティモシー・シャラメによる、最新の映画化作品が公開されて話題となっているので、この機会に手に取ってみることに。(なお、本書は上中下全3巻の大長編作品となっている。)
砂漠に覆われた惑星アラキス。そこは、体内から排出される水分をも再利用する必要がある程の過酷な環境である一方、莫大な富を生み出す、メラジンと呼ばれる抗老化作用をもたらす香料の唯一の産地であった。
そんな惑星アラキスを、皇帝の勅命により、宿敵・ハルコンネン男爵家に代わって支配することとなったアトレイデス公爵家。表面上は皇帝の公認の下で、宿敵から