酒井昭伸のレビュー一覧
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フランク・ハーバートによるSF大河、『デューン 砂の惑星』の続編・下巻。
予知した悲劇的な未来に抗おうとするも、その"運命"から逃れる術が見出せず苦悩するポールに、旧勢力の策謀が迫り来る。その行き着く先は―――。
「悲劇の第二部」と呼ばれるに相応しい悲しく辛い物語。前作のようなスペクタクルな要素は無いに等しく、ひたすら為政者ポールの苦悩を描いた内容となる為、前作のような展開を期待するのはNG。
予知した悲劇的な未来に抗えず、次々と現実のものとなっていく中で現れる、予知には無かったいくつかの出来事。これらが未来を変える"希望"となるのか・・・。次作も -
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昨年秋(2022年11月)に亡くなったSF作家、グレッグ・ベアの代表中編、『鏖戦(原題:Hardfought)』(ネビュラ賞受賞)と『凍月(原題:Heads)』(星雲賞受賞)を収録した一冊。以前読んだ同著者の『ブラッド・ミュージック』がとても面白かったので、本新訳を手に取ってみることに。
『鏖戦』は、「これぞハードSF」と言わんばかりの高難度なファンタジーSF。姿形や社会構造が大きく変容した人類が、異星種族<セネクシ>との果てない戦いを繰り広げる世界が舞台。<セネクシ>を抹殺することだけを目的に育てられた、妖精のような姿をした少女・プルーフラックス。<セネクシ>の研究者で、人類のことを知ろう -
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フランク・ハーバートによるSF大河、『デューン 砂の惑星』の続編。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による映画化作品の前編が公開され、後編が待ち遠しい今、「もしかしたら続編の新訳(or旧訳重版)が出るかも?」と期待していたら、やってくれました我らがハヤカワさん。ということで、読んでみることに。
前作で、精強な砂漠の民<フレメン>を率いてハルコンネン軍と皇帝直属の親衛軍<サーダカー>を打ち破り、皇帝の娘(プリンセス・イルーラン)を妃にして皇位の座に就いたポール・ムアッディブ。彼を伝承にある救世主<リサーン・アル=ガイブ>と妄信するフレメンは、聖職省から教導団を宇宙各地に派遣して聖戦を敢行、ポール帝の下に -
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「えっっ、ここで終わるの?!」
……と、誰もが思ったことと思う(笑)
主人公が宇宙を目指し、幾多の難関を乗り越えて、いま、まさに打ち上げられたその発射シーンで終わるのだから。
この続きは続刊を買ってねと言うことなのかな。
女性が地位向上を目指して奮闘する物語は、小説でも映画でも、なぜか小気味いい。架空の1950年代のロケット開発史を描いた本書も、ある意味で痛快なストーリーと言える。
しかしその一方で、「隕石を落として地球を住めなくする必要があったのか?」と、ずっと思う。まあ、難しいことを考えずに、女主人公の活躍を楽しめばいいのだと思うが。
あと、これ絶対に正史との対比年表があった方がいい! -
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人類が、正史よりもずっと早く宇宙に進出した、もう一つの歴史を描いた並行歴史もの。
正史では世界初の人工衛星スプートニク(ソ連)は1957年だが、この世界では1952年にアメリカはすでに人工衛星を打ち上げている。正史ではアポロ計画は1960年代に発動したが、この世界では1950年代にすでに月へ人間を送り込む計画がスタートしている。
この対比は面白い。この調子で正史よりずっと早く宇宙開発が進んだら、今頃どうなっていたか。
当時の技術では立ち向かうのが困難な問題に次々とぶつかり、いかに乗り越えて行くかと言うプロジェクトX的な物語を期待したのだか…
読み進めるうちに、これ、なんか違うと思った。主人公が