酒井昭伸のレビュー一覧
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アメリカでは大人気でドラマ化も評判になっているシリーズ「氷と炎の歌」その第5部です。
ドラマチックな歴史物のような異世界ファンタジーで、シリーズ全体としては★5つの作品です。
きらきらと個性的な登場人物が波乱の運命に投げ込まれ、せめぎあう様子がいきいきと描かれています。
読み応えのある長編がお好きな方はぜひ。
「竜との舞踏」というのは、このシリーズにしてはシンプルな題ですね。
これまでが
「七王国の玉座」
「王狼たちの戦旗」
「剣嵐の大地」
「乱鴉の饗宴 」ですからね♪
第5部が3分冊になる1冊目。
という状態なので~登場人物の運命はこれ一作だけ読んでも何ともいいがたいところが‥
4作目の「乱鴉の饗宴」ではごひいきキャラのデナーリス、ジョン、ティリオンが3人とも出てこなくて、大不満でしたから、今回はデナーリス表紙なのが嬉しい。
楽しみにしていました。
以下、ややネタばれ↓
デナーリスはミーリーンの女王として奴隷を解放し、闘技場での殺し合いも禁止。
だが抵抗勢力は根強く、解放奴隷が狙われて暗殺される事態に。
政権を安定させるために良い夫を選ぶようまわりにも勧められ、自薦他薦の夫候補が群がってくる。
デナーリスが孵化させた3頭の竜は大きく育ち、次第に制御が難しくなって来ていた‥
タイウィン公を殺して飛び出したティリオン。
美貌を誇るラニスター家にあって、矮小な体躯で生まれ小鬼と疎まれながらも、知力を尽くして働いてきた男。
今や徒手空拳の身だが援助者を得て、身を潜めてデナーリスの元へ向かおうとしている。
七王国の先の王ターガリエン家の遺児であるデナーリスの軍師となるために。
スターク家の庶子ジョン・スノウは、黒の城でナイツウォッチの総帥となっている。
ロバート王の弟スタニス・バラシオンが軍を率いて滞在、何かと頭の痛い存在になっていた。
北の壁の危機を信じて行動してくれた人物ではあるが、王の座を狙うには戦況はかなり不利なのだ。
亡きロバート王のまだ幼い息子トメンが今の王で、太后サーセイが実権を握っているが‥
ジョンの異母弟のブラン・スタークは、不自由な身体だが生き延びて、大男ホーダーの肩に乗って移動している。
北の王だったスターク家は一家散り散りですが、何人かは生きているんですよね~!
4作目で翻訳者が交代し、大幅に登場人物の名前などを変更するという事件があったのです。
カタカナにもイメージがあるのに。
馴染んできた読者にとってはショックなことでした。
批判を受けて説明を加え、少し戻したり?したため、ものによってはいっとき3種類の訳語があったんじゃないですか。
文庫も最初から「乱鴉」まで改訂版で出しなおしたようです。
今度の翻訳自体がまずいとは言いませんが‥
前の名前と両方が思い浮かぶのがツライ。
原作が長々しくなっているのと、中世的な戦国状態でしんどいシーンが多いという読み難さがあるため、最初の頃ほど熱意を持っておすすめ出来なくなってしまったのが残念。
キャラは立っているんですけどねえ。
冒険物ファンタジーがお好きな方~今後、竜や、壁の向こうの存在が迫ってくるので、その要素は強くなってくるはずです。
これから文庫で読む人のほうが混乱がなくて~いっそ幸運かも! -
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そういや、昨日ダン・シモンズの「ハイペリオン」読み終わったわ。
あんな内容やってんねぇ
これと続編のタイトルから、勝手にハイペリオンって銀河帝国(かその主星)の興亡史かと思ってたわ
ジョン・キーツって早世した不遇の詩人に同名の未完詩があって、それをモチーフにした作品なんやってねぇ。
キーツは本編でもたびたび出てきます。
全然、知らんかったわ、有名なの??
<以下、チョイネタバレ>
実際、本作はハイペリオンにある時の墓標をめざす、7人の巡礼者が一人ひとり、旅をするにいたった理由を語るというスタイルなのね
で、いよいよ時の墓標というところで、つづきは続編の「ハイペリオンの没落」に続くと…
非常に面白かったんですが、期待値が高すぎたせいか、「すぐに続編よみたいっ!」というほどには盛り上がってない俺ガイル。
訳文はいかにもなSF翻訳本的で、非常に読みやすかったんですが、原文はもっと叙情詩的だったんじゃないのかしらと思ったり(わからんけど)…
J.G.バラードの翻訳みたいに、もそっと飲み込みにくいこねくり回した表現のが雰囲気でたような気もいたします。
まぁ実際そう書かれてたら途中でなげだしてそでもありますが…
とりあえず、続編「~の没落」も下巻だけ古本屋の特価本コーナーで入手しておりますので、記憶がなくならないうちに上巻も入手したいと思います。
こちらからは以上です -
Posted by ブクログ
テンポが速く、その展開に興味を覚える。
ホンコンからデンバーへ飛行中の大型旅客機から、
ロサンゼルス空港に緊急着陸の要請がはいった。
空中で異常事態が発生し、
多数の負傷者と死者が出たというのだ。
かろうじて着陸した旅客機の内部は、
壊滅的な惨状を呈していた。
シートはつぶれ、さけた天井のパネルからは
配線や断熱材がむき出しになっている。
一体、何がおこったのか?
事故機を生産したノートン社では、
緊急会議が招集され、
直ちに事故原因究明チームが結成された。
ボーイングやダグラスと並ぶ業界最大手のノートンでは
中国との大規模な契約が進行中だった。
ケイシー・シングルトン 品質保証部の事故原因究明チーム
ジョン・マーダー 最高業務執行責任者(COO)
シングルトンは、マーダーに引き立てられる。
聡明で、真実を追求するのに、全力をあげる。
飛行機というのは、部品が多く、
コンピュータで殆ど制御されている。
航空会社の整備というのが大きな問題となる。
規制緩和ということは、逆にコストダウン、
経費の節減ということで、
人命を預かる飛行に大きく影響してくる。
エアーフレームといっていることに、意味がある。
「フロントはわしらにこういったものさ。
可能な限り最良の飛行機をつくれとな。
ところが、いまではこうだ。
ー可能な限り最良の飛行機をつくれ、
ただし、できるだけやすくあげろ」エイモス
「労せずしていい目が見られると思いこんでいる
ということさ。
政府が航空会社の規制を撤廃すれば、
誰でもが歓迎する。
航空運賃が安くなれば、誰もが歓迎する。
しかし、安全が保たれてきたのは、
それだけの努力をしてきたからじゃないか。
新造の安全な期待の補充。
それらが良好な整備を受けることを保証する監督体制。
そういったものに力を注いできたからだ。
だから、そんな時代は終わった。」
事故 その原因を探っていく。
「スラットの不具合」そして 模造品
事故は、いくつもの問題が重なってはじめてできる。
ディスクロージャーにでてくる女性が、マーダー側であった。
シングルトンは、あくまでもすがすがしくかかれている。
リッチマンは、単なるぼんぼん。
マクダネル・ダグラス社が、ボーイング社に、吸収合併されていく。
規制撤廃がもたらした、旅客機メーカーの大型化。
テレビの報道番組に対する批判
「事実を可能な限り客観的に伝える。」
事件を説明するのに、あまりにも時間が短すぎる。
ヘッドラインだけが主流となっている。 -
Posted by ブクログ
久しぶりに読み直してみて、改めて構想スケールの大きさと、語りの上手さに感嘆。最後の巡礼の夫々の物語が枠構造で(なおかつ、その中でさらに枠構造になっている物語も)語られ、それが辺境惑星ハイペリオンと人類の未来という外枠的物語にぴったりはまるパズルとなっているだけでなく、キーツの詩からとった表題を含めた文学的オマージュとも重層的に絡み合っていて、音楽でいえば、マーラーの交響曲のような重層的、構造的かつ後期ロマン主義的爛熟を醸し出している。でも忘れていたのは、ラストがオープン構造になっているということ。『ハイペリオンの没落』も読まなければ、、
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日本企業のアメリカへの進出による、様々な問題。
遺伝子組み替え技術による、「恐竜の再生」という問題。
時代の風を読みながら、主張していく。
いくつかの多重格的な人間の登場。
今回のテーマは、「セクシャルハラスメント」;
それも、男が女にレイプされるという事件である。
ここに登場する、メディレス・ジョンソンは、
実に鮮やかに描かれている。
優秀な才能、柔軟な対応、相手が何を望んでいるか
を読みとる力を持っている。
女性だからこそ成し遂げる事ができる
いろいろな場面をくぐり抜けてきた。
1964年公民権法第7篇、
職場における性差別を違法としている。
平等雇用機会委員会(EEOC)が、
セクシャルハラスメントの定義するガイドラインを出した。
(1)セクシャルである。
(2)自発的行為と歓迎されざる行為・・強要されるということ
(3)性別にもとずく差別・・見返りを求めること
1)しかし、セクシャルハラスメントは、
実証する事は困難である。
ハラスメントとは、部下に対する上司の不当な権力行使である。
2)訴訟を起こせばクビになる。
3)裁判になれば、すべて明るみになる。
4)「控訴」による延期
5)その業界で、職につくのが難しい。
「法は、正義と何の関係もありません。
法とは、解決策を議論するための手段にすぎない。」 -
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バイオテクノロジーの技術をどのように使うのか、
一体「何をターゲットにするのか?」
ということを考える時に、
クライトンの恐竜をターゲットにする
ということの想像力はすぐれたものをもっている。
クーロンするための「遺伝子源」を寒冷地にもとめること
コハクの中の「昆虫」の吸血性に注目して、
そこから「遺伝子源」をあつめること、
<恐竜の生態>
卵、ふ化、亜成体、成体ー草食性、肉食性、毒
「鳥」を始源とする。
クレイコンピーター、
DNAシークエンス、制限酵素→゛DNA解折と合成
「メス」だけにする。「リジン」要求性にする。
→性転換ー族の同族がすべて同性の場合、
それが刺激となって性転換がおこる。
地球の誕生ー45億年
単細胞生物ー38億年
植物細胞ー30億年ー「酸素の発生」:金星には1%
動物の再生ー古生代の植物ー堆積ー゛石油゛
゛医食同源゛ー゛漢方薬゛ー南方系毒物、北方系毒物
なぜアレルギーやアトピーがうまれるのか。?
医薬の規制
ミューズメントパーク
植物をバイオテクノロジーする時に、
「21世紀」いうスケールで考えた場合
一体どのような機能を付加させることが必要か?
環境からは「酸素」の役割
フロンガスによるオゾン層の破壊ー゛紫外線の増加゛
人間の「白人化」と「黒人化」へ!
なぜ人間は100年くらいしか生きられないのか?
「不老長寿」という 中国的伝統ー東洋人的発想
生物連鎖を突き破る生物の誕生
植物ー昆虫へー昆虫の急速な進化 -
Posted by ブクログ
ギリシャ神話?イリアス?シェイクスピア?全然知らないのに楽しめるのだろうか、という心配は杞憂だった。人間関係も、神様関係?もさっぱり知らなかったけれど、読んでいくうちにどんどんペースが上がり、結局下巻は上巻の半分くらいの時間で読んでしまった。この加速感があるので、海外SFはやめられない。
独立並行して進んでいた3つの登場人物の話が、少しずつ入り交じっていき、最終場面のカタルシスに向けて加速して…と思ったら、そこで終わっちゃうの!?それぞれの話は、いちおう決着をみていて、作品として一区切りついてはいるんだけど、とにかく謎が残りっぱなし。この先どうなるの?と気になる点もいっぱい。これは、続編の「オリュンポス」全3巻も合わせて読まないと欲求不満になるなぁ。
【同じ作者の「ハイペリオン」との比較】
同じように、並行して進む複数のストーリーが、最後に合流していくのだけど、「イリアム」では、ストーリーの数を7つ→3つに絞っている分,一つ一つの書き込みは深くなっている。けど、冗長と感じるかもしれない。
また、「ハイペリオン」は、話に1つずつ区切りをつけてから、次の話に進む形式だった(ドラクエ4だな)けど、「イリアム」では、3つのストーリーがクルクル細切れで入れ替わる構成になっている。7つのストーリーでコレをやると、話が破綻しちゃうだろうし、3つのストーリーを、完全に分けてしまうと飽きてしまうだろうから、どちらも、話の構成と進め方は、よく考えられて、適した方法が選ばれていると思う。
どっちの話も、先が気になって仕方ない!最終的に、これほどの分厚いシリーズを読み切らせてしまう、ダン・シモンズの力量は、やっぱりすごい。今度は、超長編だけでなく、短中編の方にも手を出してみようかな…。
【より楽しむにあたって】
ギリシャ神話、シェイクスピア、「イリアム」を読むのに予備知識は要らないけれど、でも、「イリアム」を読んだ後では、読みたくなってしまう…。きっと、予備知識があると、もっと楽しめるんだろうなぁ。その分の余地も残して、ということで、4点/5点満点。