あらすじ
英雄アキレウスを特異点とする、地球&火星の大争乱の行方は? SF叙事詩堂々完結!
〈神智圏〉の化身、上位存在たるプロスペローにより、ハーマンは古典的人類へ伝達すべき大量の知識を脳内に詰めこまれた。彼は愛しい妻アーダのもとへ帰るべく、果てしなき旅に出る。一方、イリアム平原における戦況は激変していた。怒れる神ゼウスが、ヘラをはじめギリシア勢を支援する神々に鉄槌を下したのだ。神々の庇護を失なったギリシア軍勢は、今にも壊滅しそうに思われたが!? 巨匠のSF叙事詩、ここに堂々完結! /掲出の書影は底本のものです
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ギリシャ神話や英国文学などからの具材をギュウギュウに詰め込んでSF仕立てにしているので、読む側の咀嚼力が試されている気がする。
登場人物はいろいろ出てくるが、最も人間らしさを感じさせるのが、人間の形をしていない機械という点が、とても好き。
Posted by ブクログ
「オリュンポス3」ダン・シモンズ/酒井昭伸 訳
SF叙事詩。土色。
「イリアム」シリーズ最終巻。
シモンズのイリアム世界も終幕を迎え、古典的人類、イリアス、モラヴェックの3ストーリーがごたまぜになって大団円。
一応、順当なハッピーエンドになるんでしょうか。
相変わらず圧倒的な世界観と、物語舞台の色彩感は脱帽!のひとことです。
ただ本作で最終巻ですが、前作(「オリュンポス2」)までで広げた大風呂敷を畳みきれてない感じが。
セテボスはどうなったの?<静寂>の正体は?ポストヒューマンの思惑は何だった?ディーマンとキャリバンの決着もついてないし、QT・ファックス・ブレインホールその他の種明かしも物足りない…
「ハイペリオン」シリーズのあまりの完成度の高さに、今回の終わり方は結構不完全燃焼だったかも。
とうとうこのシリーズも終わってしまいましたか…
シモンズの短編集固めて第2集でないかな!(4)