あらすじ
数千年後の未来の地球では、わずかに残った人類が、仕事も学問もせず、衣食住の保証された享楽的な生活を送っていた。そんな中、何世紀もの時を生きてきた〈さまよえるユダヤ人〉サヴィと出会ったハーマンは、定められた寿命の百歳を目前にして世界の成り立ちを解き明かすべく旅に出た……。一方、イリアム平原の戦局は、転換点を迎えていた。大神ゼウスの雷撃に対し、アキレウスら英雄たちは……。
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Posted by ブクログ
オリュンポスという続編があることからも分かるように、完結しませんw
色々解決していないことが多いのでもやもや。それでもこの広大な物語を書きあげる手腕にはまたしても驚愕。続編への期待が高まります。
Posted by ブクログ
イリアム後編。
終盤に向けて怒濤の展開!
息つく暇もない見せ場のつるべうちで興奮物です^^
特に終盤の熱さは半端じゃないですね。
しかし、これでもまだまだ物語は終わらない。
続編のオリュンポスが楽しみで仕方ありません。
Posted by ブクログ
ギリシャ神話?イリアス?シェイクスピア?全然知らないのに楽しめるのだろうか、という心配は杞憂だった。人間関係も、神様関係?もさっぱり知らなかったけれど、読んでいくうちにどんどんペースが上がり、結局下巻は上巻の半分くらいの時間で読んでしまった。この加速感があるので、海外SFはやめられない。
独立並行して進んでいた3つの登場人物の話が、少しずつ入り交じっていき、最終場面のカタルシスに向けて加速して…と思ったら、そこで終わっちゃうの!?それぞれの話は、いちおう決着をみていて、作品として一区切りついてはいるんだけど、とにかく謎が残りっぱなし。この先どうなるの?と気になる点もいっぱい。これは、続編の「オリュンポス」全3巻も合わせて読まないと欲求不満になるなぁ。
【同じ作者の「ハイペリオン」との比較】
同じように、並行して進む複数のストーリーが、最後に合流していくのだけど、「イリアム」では、ストーリーの数を7つ→3つに絞っている分,一つ一つの書き込みは深くなっている。けど、冗長と感じるかもしれない。
また、「ハイペリオン」は、話に1つずつ区切りをつけてから、次の話に進む形式だった(ドラクエ4だな)けど、「イリアム」では、3つのストーリーがクルクル細切れで入れ替わる構成になっている。7つのストーリーでコレをやると、話が破綻しちゃうだろうし、3つのストーリーを、完全に分けてしまうと飽きてしまうだろうから、どちらも、話の構成と進め方は、よく考えられて、適した方法が選ばれていると思う。
どっちの話も、先が気になって仕方ない!最終的に、これほどの分厚いシリーズを読み切らせてしまう、ダン・シモンズの力量は、やっぱりすごい。今度は、超長編だけでなく、短中編の方にも手を出してみようかな…。
【より楽しむにあたって】
ギリシャ神話、シェイクスピア、「イリアム」を読むのに予備知識は要らないけれど、でも、「イリアム」を読んだ後では、読みたくなってしまう…。きっと、予備知識があると、もっと楽しめるんだろうなぁ。その分の余地も残して、ということで、4点/5点満点。
Posted by ブクログ
ディーマンが過酷な状況下で精神的にも、肉体的にも成長する姿がかっこ良かった。
下巻でやっとマーンムート達とホッケンベリーの物語が重なって、協力しあってオリュンポスの神々を倒そうと奮闘するところを読んで、初対面の割には息が合い過ぎじゃないかと感じた。
また沢山の登場人物が現れて、今まで謎だった部分が、それぞれのパートで明らかになっていき、それによって壮大な世界の全容が明らかになって行く過程がとても面白い。
まだ明らかになっていない謎がまだ沢山あるし、神々との戦いの行方や、ディーマン達の今後も気になるので、早く続きが読みたいです。
Posted by ブクログ
わははははは。上下二冊でいったい何ページ読ませたと思ってんだ!話を広げられるだけ広げておいてここで終わりかい(笑)!こりゃもう『オリュンポス』(こんどは三冊だよ)も読むしかない。それは間違いない。ギリシャ神話なんか読んだことなくても、量子テレポーテーションの仕組みがわからなくても、シェイクスピアやプロスペローを知らなくても、こんなにワクワクさせてくれるなんて。やっぱりシモンズすごい。マーンムートとオルフの友情、ホッケンベリーのやけっぱちぶり、話が進むうちになんだかかっこよくなってきちゃったディーマン、と登場人物は魅力たっぷりだし、本筋に全然関係なく飛び出す小ネタの数々(最初から読み直して全部ここに書き出したいくらいだ)がたまらない。