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Posted by ブクログ
ついに旅立った火星探検隊。クルー間で孤立するエルマは、火災や感染症など次々に発生する困難に立ち向かうが……。
果たして無事に火星にたどり着けるのか?が全体の筋のはずだが、宇宙に出て新たな意識に覚醒……することもなく、結局これ人権がテーマなの?と思うほど、宇宙飛行士どうしでの醜い争いが発生する。地上から引きずってきた性差別と人種差別が火種である。人間関係の軋轢に加えて、宇宙飛行上の物理的トラブルも多発するなか、ついに最悪の事態が……。
EVA(宇宙船外活動)の緊張感は宇宙飛行ものならでは。次々と襲い来る宇宙でのトラブルはドラマを盛り上げる。人的トラブルも多くは結論が出ない人権問題で、エルマの苦悩は深い。そのなかで、徐々に変わっていく宿敵パーカーとの関係や、さらに深まる夫婦の絆が、繊細な心理描写と相まって心に染み込んでいく。ラストの美しい情景ですべてが満たされる読後感。
前作『宇宙へ』がシーズン1なら本作はシーズン2。尺的に、映像化するなら映画よりドラマかも。見てみたいなぁ。エルマの物語の続きにも期待。
Posted by ブクログ
最高に面白かった。
SFを読んでいて2度も涙したのは初めてかもしれない。
本作はメアリ・ロビネット・コワル女史による歴史改変SFエンターテインメント。前作の『宇宙へ』の続編である。
1950年代にアメリカ東海岸に隕石が落下し、急激に地球環境が悪化、地球を捨て宇宙へ飛び出さざるを得なくなった状況を描いた前作『宇宙へ』から数年後。
月に探査機地を作った人類はいよいよ新たな居住地として火星を目指すこととなる。
本シリーズの主人公『レディ・アストロノーツ』ことエルマ・ヨーク博士が前作では宇宙飛行士を目指していたが、本作では火星探査チームの一人として選ばれ、火星を目指すこととなる。火星探査チームの隊長は前作からの犬猿の仲であるパーカー大佐。火星にたどり着くまでの宇宙飛行士たちの苦労が描かれる。
いや本当にこの本を読んでいると、自分が宇宙飛行士の一人になって火星を目指している気持ちになるね。
宇宙空間の中で限られた人数(宇宙船一隻につき10名弱)ですべての困難に立ち向かわなければならない。小さいことは宇宙船のトイレの修理から大きなことは宇宙船の外壁の修理まで。
一つのミスで全員が簡単に死んでしまうような過酷な宇宙。そんな状況で活動する宇宙飛行士たちに改めて深い敬意を抱く。
小説とはいえ非常にリアリティがあり勉強になる。
宇宙飛行士に興味がある人にはお勧め。
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小説・文芸
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