酒井昭伸のレビュー一覧
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House of the Dragonの原作だけど、この本自体は歴史学者(大学匠:アーチメイスター)が書いてGRRMが訳した(体裁の)ウェスタロスの歴史書(the World of Ice and Fire)(のターガリエン朝部分)だから「伝聞」や「残された記録」での構成で、真実かどうかはわからない部分もあるし、ドラマが原作にないその真実を描いてるのか、大河ドラマみたいに「史実ではないフィクション」なのか?が入れ替わってておもしろい。
人の話や書いたものを後世の人がまとめた文書を、さらに現代の人が訳した形の小説…ウンベルト・エーコの『前日島』とか夢野久作『ドグラマグラ』とかみたいで好き。
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長門有希が読んでたやつ。枠物語の古典『カンタベリー物語』風の体裁をとっているが、中身は極めて濃厚なSF。
28世紀の宇宙時代、巡礼という名目で7人の男女が旅をしながらそれぞれの物語を語っていく。この説明だけ見ると未来版もしくはSF版『カンタベリー物語』的なものを想像してしまう。そういった趣きもあるにはあるが、中世の多様なドラマが収録されていたかの古典に比べると、本作はガッツリとした一つの大きな物語が設定されていて、やや面食らった。枠物語の「枠」の部分――世界観のキーとなるシュライクの謎――が思いのほか濃厚で、長大なSF巨編ともいえる展開を広げるのだ。そのあたり、実質的には短篇集だった『デカメ -
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その時、エルマとナサニエルの夫婦は、忙しい仕事から逃れて待望の休暇を取って、ナサニエルが父親から相続した山荘にいた。1953年3月3日、午前9時53分。外界がまばゆい光に包まれたのだった。とっさに二人は、ワシントンD.C.に核爆発があったと考えた。しかしラジオからはそのまま音楽が流れ続けている。ということは、電磁インパルスが発生していないということだ。核爆発じゃない。それならなんだろうか。音はまだ届かない。あれほど眩かったのに。ということはとてつもない大きさの爆発だということだ。流星体が落下したのかも…。元WASP(Women's Airforce Service Pilots)で物
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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画(Part1)を観て、どうしても読みたくなって買い求めた。思った通りだった。私の生涯ベストの一つである「指輪物語」に追いつかの如くの「ファンタジー」だったのである。
私がファンタジーに求めるものは二つ。物語の最初から、既に「世界」は完璧に出来上がっていていなくてはならない、というのが一つ。もう一つは、物語の奥の奥に、必ず答えの決まらない「問いかけ」が用意されていること。そしてラストに、ファンタジーだからこそ許される答えを僅かに提示すること。まだ3部作の最初を読んだだけだけど、一つ目は見事にクリアした。
時は、地球の西暦で教えられる。標準年10191年。0を一つ