酒井昭伸のレビュー一覧

  • デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上

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    デューンの三作目となる「砂丘の子供たち」、おもしれえ!一・二作目の抑え込まれたじっとり展開からの一気の盛り上がりも良かったが、今作の重層的なプロットは桁違いにハラハラ感が持続していて、いかに練りに練られたかがよくわかる。早く下巻が読みたい!

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    2024年06月08日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    最後まで読みやすかった新訳版。
    旧訳版を読んだときに、終盤の「そんなことはいうものか」のくだりが今ひとつ理解しがたかったのですが、新訳では「そんなことば、いってたまるか」になっており、前後の文脈も分かりやすくなっており、すっきり理解できました。
    解説では「指輪物語」が挙げられていましたが、異世界の構築という意味では、本書はファンタジーに近いものなのかもしれません。
    そう考えると、ベネ・ゲセリットのやっていることは魔術的だし、砂蟲という巨大怪獣や、ヨーロッパ中世風の封建制度も、剣と魔法の世界の方がフィットしそうではあります。
    ただ、そうした舞台装置に科学的な(あるいは科学っぽい)裏付けを与えるべ

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    2024年06月02日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    クイサッツ・ハデラックとして覚醒したポール・アトレイデイスがハルコンネンと、黒幕の皇帝への復讐を果たす下巻。
    これまで映画と比べながら読んできた。
    核となる太い幹部分は同じだが、個々の部分は結構違っていると下巻を読んで改めて思った。

    映画は現代的なアップデートがされている。特に小説版は専制君主制でもあるのでポール・アトレイデイスの後ろに女性たちが隠れがち、というか従うしかない部分がちらほらある。それが大きなノイズとなることはないが、1965年に書かれた小説という時代性が顔を出す瞬間もある。
    映画でも専制君主制は変わりはないのだが、現代的なアップデートがされている。何なら映画版は男性よりも各陣

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    2024年05月27日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    DUNE原作の中巻。
    原作の上巻と映画はほぼ同じ内容だったのだが、中巻からは大分違うところも出てくる。
    映画はかなり改変していたり短くしているのだが、それでも脚色の上手さが際立つ映画だったんだな、と原作を読んで思った。
    しかし、原作から変更、カットされた箇所もとても面白い。より深く『DUNE』という作品を知れたこともあって、手にとってみて良かったと改めて思った。

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    2024年05月23日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    ネタバレ

    中巻は、ポールとジェシカの逃避行から、ジェシカがフレメンの教母になるまでのお話。
    だいぶ前に旧訳版を読んだとはいえ、ディテールは結構忘れるもので、フェイド=ラウサのコロシアムでの闘いや、リエト=カインズの最期も、そういえば小説ではそうだったか、と思い出したくらいです。
    ただ、ジェイミスの息子二人がナイフを持って現れた場面はなぜかよく覚えていて、「僕はこの場面を知っている」という、ポールみたいな台詞をつぶやいてしまいました。
    下巻も楽しみです。

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    2024年05月19日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    ネタバレ

    かれこれ30年以上前、映画館でリンチ版の映画「砂の惑星」を観た後に旧訳版を読みましたが、今ひとつ訳がこなれていない感じがあり、その頃から新訳版が出ないかと、漠然と思っていました。
    という割には、新訳が出てからの積ん読期間が長く、読むのがヴィルヌーヴ版「砂の惑星Part2」を観た後にになってしまいました。
    酒井さんの訳は一読して明瞭というべき分かり易さであり、登場するキャラクタと情景が頭の中に生き生きと立ち上がってきます。
    もしかすると旧訳の分かりにくさの中に哲学的な奥深さを感じていた人もいたかもしれませんが、個人的には新訳を断然支持します。

    さて、上巻は、新たな統治領アラキスに到着したばかり

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    2024年05月12日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    面白かった〜!!!映像が先行してインプットされていたおかげで、鮮明なイメージを持ちながら読み進めることができました。
    それにしても情報量の多いこと!映画化にあたってビジュアルを重視したのは英断だった、と言わざるを得ないけれど、私はこの情報たちを知ることが出来て良かった。作品への愛が増します。

    ポールもジェシカも、普通の人間らしからぬ思考を隠し持っているんだよ。そしてそれがかっこいい。SFって、堪らなくかっこいい。
    圧倒的な“能力”を持ってしまったポールの恐怖や葛藤の描かれ方も最高です。幸薄貴公子すぎる主人公、、。

    上巻を読んでから映画館でPart1を鑑賞し、直後に購入したものの2年半も積読

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    2024年04月26日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    盛り上がってまいりましたの三部作下巻完結編。正直独白ばかりであまり物事が動かない上中巻に、面白いながらも飽いてきた感否めない状態からの読書開始だったものの、下巻は一気に物事が動き始め、あれよあれよと主人公ポール・ムアディップが救世主に上り詰める過程を、飽くことなく堪能できる(基本線は同じものの映画DUNE2はかなり内容を精査して、時系列や設定を変えてでも映画用に再構成して成功をおさめていると思える)。巻末には惑星アラキスの歴史やデューン世界の宗教史、用語集など、歴史書さながらの付録が付いていて、世界観の徹底ぶりに笑ってしまった。そして忘れてはならないのが、これが55年以上前に刊行された作品とい

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    2024年04月25日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    いやぁおもしろかった!!

    奥行きのある世界観や壮大な人類史、舞台となる惑星アラキスの緻密な設定に加え、預言者として苦悩する主人公ポールたちの人間模様…しかし、プロットはど直球な復讐劇。これら全ての要素が重なり合って抜群のエンターテイメントを提供する本書は、ヒューゴー賞と第1回ネビュラ賞のダブルクラウンに輝く「デューン 砂の惑星」です。
    解説によると、1975年からスタートし、およそ12年ごとに読者投票されるローカス賞「オールタイムベスト」において、4回連続(1975年、1987年、1998年、2012年)の1位となっているよう。これ地味に凄いですね。でもなんとなく納得。とてもSFらしい作品だ

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    2024年04月18日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    こ…これは物凄い本だ。
    想像を絶するスケールと緻密に設計された独特の世界観。SF、という言葉じゃ表現できないほどの壮大なストーリー。今は亡き著者に脱帽。

    どことなく『風の谷のナウシカ』をイメージさせる。文明社会が滅び、砂漠には巨大な蟲が脅威を振るう。もはや世界は人間が住む環境にない。
    そこに1人の救世主が誕生する。
    彼は世界を救うことができるのか。

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    2024年04月10日
  • 都市と星(新訳版)

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    成熟した文明、安定を得た歴史の終わり。人類はその先に何を見るのか。どれだけ文明や社会が進化しようともそこにあるのは、飽き足らずに新しい世界を求め続ける子どもの様な好奇心が人間の人間たりうる条件であった。

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    2024年04月06日
  • デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 下

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    「デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上・下」( フランク・ハーバート : 酒井昭伸 訳)を読んだ。
(何度目かわからない)再読。
    
初期三部作の中では一番奥深い難しさを隠し持つものの、読んでいて一番面白いのもこれかな。
    
スティルガー、ダンカン・アイダホ、ガーニー・ハレックのそれぞれが渋くて痺れる。
    
アラキスにおけるフレメンと水との関係を端的に表す印象深い文章を引く。
『ここのフレメンはいまも"天国とは流れる水の音にほかならず"と信じているが、』(本文より)
    
とりあえず新訳版はここまでなのだが、次の「デューン砂漠の神皇帝」とか出るのかな?

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    2024年04月05日
  • デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上

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    「デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上・下」( フランク・ハーバート : 酒井昭伸 訳)を読んだ。
(何度目かわからない)再読。
    
初期三部作の中では一番奥深い難しさを隠し持つものの、読んでいて一番面白いのもこれかな。
    
スティルガー、ダンカン・アイダホ、ガーニー・ハレックのそれぞれが渋くて痺れる。
    
アラキスにおけるフレメンと水との関係を端的に表す印象深い文章を引く。
『ここのフレメンはいまも"天国とは流れる水の音にほかならず"と信じているが、』(本文より)
    
とりあえず新訳版はここまでなのだが、次の「デューン砂漠の神皇帝」とか出るのかな?

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    2024年04月05日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    人類文明が大宇宙に広がる遥かな未来。
    思考機械、超コンピュータ群への従属を良しとしない【バトラーの聖戦】を経て幾星霜、人々は中世的な社会の中で、機械に頼らず自らの肉体精神性を拡張した文明を築いている。
                   解説より抜粋

    もうこの設定に痺れてしまった。
    人類の歴史は何周もして、遥かな未来では中世的な世の中になってしまうのか。
    そこで起こっているのは、利権をめぐる戦争であり民族への弾圧である。高度な武器は高度なシールドに阻まれ使い物にならないし、巨大な砂嵐や凶暴な生物の前で人々は、息を殺してやり過ごすしかない。そしていつの世もヒーローの出現を待つのだ。

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    2024年01月18日
  • ジュラシック・パーク(上)

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    ネタバレ

    人生で一番大好きな映画かもしれない。その原作。
    映画に出てくるティラノサウルスの咆哮は傑作だった。
    子供の私はティラノサウルスの声、ヴェロキラプトルの狡猾さにしびれたものだ。

    映画と違うところもしばしば。ハモンドの夢には変わりないが、ビジネス色が強め。
    登場人物も概ね一緒だが、設定が少しちがう。
    姉弟ではなく、ティムとれっくすは兄妹。

    マルカム死亡?映画じゃ生存してたけどどうなんだろう。どう考えても死亡の描写だったけど。
    ネドリー死亡。
    マルカムは死んだなら残念だな。カオス理論推しで全部言ってた通りになって自分が犠牲になってるところが残酷だ。
    嵐に見舞われ、島は大混乱。

    下巻に進む。

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    2023年11月15日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    緻密に練られたストーリーと世界観は最高でした。
    さらに、人間の普遍的な部分についても考えさせられる所も多く、何度も読みたい本のうちの一つで間違い無いでしょう!!

    個人的には下巻巻末の「附録」から先に目を通すと内容が入って来やすいかと思います。自分はそうしました。

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    2023年11月07日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    ネタバレ

    ポールとジェシカは遂にフレメンに受け入れられる。儀式によってフレメンの教母となったジェシカは、連綿と受け継がれて来た教母達の記憶と人生を受け取る。一方でポールは、聖戦(ジハード)による血塗られた光景が繰り返されてきた「未来像」の中に遂に、平和の道を、チェイミーの存在と共に見出す。
    予想外の展開の中に圧倒的な期待を含むストーリが遂に次巻で終わってしまうのかと少し残念な気持ちにもなるが、楽しみで仕方ない!

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    2023年11月05日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    旧訳版で読んでいたのですが、読み辛くて新訳版で買い直してみたら読み易くで驚きました。
    言わずと知れたSF超大作。映画続編も来春公開で楽しみ過ぎますね‼️

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    2023年11月04日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    こういう物語にありがちな冗長的なぐだぐだ感はなく、わざとらしくない世界観も秀逸。かなり面白かったんで当然中巻読んじゃうよね。

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    2023年09月26日
  • デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 下

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    あ〜〜面白かった。
    ゆっくりゆっくり読み進んだが、
    面白すぎて読み終わるのがイヤだった。

    幻視と現実の間の苦悩に苛まれるポール、
    その結果を選ぶ事への更なる苦悩。苦しすぎる。
    ポールのラストシーンは、電車で読みながらほぼ泣いた。
    で、2回読んだ。
    ダンカン・アイダホが側にいてくれた事が、
    ポールにとってはせめてもの救いか。

    結末、私は好きだった。
    アトレイデスの為政者としての存在意義よりも、
    フレメンとしての生き方が勝る潔さに胸打たれる。

    続きを読みたいけどどうしたら読めるのか。
    続編の新訳、いつでるのかな。

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    2023年09月26日