あらすじ
皇帝ポール・アトレイデスが砂漠の中へと歩き去り、10年が過ぎた。惑星アラキスは緑のオアシスが散在する別天地になりつつある。だが、この緑化は帝国を破滅に導く陥穽だった! そんななか、宿敵コリノ家はポールの双子の遺児レトとガニーマを暗殺し、帝国の覇権を取りもどさんとする。砂の惑星は恐るべき危機を迎えていた――ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督により映画化された『デューン 砂の惑星』。その傑作未来史第三部の新訳版!
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Posted by ブクログ
ついにデューンシリーズの第3部まで来てしまった。前作に比べるとまたファンタジーの世界に戻って展開するストーリーに没入できる感じで面白かった。しかし用語や難しい描写?の部分もあった。
登場人物の会話が多いこと、スティルガーやダンカンなどのキャラクターと皇帝ポールの血を引くアリアや双子などそれぞれが帝国を統治する上で担う役割や、価値観の違いなどによって、結局帝国は誰の手に収まることになるのか気になりながら読める。
”上”ではジェシカやアリアが関わるシーンが特に見どころ。
初めて読んだデューンを読んだ時のワクワクをもう一度味わえるような感じ。
Posted by ブクログ
デューンの三作目となる「砂丘の子供たち」、おもしれえ!一・二作目の抑え込まれたじっとり展開からの一気の盛り上がりも良かったが、今作の重層的なプロットは桁違いにハラハラ感が持続していて、いかに練りに練られたかがよくわかる。早く下巻が読みたい!
Posted by ブクログ
「デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上・下」( フランク・ハーバート : 酒井昭伸 訳)を読んだ。
(何度目かわからない)再読。
初期三部作の中では一番奥深い難しさを隠し持つものの、読んでいて一番面白いのもこれかな。
スティルガー、ダンカン・アイダホ、ガーニー・ハレックのそれぞれが渋くて痺れる。
アラキスにおけるフレメンと水との関係を端的に表す印象深い文章を引く。
『ここのフレメンはいまも"天国とは流れる水の音にほかならず"と信じているが、』(本文より)
とりあえず新訳版はここまでなのだが、次の「デューン砂漠の神皇帝」とか出るのかな?
Posted by ブクログ
読み始めてから序盤で結構放置してしまった。
個人的なデューンあるあるなんだけど導入〜全員の思惑や伏線を1章ずつ展開していってる段階が一番読むのが大変。
そこから展開が急に動き出して、そこからは転がり落ちるように作品にのめり込んでいく…
今作の上巻ではその急展開がラスト数十ページに詰め込まれていて、スピード感が爆速すぎてマジでびっくりした。ここのワクワク感が半端ない。
Posted by ブクログ
デューン第三部。一、二部の主人公ポールは、未来視の果ての罠と、個人の神格化に対する危惧から、表舞台から身を引いたあとの話。
ポールの母のジェシカと妹のアリアが権力欲に堕しているが、Disられているわけではない。彼女らの豹変ぷりが受け入れられやすいのは、第二部でのポールの苦悩があったのと、人は堕落しやすいとの認識があることと、両キャラとも登場時から権力欲の萌芽が描かれていたからだと思う。
権力争いの宮廷劇と、運命論、生活の改善と環境の変化と伝統との関連性の問題など、幅広いテーマがきっちりまとまっている。